部活動

執念

 中体連地区大会を3週間後に控えた先週末は、2日間とも練習試合でした。先の霧島盆地大会決勝で敗れた後、どのような気持ちで練習に取り組むかが問われる1週間でしたが、いつもとさほど変わらない取り組みで、心のもちかたについて何回も指導をする中で迎えた週末でした。


 土曜日は高城青少年勤労者ホームを会場に、帖佐中、高原中、佐土原中、本郷中を迎えての練習試合でした。結果は帖佐中に
3勝、高原中に2勝、本郷中に2勝、佐土原中に12敗の82敗でした。
 ここ最近は午前中に集中力が続いていますが、午後に少し崩れる傾向があります。この日も午前中は4戦全勝ではありましたが、午後には佐土原中に2敗したのをはじめ、あまり内容がよくないまま一日が終わりました。やはり課題は連続失点で、タイムを取った後のプレーでは点を取れるのですが、自分たちではまったく積極的に動くことができません。苦しい時の力こそが本当の力です。考えることをやめ、とにかく一生懸命やっていればなんとかなるという甘い考えを捨て、ギリギリまで自分たちでその状況を打破する正解を見つけ出さなければなりません。

 良かった点としては、これまでほとんど試合を作ることさえさせてもらえなかった佐土原中に、ゼビオカップ以来の勝利をしたことと、3セットあった2点差の接戦を落とさなかったということです。また、攻撃面では、コンビの使い方が分かってきたこと、守備面では、修正したレシーブフォーメーションの動きができるようになってきた点です。


 日曜日は鹿児島県の有明体育館に呼んでいただき、宇都中、第一鹿屋中、鹿屋東中、吉野中、末吉中、高原中との練習試合でした。この日はあえて朝からプレッシャーをかけ、そのプレッシャーの中でどこまでやれるかを試したところ、
2セット目の第一鹿屋中戦で、15-10のリードを守り切れず、3連続→3連続→5連続からの最後は3連続失点で逆転負けを喫しました。連続失点を1セットに4回も繰り返すようなチームの雰囲気の中、3年生がチームをコントロールしようとする動きはまったく見えず、ひたすら個人プレーにはしっていたので、終了後そのことについて追い込みました。
 結果、プレッシャーに負けたのか気合いが空回りしたのか、次の高原中戦では
7連続失点からのスタートとなりました。そして、3週間前にして、まさかのキャプテンとエースを外しての試合となりました。その試合は結局敗れましたが、その他のメンバーでなんとか接戦に持ち込むなど、むしろ2人がいなくなってからのほうがチームの雰囲気がとても良くなりました。
 結局その後はセットを落とすことはなく、この日は
102敗という結果でしたが、まだまだ課題が残る2日間となりました。特に、JA杯で敗れて以降、最後の2点をもぎ取る執念を課題に練習を続けていますが、この日も最後の2点を取り切れずに連続失点をするゲームが3セットあるなど、自分たちに必要な力がなんなのかを理解できていない部分が多々ありました。


 先週
1週間で痛感したことは、やはり3年生の気持ちの物足りなさです。3人とも一生懸命取り組んでいるのですが、石にかじりついてでも勝つという執念をコート内外で感じません。つまり、戦う準備ができていないのです。普通どんなチームでも、引退間近のこの時期になれば、おのずと練習に気持ちが入り、危機感や緊張感、緊迫感が出た練習や表情になるはずですが、今のチームにはそういう部分を感じることはあまりありません。まるで決戦がはるか遠くにあるような感じです。
 しかし、他の学校と違い、榎原中は地区大会で優勝しなければ、九州大会出場や各種大会の好成績などがすべて水の泡になってしまいます。そういう状況を理解して取り組むことで最後の
2点をもぎとる執念が身に付くのではないでしょうか。


 これから
3週間はコンディションを整えつつ、来る決戦に向けて、心技体の準備をしっかりと行うことに集中していきます。その1つとして、今週は榎原中OBにたくさん来ていただいての泊まり込みの合宿を行います。周りの人たちに支えられて、自分たちの好きなバレーボールをすることができているということを忘れず、すべては学び、すべては準備、すべてに感謝を心に刻んで、一日一日大切に過ごしてほしいと思います。