現場に行って学ぶこと

 今日の1~2校時は、全校児童で森林体験学習を行いました。今日は地元の林業の会社にご協力いただき、伐採の現場を見せていただく計画です。学校から30~40分でその現場に到着しました。
 その現場には4名の作業員の方がいらっしゃって、子どもたちを出迎えてくださいました。はじめに社長さんから、「伐採は労働災害の多い作業です。そのため、チェンソーでも切れない作業服を着たり、木を倒す方向を定めたりしています」とお話がありました。


 【チェンソーでも切れない作業服はオレンジ色の作業服のことだそうです】

 また、伐採の手順についてもお話いただきました。まずは、受け口を切るとのことです。受け口は、木の全体の3分の1を切る方法が上手に切れるコツだとも教えていただきました。角度は35度~40度できります。


   【受け口を切ったところ】

 その後、追い口を切ります。これは、受け口の10㎝~15㎝上を切るそうです。その後、くさびを2本使い、木の重力の重心を移動して倒すとのことでした。


【くさびを2本以上使うことが義務付けられているそうです】

 それから、実際に伐採の様子を見せていただきました。まずは、伐採を安全に行えるように障がい物を取り除き、安全確認をします。また、木をどちらに倒すかもこの時点で決めるそうです。その後、先ほど説明していただいた手順で、受け口を切り、追い口を切り、くさびを使って木を倒します。くさびを打ち込んでいくと、徐々に木が傾き始め、やがて倒れていきました。ほとんどの子どもたちが伐採の様子を見るのが初めてでしたので、倒れた瞬間は「おお!」っとどよめきが起こりました。みしみしと音を立て、どしーんと倒れる木の音は土の中に吸い込まれるような優しい音に感じました。


【伐採をする人は1人で、その他の人は重機で枝を打ったり、運んだりしていました】


【年輪についても教えていただきました】

 また、傾いて立っている木は、くさびを入れずに傾きを生かして倒すともお話くださいました。その木はとっても大きな木で、植林して50年くらい経っているものだそうです。その木を倒す時には、一際大きな音が響きました。

 その後、製品にならない木や枝などについてもお話がありました。これらの木や枝はバイオマス発電に使われるため、全部搬出するのだそうです。1本の木が、様々な用途に使われて私たちの生活を支えてくれているのだと実感しました。


【これらはバイオマス発電に使われるそうです】

 一通りの作業を見せていただいた後、子どもたちからの質問に答えていただきました。「木のにおいはいつまで続くんですか?」、「チェンソーを使うのに免許がいるんですか?」、「木を切った時に危ないのはどんな時ですか?」、「木に青いチョークで印がつけてあったのは何ですか?」、「1日で伐採できる面積はどれくらいですか?」、「林業をする人が少なくなっていることについてどのように思っていますか?」、「林業のやりがいは何ですか?」などたくさんの質問が出てきました。


【一つ一つの質問に真摯にお答えたいただきました】

 今回伐採した現場は、来年には植林をされるそうです。直に、大迫力の伐採シーンを見せていただくとともに、その伐採を安全にできるように様々な工夫があることも学んだ子どもたち、この学習を今後のウッジョブに生かしていきましょう。

 本日はお忙しい中、作業の手を止めて、子どもたちのために伐採現場を見せてくださりありがとうございました。エネルギー溢れるこの現場に足を運んだことで、子どもたちのウッジョブに対する意欲もかき立てられたことと思います。本当にありがとうございました。


【現場に行く途中の道から荒谷小が見えました】