子供の目線と大人の視点。

ここ数日生徒からブログの感想を聞いていたので、本来なら今日も本校生徒が喜んでくれるようなブログを書きたいのですが、、、
今日はちょっと大人の視点で書いていきます。


都農高校では11月1日・2日が尾鈴祭(文化祭)なのですが、生徒たちはその準備で毎日歌の練習や展示作品の準備、劇の練習を頑張っています。


私も生徒と一緒になって歌を歌ったり、劇の練習をしているのですが、彼らと一緒に活動をしていると、生徒たちの考え方や人との関わり方がよく見えます。


学校生活の中で生徒たちは競い合ったり励まし合ったりしていますが、時には反発し友だちとケンカすることもあります。(時には先生に不満を持つことも。。)

私は最近、『生徒が誰か・何かにぶつかり、怒ったり嫌だと感じること』も大人へと成長していく過程でとても大事なことだと分かるようになりました。


なので、クラスメイトとケンカするような機会はある意味、成長のチャンスだと思います。

相手が悪いと思うのなら、それを感情的にならず、ちゃんと伝えられるようになる。

自分の非を素直に認め、反省の意を相手にちゃんと伝えられるようになる。
失敗したことも、その失敗から『こうすれば失敗する』という気付きを得て、次の行動に活かせるようになる。

誰か・何かとぶつかることが成長のチャンスだと考えるようになってからは、私自身、生徒の失敗や言動に対してもその背景となる理由や原因を冷静に見ることを考えるようになりました。
また、生徒が感情的になって何かを伝えてくる場面でも、どのように接したら生徒が成長するかを考えるようになりました。

生徒が学校という集団社会の中で、大人になるための成長をスムーズにできるように、都農高校の教師としての私は子供の目線を忘れることなく大人の視点を含んで生徒と関わりたいと思っています。

前回、本の紹介をしましたが、今回も本を一冊ご紹介します。
この本は20歳になる以前の私が『教育って面白いなぁ』と思うようになる、きっかけとなった本です。

後藤 卓也 著, 2000年, 産経新聞ニュースサービス, 『子供の目線 大人の視点-”やる気のある子”を育てるヒント』
塾の経営者である著者は、当時、シングルファザーとして子育てに奮闘中でもありました。自分の子供と一緒にいる時間は限られていて、一緒にお風呂に入る時間やご飯を食べる時間、夕食後の遊ぶ時間が貴重だったそうです。疲れて眠っている子供の愛らしい寝顔を見れば、起こしてもう少し遊んであげたいと思うような毎日を過ごされていたとか。
私は著者の子供との関わり方から、子供の目線を忘れずに、大人の視点を加えて子供と向き合うことの大切さを学ぶことができたと思います。
エッセイである本書はユーモアも多く楽しみながら読める一冊だと思います。


前回のブログでも紹介した、坪田 信貴 著 『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』と同様、子供との向き合い方について大変勉強になる本ですのでオススメします。