日誌

まだ 終わっていなかった 修学旅行

気温2度。

運動場に集まる人影。

6年生でした。

何事でしょう?

動き出す集団。

何かしら、ウキウキムードが漂います。

バスに吸い込まれる集団。

到着。

石段を登ると、そこに現れたのは。

修学旅行の最後のまとめの学習。

・・・都城市歴史資料館でした。

鹿児島県の修学旅行では、知覧特攻基地に立ち寄ります。

宮崎県内旅行では、平和学習が受けづらくなりました。

そこで、修学旅行+平和学習として、都城市歴史資料館に訪問することになったのです。

歴史資料館は、都之城址に建っています。

ですから、市内眺望は抜群です!

明道小もはっきり見えます。

跡地は公園として整備され、珍しい石像など、見応えがあります。

市文化財課にお願いして、職員の方に、詳しい説明をしていただきます。

よろしくお願いします!

密を避けるため、2班に分かれて行動します。

文化財課は、特別なサービスとして、平和遺物を準備してくださいました。

さあ、1班の見学開始。

お部屋いっぱいに、平和遺物が展示されています。

子供たち、興味津々。

都城市には、特攻基地があり、多くの若者たちが旅立って行ったのです。

ここに展示されている、

有名な、「上津伍長」さんの遺書は、

実は、都城に実物があり、知覧にはコピーが収められています。

その遺書は、都城市が作成した教科書、都城の歴史と人物(田中書店で購入可)にも収められています。

昔の人は、遺書を綺麗に書くために、一生懸命、習字を練習したのです。

とても丁寧に「悲しい」お別れの言葉が綴られています。

子供たち、職員の説明に、神妙に聞き入ります。

「この都城市から、79名の特攻隊員が旅立ち、戦争で散って行かれたのです。」

・・・こんな身近なところで、こんな悲しいことが起こっていたんだね。

当時の大変な生活を知るための、歴史遺物がたくさんありました。

戦争って、大変なんだね。

とっても苦しい生活を強いられるんだね。

2班は、特別映像を参観していました。

なんの映像かな?

なんと、私たちの郷土、都城市が空襲される映像でした。

アメリカの記録映像だそうです。

都城市に、機銃掃射が行われ、土埃が舞うシーンでは、誰も声を出しませんでした。

このように、修学旅行2の「平和学習」は、

市文化財化の皆様のご協力によって、大きな成果を得ることができました。

6年生、とても貴重な学習ができましたね。

どうぞ、

都城市も、戦火に襲われたこと。

この地から、79名もの特攻隊員が飛び立ち、戻ってこなかったこと。

戦争により、市民はとても辛い生活を強いられたこと。

忘れないでください。

どんなことがあっても、私たちは、

平和を守り抜かなくてはいけないのです。

 

校長は、資料館を後にして、ある公園に行きました。

都島公園(旧都城陸軍墓地)。

ここには、たくさんの碑が立っているのですが。

最も大きく、立派にそびえる碑が、あります。

「都城特別振武(しんぶ)隊」79名の冥福を祈る碑です。

歴史資料館を見学して、上津伍長の遺書を見られた方は、どうぞ、この「都島公園」へお立ち寄りください。

この碑の左手に、79名分のお名前が刻まれた碑があります。

上津伍長のお名前も、ここに刻まれているのです。

この方のお名前を発見すると、何かしら、身近な方に出会えたような気がします。

上津伍長=上津一紀 様

皆様、子供たちに貴重な学習をさせていただき、ありがとうございました。

どうぞ、安らかにお眠りください。

 

校長、心を込めて、お参りをして、帰校しました。

 

・・・修学旅行、これにて、大円団。

 

by 校長