本校は、雄大な霧島連山を南に臨み、清らかな川内川が流れる加久藤盆地の中央に位置する豊かな自然に恵まれた学校で、昭和２２年に開校して以来、７８年の間、学習活動や部活動での活躍など、素晴らしい成果を出している伝統のある学校です。

　今年度は新１年生４４名を迎え、２年生２６名、３年生３４名の全校生徒１０４名でスタートしました。

　私は学校長として、「生徒たちが主役となる学校」を念頭に、生徒たちが「学校が楽しい」「学校に行きたい」と心から思えるような信頼ある学校づくりをめざしていきたいと考えています。

　そのために、学校経営の基盤に据える３つの要素を設定しました。

　１つ目は「生命の尊重（生命を慈しむ教育）」です。

　実践的な避難訓練及び交通安全教室等を通し、具体的な事例を挙げながら、その必要性について深く理解させた上で、集団で互いの命を守るための防災意識・危険予測能力及び危機回避能力を高めていきます。

　２つ目は「人権意識の高揚（生徒一人一人を大切にする教育）」です。

　生徒たちが「人の役に立っている」「人から認められている」というような自己有用感に浸ることができる環境づくりのために、学校の教育活動全体を通じて、〝助け合い〟〝教え合い〟〝励まし合い〟〝認め合い〟〝分かち合い〟の意図的な場面設定を図っていきます。

　３つ目は「人間力の醸成（人間としての〝強さ〟〝優しさ〟〝たくましさ〟を育む教育）」です。

　「学校」は生徒たちにとって、これから生きていく「社会」を象徴するものです。教師が社会人になるための準備期間であることを十分に認識した上で、生徒に〝粘り強くやり遂げる強さ〟〝人を思う優しさ〟〝社会を生き抜いていくたくましさ〟といった〝人間力〟の醸成に尽力していきます。

　今後も生徒たちがお互いのよさを認め合い、粘り強く学び合いながら成長できるよう、教職員が〝一枚岩〟となって頑張ってまいります。

　保護者や地域の皆様におかれましては、今年度も引き続き、学校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、年度当初のあいさつとさせていただきます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和７年４月

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　えびの市立加久藤中学校　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校　長　野口　貴史