日誌

「飛梅伝説」と「ワメ伝説」と「ワカメ伝説」

今年も、この木に、春が宿りそうです。

校長先生、お花が咲きそうです。

そうだね。蕾が膨らみましたね。

この話題を振るのも、もう、3回目となりました。

みんな、今年も、この梅に、春が来そうだよ。

本当ですね。校長先生。

綺麗に咲きそうですね。

 

そんな子ども達に、毎年、話して聞かせる、「飛梅伝説

 

学問の神様と言われる、菅原道真公は、小さい頃から、白梅を可愛がっていました。

ある日、菅原道真公は、京都から福岡の太宰府に左遷されることになりました。

その時、大好きな白梅に、次の歌を贈りました。

「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
(冬が過ぎ、東風が吹いたら、その風に託して梅の香りを大宰府まで送り届けておくれ、梅の花よ。私がいないからと言って、春を忘れないでおくれよ。)

梅の木に別れを告げて、太宰府に着いた菅原道真公が次の日の朝、庭に見たものは、別れを告げた「白梅」だったのです。白梅は、大好きな菅原道真公を追って、一晩で、太宰府に飛んできたのでした。

それ以来、この白梅は、「飛梅」と名付けられ、太宰府天満宮で最も早く花をつける梅の木として、大切に守り継がれています。

 

いつも、子供達は、この話を聞いて、不思議そうに言います。

「その飛梅、見てみたいです。」

飛梅が祀られている太宰府天満宮は、とても有名な神社だから、将来、ぜひ行ったらいいよ

飛梅、今の時期に行くと、とっても綺麗に咲き誇ってますよ。

さて。

3年間、校長とこの梅の木を見守ってきた、明道っ子。

いつもの枝に注目。

校長先生、ぼくは、この枝が好きです。

校長先生もだよ。3年間。いつもこの枝が可愛くて、綺麗だったね。

校長先生、この木は、梅ではなく、「ワメ」とみんな呼んでますが、本当ですか?

そうですね。

みんな、ワメと呼んでますね。

太宰府の白梅が「飛梅」と呼ばれているように。

明道小の梅の木は「ワメ」と呼ばれて、いいのではないでしょうか。

明道っ子。

なるほど・・・。明道の「ワメ伝説」ですね。

 

校長先生、梅の木のお話を、ここで何度もしましたね。

そうですね。

あなたも、3年間で、すっかり、身長が伸びましたね。

校長先生。

やっぱり、この小枝が、一番綺麗ですね。

やっぱり、君も、そうですか。

みんな、この枝ぶりが気に入っているようですよ。

校長先生。

この「ワメ」ですが。

違う解釈があることに、今、気づきました。

ほー、違う解釈?

はい。校長先生、見てください。

」が入ったら、この木は。

」ですよ。

だって、校長先生、ワメにこの寄生しているこの植物。

まるで、ワカメみたいなんですよ。

ほほー、どこが?

ほら。葉の裏は、こんななんですよ。

本当だ。

葉の裏には、ワカメのような、ブツブツが、綺麗に並んでいました。

 

明道っ子達が、見つける、

子どもでなければ、見つけられない。

「子どもならでは」の、数々の明道伝説。

 

明道の「ワメ伝説

そして、今、生まれた、「ワカメ伝説

雲一つない青空に。

梅の蕾がタワワに揺れていました。

 

・・・もうすぐ、明道にも、春がやってきます。

 

東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な 忘れそ

 

さて・・・。

梅の話となると、校長の頭に浮かぶのは、やはり、この名曲です。

【飛梅】by さだまさし ※ YouTube 動画です。(さだまさしofficial HP)

https://youtu.be/LollS--xywQ?si=3LsimZEWOXIgSO4b

 実は、太宰府は、別名「縁切寺」とも噂されています。その「縁切寺」伝説を飛梅に絡めて、さだまさしさんは、「別れの悲しい心」を見事に歌詞に昇華させています。当時、お若いさだまさしさんが、こんな名詞を書かれたことは、すごいことだと思います

あなたがもしも遠くへ行ってしまったら、私も一夜で飛んでいくと言った。忘れたのかい?飛梅。

東風(ひがしかぜ)吹けば、東風(こち)吹かば、君は、どこかで思い起こしてくれるだろうか。太宰府は春。いずれにしても春。

(lyrics by  masasi sada)

 

by 校長