学校訪問

 昨日は、学校の一大行事「学校訪問」でした。この学校訪問には諸塚村教育委員会の教育長先生をはじめ、教育委員会の方々4名と北部教育事務所の指導主事の先生2名がお越しくださいました。学校訪問では、普段の子どもたちの様子を見ていただいたり、職員の様子、学校の雰囲気等を見ていただきます。お客様がたくさんいらっしゃっていつもとは違う雰囲気に子どもたちも職員も少々緊張気味でした。
 そして、3校時は5・6年生の研究授業がありました。国語科の複式授業で、5年生は「資料を読んで考えたことを書こう」、6年生は「資料を活用して書こう」という単元でした。
 
【「先生とつながりましょう」の言葉で先生の方を向きます】【6年生もがんばりました】
 
【自分たちで考える時間(間接指導)の後、先生が子どもたちの考えを広げます(直接指導)】
 
 この授業を行う上で、5・6年生担任の先生は何度も授業の内容を作り直してこの日に臨みました。全ては子どもたちのためにという思いのもと熱心に準備をされた5・6年生の担任の先生。笑顔を絶やさず、子どもたち一人ひとりの意見を大切にした授業を展開されました。
 
 そして4時間目は参観授業でした。1年生と2年生は国語、3・4年生は道徳の授業を行いました。普段の子どもたちの授業の様子を熱心にご覧いただき、子どもたちもはりきっていたのではないでしょうか。
 
            【1年生:のびのびとしています】 
 
 
      【2年生:いつも教頭先生との授業を楽しみにしています】
 
 【3・4年生:荒谷小のシンボルでもあるイチョウの木がテーマでした】
 
【研究授業が終わった5・6年生はホッと肩をなでおろしました】
 
 子どもたちが下校した後には、授業研究会と主題研究会が行われました。授業研究会では「表現力を高める国語科における複式指導はどうあればよいか」、主題研究会では「表現力の向上を目指した荒谷小ならではのキャリア教育はどうあればよいか」を協議題として話し合いました。
 授業研究会では、間接指導に入る前に行う直接指導での教師の指示・発問の工夫が大切であるとの助言をいただきました。間接指導の際に、子どもたちが主体的に学習を進めることができるためには、それまでの教師の関わりが重要になってきます。間接指導では①何を学ぶのか②学習の手順を子どもたちにしっかりと理解させることが必要であると共通理解し、これからの教育活動に生かしていきたいと思います。
【様々なご意見をいただいたり、ご指導いただきました】
 
 次に主題研究会です。この時間では、まずわくわく学習(諸塚ウッジョブ)の進捗状況を各学年ごとに発表しました。そしてわくわく学習というからには、子どもたちが「わくわく」することが一番大切だとのご助言をいただきました。教師が子どもたちに「わくわく」するような手立てを考えることで、子どもたちの意欲を喚起させていけるように教師が「わくわく」という言葉を曖昧にせずに突き詰めていきたいと思います。
 
【主題研究会:様々なご助言をいただき、これからの研究の道筋を示してくださいました】
 
 協議の後には指導主事の先生方にまとめや指導のまとめ、教育長先生から指導講評をいただきました。
 指導主事の先生の授業研究会・主題研究会のまとめでは、子どもの学習に臨む姿勢(1分前着席・黙想・立腰・返事等)が素晴らしいとお誉めの言葉をいただきました。日頃から子どもたちが取り組んでいるものを誉めていただけるのは、とても有難いことです。また、授業に向かう教師の姿勢やこれからの研究に必要なことも詳しくお話いただきました。最後に新聞の活用も取り入れていくこともご指導いただきました。
 
 次に主幹の先生の指導のまとめでは、学校の全体に関わることをご指導いただきました。①知育②徳育③体育④家庭・地域との連携という内容で、知育では教師と子どもとのコミュニケーション(受容と伝達)を図ること、徳育では神戸の事件に触れられこのような悲しい事件が起こらないよう指導の視点をご指導いただきました。体育ではメディアコントロールを図れるような取組をしていくこと、家庭・地域との連携では、学校と家庭との役割を明確にすることや、「わくわく学習応援隊」は学校の財産として欲しいとのお言葉をいただきました。
 
 最後に教育長先生から諸塚の教育の基本の5つの項目をお話いただきました。
 ① 今の境遇を幸せに思うこと
 ② 「いま」を強く意識すること。(いま挨拶をする、いま学力をつける、いま体力をつける) 
 ③ 複数の教師で子どもを直接指導すること
 ④ 子どもに至れり尽くせりはしないこと。学校がしっかりと考えを示し、家庭や地域の方々
  に協力を仰ぐべきところは仰ぐ。しかし、家庭や地域の方々に甘えすぎないようにするこ
  とが大切である
 ⑤自分で考え自分で判断する精神を育てること
この5つの教育の方針を常に心にもち、15の春を迎えるまでに自立した子どもたちを育てられるように教育に取り組んでいきたいと考えています。
 
 最後に本校の校長先生が謝辞を述べられました。「真にたくましい子どもたちを育てるために、子ども一人ひとりの指導計画を立てるようにしています。子どもたちの成長につなげられるよう、一歩ずつ前進していいきます」とお話されました。
 
 今回の学校訪問でご指導いただいた内容は、学校が抱える喫緊の課題として解決していくべきものばかりでした。それを明確にしていただいたおかげで、今日からの子どもたちへの指導に生かすことができます。これからも子どもたちのために私たちができることを考え、子どもたちの心に響く教育ができるよう精進していきたいと思います。
 
 お忙しい中、学校訪問にお越しくださり、そして数々の温かいお言葉もかけてくださり本当にありがとうございました。