学校の特色

防災の日に合わせて

 本日(9月1日)は、防災の日です。この防災の日に合わせて、3校時に、地震を想定した避難訓練を実施しました。今日は台風の影響からか、天候が不安定で、小雨が降ったりやんだりで、グラウンドのコンディションも良くなかったことから、避難場所を体育館に変更しました。それでも地震が発生したときの対処の仕方や避難の仕方は同じですので、各学級でしっかりと指導してもらいました。

 地震発生後、教師の指示で机の下にもぐり、両手で机の足を押さえて頭を守ったあとに、教頭先生の校内放送を聞いて体育館へ避難しました。400名近くの子どもたちが完全に体育館に入って、校長が報告を受けるまでにかかった時間は4分11秒でした。これが早いか遅いかは分かりませんが、これだけの人数が無言で各学級から体育館へ集まってきたことを考えると、なかなか素早い移動ではなかったかと思います。大変真剣な態度で訓練に取り組むことができて良かったと思います。防災の日に合わせて、とても大切な行事をしっかりと行うことができました<(_ _)>

 その後は、各学級に戻って校長の話を校内放送で聞きました。放送内容は、次の通りです。

 今日は、地震が発生した場合の避難訓練を行いましたが、放送や先生方の指示をよく聞いて、安全に避難することができたでしょうか。では、自分の訓練の様子をふり返ってみましょう。放送や先生の指示を、きちんと聞くことができましたか。自分で考えて行動することはとても大事なことなのですが、学校など集団で生活しているときに起こった地震の場合は、先ず、放送や先生の指示をきちんと聞くことがとても大切です。大騒ぎしていると放送の声も先生の指示も聞こえませんので静かに心を落ち着かせましょう。

 次に、避難の様子をふり返ってみましょう。訓練を始める前に、学級で指導があったと思いますが「お、は、し、も、ち」の約束はきちんと守れたでしょうか。
「お」・・押さない。「は」・・走らない。「し」・・しゃべらない。「も」・・戻らない。「ち」・・近づかない。についてはどうだったでしょうか。

 最後に一番大切なことです。「真剣な態度」で訓練をすることができましたか。どうせ訓練だから、てげてげでいいわ。適当でいいやという気持ちはありませんでしたか。訓練でできないことは、本当に災害などが起こったときには絶対にできません。訓練に真剣に取り組んでいる人だけが最適な動きをすることができるのです。学校では、いろいろなことを想定して様々な訓練を行います。これからも真剣に、真面目に訓練に臨んでくださいね。

 日本は、地震の島、地震列島と言われるくらい何度も何度も地震が発生する国です。小さな地震から大きな地震までたくさん発生しています。中でも、2011年(今から11年前)の、3月11日に発生した「東日本大震災」この地震では、地震に加えて、火災や大きな津波が発生して、約1万8000人の死者、行方不明者が出ました。また、生き残った人も、たくさんの人が家や財産を失って、現在でも、苦しい生活を強いられている人がいます。さらには、平成7年1月17日、今から27年前に発生した阪神淡路大震災。ここでもたくさんの人が亡くなりました。あの頑丈な、何が起きてもびくともしないような高速道路が倒れ、ビルも壊れ、道路には大きなひびが入りました。地震による火災も発生し、火災で亡くなった人も数多くいました。
 校長先生は、その次の年から2年間、地震のあった兵庫県で生活をしましたが、1年たったときでさえ、道路はなかなか復旧されず、交通は混乱していました。すぐ近くの場所へ行くのにも何時間もかかりました。何よりも地震を経験した人たちが非常に敏感になっていて小さなあまり気付かないような揺れにも反応し、怖くて震えだしたのを覚えています。みんなトラウマになっていました。家族や友人、ペットなどを亡くした人たちの悲しみはすぐに消えるものではありませんし、今でも忘れることができないと思います。

 宮崎県でも南海トラフ地震という大きな地震が心配されています。このような大きな地震は、いつ発生するかはわかりませんが、いつ発生してもおかしくはないそうです。ですから、いつ大きな地震が発生したとしても、自分の命を自分で守れるように、訓練が大切なのです。

 今日は、学校にいるときに地震が発生した場合の訓練でしたが、もしかしたら、皆さんが家にいるときに地震が起こるかもしれません。夜、眠っているときに地震が起こるかもしれません。どこかに出かけているときに起こるかもしれません。そのように考えると、とても心配になるかもしれませんが、そんな時は、今日の訓練を思い出してどうすればよいか考えてください。訓練は真剣にやったらやっただけ、少しだけかもしれませんが安心感をもつこともできるのです。
 今日、家に帰ったら、おうちの人と「避難訓練」の話をしてください。そして、もし、家にいるときに地震が発生したら、どうすればよいかを話し合っておいてください。これで、校長先生の話を終わります。