学校の様子

小中合同人権研修会

 12月4日(水)に、本校を会場にして小中合同研修会を実施しました。5校時は三松中学校の先生方に本校の学びの様子を参観していただきました。(在校する子どもたちがいずれは中学校に進学するとあって)真剣かつ微笑ましくみていただいたようです。掲示物に感心される先生もおられました。

 その後、体育館で小中職員を対象に、人権研修を行いました。講師として、県人権同和対策室での勤務経験があり、人権教育への造詣の深い船木浩平指導主事(現小林市教育委員会)をお招きしました。人権教育の基本的なこと、SWPBS(スクールワイドピービーエス)の考え方、アンコンシャス・バイアスの3つのことを教えていただきました。

 講義の冒頭、人権とは幸せに生きる権利であり、人権教育とは子どもたちに人権感覚を身に付けさせることであると話されました。そのうえで、「自分のことが好きと思える気持ち」「違いを認める気持ち」を育てていくことが大切だと話されました。SWPBSとは、こんな子供に育ってほしいという姿を学校で共有し、望ましい行動が現れる機会をつくって、具体的に評価する(ほめる)ことだそうです。そして、今回のメインテーマである「アンコンシャス・バイアス」について時間をとって考えていきました。「アンコンシャス・バイアス」とは「無意識の偏見」のことで、人は気付かないうちに、自分の言動で相手を傷つけている可能性があることを意味します。講義では参加した職員みんなで1つの動画を視聴して、登場人物の言動の中のアンコンシャス・バイアスを探していきました。例えば、年齢の若い男性が花束を購入しに来たシーンで「プレゼントしたいので花束をつくってください」の言葉を聞いた店員さんが、にこにこした若い男性の雰囲気からきっと彼女に贈るものだと勘違いして、そのイメージで花束をつくったところ、実際は80歳の大家さんに贈るものだったということ、年齢の若い女性が職場や友人に結婚の報告をしたところ、「おめでとう」とは言われず、「なぜ、若くして結婚したのか?」「くらしは大丈夫なのか?」と祝福ではなく、心配されてしまったこと、外国の方からのほめ言葉で、「日本人は礼儀正しく、優しくて、正直ですね」と一括りにほめられたこと、などです。よかれと思っていったことが、実際は偏ったものの考え方で、相手を困惑させてしまうこと、確かにあるかもしれません。自分の言動を相手の立場になって考え、見直していくことが人権感覚を磨くことになると教わりました。本日の研修で学んだことを、三松地区の児童生徒の指導に役立てていきたいと思います。

 グループをつくって対話する場面もあり、本校の授業研究のような光景も見られました。とてもよい研修の時間になりました。

 こんな風に、小林市のどの地区の学校も小中一貫教育を通して、職員の指導力向上に努めています。