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7月17日 師匠来校

 今年もこの日がやってきました。

 不土野小学校に、子どもたちが心待ちにしていた春風亭柳之助師匠が、1年ぶりに足を運んでくださいました。年に一度の、師匠による特別な落語の稽古です。

 体育館に師匠の張りのある声が響き渡ると、子どもたちは一瞬でその世界に引き込まれていきます。元落語家の柱大黒さんも同行していただき、ご指導いただきました。

 1・2年生は、短いながらも奥深い「小咄」に挑戦。師匠の身振り手振りを真似しながら、どうすればお客さんに面白さが伝わるかを学びました。大きな声を出したり、ちょっとした間を取ったりと、表現することの楽しさを感じているようでした。

 1年生は、初めての挑戦です。扇子や手拭いの持ち方、置き方など細かいところまで丁寧に指導してくださいます。

 一方、3・5年生は本格的な「落語」に挑みます。昨年よりもさらに難しい演目に、真剣なまなざしで師匠の一言一句に耳を傾けていました。扇子や手拭いの使い方、登場人物の演じ分けなど、細かな指導に熱心に取り組む姿は、まるで小さな落語家のようでした。

 柳之助師匠は、ユーモアを交えながらも、落語の奥深さや言葉の面白さを丁寧に教えてくださいます。特に印象的だったのは、文字通り「手取り足取り」の熱心なご指導です。発声の仕方から、扇子や手拭いの持ち方、目線の配り方まで、一人ひとりの子どもたちに寄り添い、細やかなアドバイスを送ってくださいました。

 子どもたちも、師匠の熱意に応えるように、真剣な表情で稽古に励み、また新たに落語のコツをつかんだようです。師匠の指導を受けるたびに、子どもたちの表情は自信に満ちたものに変わっていきました。

 この落語の稽古は、表現力や集中力を高めるだけでなく、友達の発表を真剣に聞く姿勢や、相手に伝える工夫を考えるよい機会にもなっています。伝統芸能に直接触れることで、日本の文化の素晴らしさを肌で感じることができました。

 今年の発表会も、子どもたちがどんな落語を披露してくれるのか、今からとても楽しみです。