教材ひろば

 

教材紹介 第1回 「ぱたぱたくん・ぱたぱたくん2」

 製作者:延岡南養護学校(平成18年当時) 教諭 平原 恵子

  種類:数の学習

 少ない数の足し算・引き算ができても、数が大きくなり、繰り上がり等があるとうまく計算で  きない生徒が少なくありません。この教具はブロックを操作していくうちに、そのような計算を、理解しやすくすることができます。特に、数を「5」「10」のかたまりでまとめることを練習できます。
「ぱたぱたくん2」は、数学教育協議会の方から教えていただいた教材「ぱたぱたくん」をもとに、本校の生徒の実態に合わせて独自の工夫を加えたものです。
 
↓ぱたぱたくん(全体像)
           

 

 
 ←ぱたぱたくん2
                 
 
 

☆ぱたぱたくん           

 ※この教具は、数学教育協議会の講師の方から紹介されたものです。これを元に独自の工夫を加えたものが後述する「ぱたぱたくん2」です。
 

 ~外観~

  
 
各部の拡大。ブロックは布ガムテープで止められていて、右図の矢印のようにパタパタと動くようになっています。
 
 

~組み立て図~

 

 ~使い方~

それでは、実際の足し算を例に使い方を説明します。

【問題】 7+8

上段に7、下段に8をおいて計算します。
 
 
 
 これを下のような筆算の式に見立てて扱います。 
 
     7
 + 8
 
   まず、上辺に「7」個置きます。
 
 
次に、下辺に「8」個置きます。この時点で、左側は、すでに10個のまとまりになっていますので、右に残ったブロックを数えます。
これで左側の10と右側の5を合わせて答えが15とわかります。
 

☆ぱたぱたくん2

 

 ~外観~

 
 
 全体像:ボードの右が1の位、左が10の位です。
 
 
 左の箱にはふたがついていて、中に5個のブロックが入っています。基本的にふたを開けずに「5のかたまり」として扱います。
 
 
右の箱にはふたがついていません。ブロックは出し入れできるようになっていて、固定されていません。

次の計算をしてみましょう

【問題】7+8
 
 上辺で「7」、下辺で「8」を作ります。
上下それぞれの「5のかたまり」を移動させて10の位に繰り上げます。 残りの1の位のブロックの数を数えます。

これで左の10と右の5を合わせて答えが「15」とわかります。

このような具体的な操作をしながら計算することで、繰り上がりの仕組みを体験的に理解し、また5をひとつのまとまりとして扱うことを学習することができます。