「乙房奴踊り」乙房小学校民俗芸能伝承研究会
本年度は、多くの地域の行事が4年ぶりに開催されました。いろいろな場で「乙房奴踊り」を披露させていただきました。これまで、保護者や地域の先生方の御協力のもと、5月の運動会、7月の乙房神社夏まつり、9月の乙房地区敬老まつり、10月の乙房苑ふれあい祭り、11月の庄内ふれあい祭りで発表しました。これから、2月の創立150周年記念式典や三味線の先生方への感謝の会等で披露させていただく予定です。
奴踊りは、平成20年(2008年)に発行された『乙房をさるく』(乙房自治公民館編著)によりますと、勇壮で調子が良く賑やかなことから江戸時代から、お祭りやお祝いで踊られてきたようです。また、島津の殿様が気に入られ、奨励されたとも言われています。
乙房では、大正10年(1921年)、宮田孝之助氏が乙房小学校に校舎を寄付されたとき、乙房じゅうの人たちが感謝とお礼の気持ちをこめて奴踊りを舞ったということが記録されています。日向庄内駅が完成(昭和27年、4月)したときも奴踊りが踊られたそうです。
しかし、一時期、奴踊りは途絶えていました。それを復活させようとしたのが、島田洋一校長先生(平成11年(1996年)、4月赴任)で、地域や保護者に方々に相談され、皆様が復活に向けて献身的に動かれ、苦労の末、半年後には地域の方による三味線や唄、太鼓、踊りの指導が始まったといことです。それから、27年間、本校の卒業生や地域の方、保護者の方によって受け継がれてきています。
奴踊りは都城市や三股町のいろいろな小学校で取り組まれてきていますが、本校は踊りだけでなく、三味線や太鼓、唄も子どもたちが行っています。これは、かなり少ないのではないかと思います。
現在、本校では、音楽・伝統芸能クラブや乙房民俗芸能伝承研究会として授業やクラブ活動、放課後の時間に三味線や太鼓、唄、踊り等の練習に取り組んでいます。そこでも、地域の方が指導を行ってくださっています。講師の先生方の地域への思いがひしひしと伝わってきます。本当にありがとうございます。
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