部活動

逆算

 2月は基本の再構築がテーマということで、心技体のうち、すべての基本である“心”に関しては今まで通り、そして“技”の基本であるレシーブ、トス、スパイク、ブロック、サーブの形をもう一度徹底して意識させるとともに、“体”の基本である体力、特に体幹を中心とした筋力アップを徹底しています。

そんな中、学年末テストも終わり、今日から練習が再開します。当然この期間でやるべきこと、この期間でしかやれないことがあるので、トレーニングメニューなども渡してあります。ここでトレーニングをすることができていなかった選手は、おそらく夏には勝負できません。しかし8名全員がしっかりとこの期間を過ごせたかというと、まあそんなことはないだろうと思います。

中学生はまだまだ未熟なので、自ら先を見据えて行動できる生徒はなかなかいません。そこで必要となるのが、周りにいる大人の声かけです。大人の役割とは、子どもたちに先をどれだけ具体的に想像させることができるかだと思います。我々はいろんな経験を積んでいる分、今こうしなければこういう結果になる、今こうすればこういう結果になるということが想像できます。それは、ほとんどが自分の失敗経験からなのですが、それをどれだけ説得力を高めて伝えることができるかがポイントになります。


 私は、すべては逆算することが大切だと思っています。このチームのメンバーでできる最終的な形をイメージし、逆算して練習メニューや戦術を決めていっています。こうなるためにはこれが必要で、これを得るためにはこれをしなければならないということを理解して、今この瞬間に全力で取り組まなければなりません。サッカー日本代表の本田圭佑選手は、「本気でトップを目指している人間として、ただ意味もなく行動することはない。目指すところがあって、そこからすべて逆算して行動している。逆にいえば、目指すところにふさわしくない行動はしたくないというのが、自分の哲学。」と言っています。

しかし、いくらこちらが逆算して様々なことを考えていても、実際に試合や練習をするのは選手なので、結局個人の意識に頼ることになります。それぞれがこちらの計算を上回るほどの準備をしてくれれば、そのときは本当に素晴らしいチームになるはずです。がしかし、それにはまだまだほど遠い現状です。

 というわけで、夏への準備として基本をもう一度見直しているのですが、今週末は鹿児島県に遠征に行きます。2月は練習試合はしない予定だったのですが、宇都中のS先生から練習試合のお誘いを頂き、呼ばれれば断らない主義なので快く参加させて頂くことにしました。来週もろうきん杯には参加せず、2月の集大成としてじっくり基本の確認をするので、今やっている基本の形を、試合形式の中でどれだけ意識することができるか。実りのある週末になるように、テーマをもって練習試合に臨んでくれることを期待しています。