部活動

大きな2点差

 4日間にわたって行われた第33回JA共済杯UMK中学校バレーボール大会は、男子優勝が福島中学校、女子優勝が尚学館中学校で幕を閉じました。結果は以下の通りです。


 準決勝(第3位)

 榎原中 1(25-15、16-25、23-25)2 福島中


 福島中とはこれまで公式戦で4回対戦しており、サマーリーグでは1-2、地区中体連では2-1、霧島盆地大会では1-2、ウインターリーグでは0-2と1勝3敗と負け越していました。地区のライバルとして今回何としても勝ちたいところでした。前日の日向学院中戦の後、しっかりとミーティングをし、万全の作戦を立てて試合に臨みました。


 1セット目はその作戦通りに試合が展開し、ほとんど両エースに仕事をさせずにセットを奪うことができました。しかし、2セット目は逆に相手のサーブに押され、両エースに点を取られ、逆にセットを奪われました。

 勝負の3セット目。やることは特に変わらず、お互い五分五分の中、あとはいかに気持ちを集中できるか、我慢をすることができるかという状況でした。試合は、終始福島中にリードされる展開のなか、なんとか我慢し、粘って繋いで、苦しい場面でも練習通りの早い攻撃をしかけていった結果、23-23でようやく追いつきました。ここからは気持ちで踏ん張るしかないという状況でしたが、いつものように追いつくことに力を使い果たした榎原中は、最後のスパイクも、まだ余力が残っていた福島中が意地でワンタッチを取り、滑り込んでそれをつなぎ、エースがチャンスで返さずに打ち込んだボールがコート中央に落ちて敗れました。

 結果として勝負に敗れはしましたが、内容としては練習でやってきたことをしっかりと出し、自分たちのバレーを最後まで貫き通せたのではないでしょうか。もちろん、ミスも多くありましたが、それも練習の時からそういう部分があったので、いまもてる力をほぼ出しきった上で、福島中の力が上だったということです。


 その後、福島中は絶対的チャンピオンだった佐土原中にもストレートで競り勝ち、見事優勝しました。榎原中との試合でもそうでしたが、小学生の時に全国大会3位という経験をしているので、厳しい場面や苦しい場面、勝負所でしっかりといつもどおりにプレーすることができる部分の差が大きいように感じました。

 
今回、2点差に泣いて、そして勝った福島中は優勝しましたが、結果的にこのたった2点差が大きな2点差となりました。しかし、この2点差は決して届かない差ではなかったと思います。現に、与えた点の中にはお見合いや確認ミス、スパイクミスなどの単純なミスが多くありました。もちろん物事にミスはつきものです。しかし、今後の伸びしろがあまりない榎原中は、普通のチームなら仕方ないと思えるような細かいミスをなくしていくことこそがチーム力をアップさせるために最も必要なことなのです。これらのことは、バレーの時間ももちろんですが、むしろバレー以外の普段の生活の中でこそ鍛えることができるはずです。

 これで福島中との差がまた広がってしまいましたが、勝負は夏です。しかし夏といっても、県チャンピオンの福島中は同地区であるので、地区大会までに追いつかなければなりません。つまり、あとわずか4ヶ月しかありません。この限られた時間をそれぞれがどのような意識で毎日を過ごすかが大切です。この2点差が永遠に縮まらない2点差なのか、それともすぐに縮まる2点差なのか。それは今後の8人の心構え次第だと思います。

 
今回、後援会や職員はもとより、地域の方々や卒業生、またJOC選抜選手や他の指導者の方々など、たくさんの方に応援していただき、終わった後も温かい声をかけていただきました。たくさんの人に支えられてバレーができているということへの感謝を忘れずに、これからも心のこもったバレーで皆様に応援していただけるようなチームを目指して、また一から頑張りましょう。
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