学校の様子

森林体験学習(挿し穂編)

 長野の山から学校に帰ってきたのは11時頃でした。最後は学校のプールの横にある畑に挿し穂をします。まずは、挿し穂をする畑づくりをしました。この畑は1・2年生が草取りをして、掘り返し、その後肥料を撒いてくれたそうです。その後、5・6年生が土と肥料を混ぜたとのことでした。


   【側面をクワで押さえます】 【表面を板で押さえて平らにします】

 畑の準備ができたら、案内具で穴を開けます。案内具は10㎝間隔で釘のようなものが刺さっており、約10㎝~12㎝間隔でずらしていって、挿し穂用の穴を開けます。その後、水を入れたやかんで、挿し穂用の穴に水を注水していき、穴を大きくします。


【初めて見る器具に興味しんしん】【水を注水して、更に穴を開けます】

 その後、1本ずつ挿し穂をしていきます。この穂木は講師の方が用意してくださったものです。これらの穂木は講師の方が1週間ほど水につけてくださり、挿し穂に適した状態にしてくださっていました。


【ていねいに穂木を挿していきます】

 挿し穂をする時に気を付けることは、穂木が傾いている方を南側に向けるということだそうです。子どもたちは「体育館側に向けて植えればいいんだ」と話し、それを目安にみんなで挿し穂をしていきました。


  【どっちに傾いているかなぁ】        【注水作業も同時進行】


    【順調に進んでいます】     【「森みた~い」と3・4年生担任の先生】

 挿し穂が終わると、直射日光を避けるため日覆いをしました。これも子どもたち手づくりです。


【たるまないように、真ん中も固定】   【これで直射日光が避けられます】

 最後に1週間水に浸した穂木に加え、今日採取した穂木も5本だけ挿し穂してみました。成長の具合がどれだけ違うかを見てくださいと講師の先生からの提案でした。


【左側の3本と右側の2本は本日採取した穂木です】

 終わりに全員でふりかえりを行いました。「スギの木が大きくなるのをお世話したい」、「穂木を植える時は強く押しこむ、南の方に向かって挿す等の工夫が分かりました」、「コツを覚えるだけでどんどん植え付けができるようになった。大きくなるのが楽しみです」など、植林や挿し穂について色々なふり返りができていたようです。

 講師の先生からは、「昔は道路事情も悪く、荒谷からお弁当をもって苗木を背負って植林する山まで歩いていっていました。しかし、今は山があるところまで道路があり便利になっています。今日、体験をしたことで山が好きになるんじゃないでしょうか。山を一緒に育てていって欲しいです」とのお言葉をいただきました。
 本日はお忙しい中、長時間にわたって御指導いただきありがとうございました。子どもたちは、今回の体験学習で林業の基礎を学ぶことができましたし、新たな発見があったり林業に携わる方々の工夫を知ることができたと思います。これからもウッジョブ諸塚は続いていきます。子どもたちが林業を学ぶ姿を温かく見守っていただき、時には御指導いただけると大変有難いです。本日は本当にありがとうございました。


      【プロの方々に直接指導していただいた有難い時間でした】

 放課後、「スギに水をあげなくていいんですか?」と尋ねてきた2人。1・2年生担任の先生と一緒にたっぷり水をあげました。


【しっかり根をはって、大きく育ってね】