一人ひとりを大切にする人権について

12月9日(水)は、人権教育講演会でした。
テーマは「一人ひとりを大切にする人権について」

近年話題となっているデートDVや性感染症などについて深いお話を聞き
お互いのパートナーを、本当の意味で大切にすることを学びました。

講師は
ドロップインセンターより黒田奈々先生と
男女共同参画センターより外山有美先生です。


講演会は、グループでお互いに意見を出し合うワークショップで進行していきました。
スクリーンに表示される恋人同士とのやり取りを見て、共感できるかどうか考えていきます。

例えば
「デートをしていて帰宅時間になったけど、彼氏が怒るので仕方なく一緒にいる。」
「彼氏のスマホへの着信が、他の女の子じゃないかと疑って強引に確認しようとする。」
「彼女が他の男の子と話すことを禁止する。」
「付き合ってるんだから、と性交渉を強要する。」
などのやりとりが紹介されました。


それらの場面を見て、各グループで相談します。
「気持ちはわかるけど…」
「そこまでするのはあり得ない…」など、いろんな意見が交わされます。


そして、手に持った色画用紙で、自分がどう思ったか意思表示を行います。
共感できるなら赤を、できないなら青、わからないなら黄…といった感じです。



私たちは、相手が好きだからこそ
「もっと一緒にいたい。」
「自分だけを見ていてほしい。」
と思います。

しかし、そこで一度落ち着き
「相手を大切にすること」
をよく考えなければなりません。

ただし、これは恋人に対する様々な感情を否定している訳ではありません。
自分の好きな気持ちを、どのような行動で表すかを考えてほしいのです。
「行動」には「責任」が伴います。

自分の行動に本当に責任が持てるのか・・・。
生徒たちは、それを真剣に考えていきました。



ここまで生徒たちは、ワークショップを通して様々な例を見てきましたが
後半は、厳しい現実が紹介されました。

宮崎県は、出生率が全国2位と非常に高くなっています。
しかし同時に、人工中絶率は全国1位。
また離婚率は全国3位となっています。
このことが、貧困の問題へと繋がっていきます。

望まない妊娠の結果として発生する様々な問題も学びました。
・生活が変わること(今までと同じ高校生活はもう送れなくなってしまいます。)
・性感染症のリスク
・学校をやめて働いても、低賃金の状態が続き貧困に陥ること…
などです。

自分ひとりの問題ではなく、相手の人生も変えてしまうこをよく考えなければなりません。

今回の講演会で生徒たちは
「自分を大切にすること」「相手をおもいやること」
の本当の意味を深く学びました。

生徒たちが、これから幸せな人生を送るために、
今回学んだことを生かしてほしいと切に願います。