作品選

10/25 学園詩壇 中馬宣明選

日焼け

村田 あいこ

鏡を見たら驚いた

私が映っているはずなのに

私が私じゃないみたい

 

まるで焼いたパンみたいに

顔がはっきり焼けている

 

私はもしかすると

パンなのかもしれない

トースターに入っていた

パンなのかもしれない

 

もしかすると巨人に

食べられるかもしれない

 

食べられたくない

だから

これ以上焼かれないようにしよう

パンにならないように