お知らせ

ギャップがおもしろい!

今日は、昨日伝えきれなかった記事を紹介したいと思います。

昨日は今年度最後の短歌発表集会も行われました。

456年生、3人のお友達が自作の短歌を発表してくれました。

3人の短歌それぞれに工夫があつて、前半部分からの想像を後半部分でひっくり返してくれる、そのギャップがおもしろかったです。

紹介します。

  

4年生

 お正月に さがにいって おせち料理

 待ちきれなくて つまみぐい

 

前半部分で、お正月、さが、おせちりょうりと

時期や場所、場面の様子やおせち料理の色鮮やかでおいしそうな絵が浮かんできます。

みんなでおいしく食べたのかな?と思ったら、

「待ちきれなくて つまみぐい」という、オチではないですが、

後半部分のどんでん返しがいいですね。それだけおせち料理がおいしそうだったんだなという作者の気持ちもよく伝わってきます。

 

5年生

 授業中 どこからか来た 雪たちが 

 遊びましょうと 声かけてくる

 

こちらは、擬人法をとても上手に使った短歌ですね。

「授業中 どこからか来た 雪たちが」の前半部分でおとぎ話のような世界と

授業を受けている作者が、降り出した雪を教室から眺めている情景が浮かんできます。

さらには、後半部分の

「遊びましょうと 声かけてくる」

なんともメルヘンチックな表現です。ここでも擬人法をうまく使っています。もちろん、雪は語りかけては来ないので、遊びましょうというのは雪を見て落ち着かず、遊びたいなという作者の気持ちを雪に代弁させたとてもユニークな表現です。

 

6年生

キラキラと 夜にかがやく満月は 

うさぎもようの まんまるみかん

 

この短歌は、聞いている人の視点を広いところからだんだんとクローズアップして表したい部分に誘導していきます。はじめの「きらきらと夜に輝く」この部分から天気がいい夜空の様子、広い夜の空が浮かんできますが、「満月は」の部分で一気に「満月」に焦点が当たっていきます。

さらには、後半部分の「うさぎもようの」でうさぎもようが見えるくらい月が大きくはっきり見えている様子、そしてうさぎとくれば、おもちかと思いきや最後は「まんまるみかん」とおもちではなく、「みかん」ときました。つまり、この日のお月様は大きなオレンジ色に輝くきれいなお月様だったのですね。作者の感動とその日の月の映像が読み手の脳裏にもはっきりと浮かんできました。

三者三様で、それぞれに工夫されたよい短歌でした。

 

ところで、昨日の朝、子ども達を迎えていたら

5年生の雪の短歌を発表してくれた子が、

「校長先生、今日の給食時間のリクエスト曲、私のリクエスト曲です。」

と言うので、「分かった。楽しみにしておくね。」と会話しながら、

いざ、給食時間になってかかった曲はと言うと、

 

「天城越え」

 

でした。ギャップが。。。