学校の様子

9月13日(火)朝の読み聞かせ

9月13日(火)朝の読み聞かせ


日之影中学校では毎月1回、地域の方が本校まで足を運んでくださり、
朝自習の時間に1、2年生に向けて絵本の読み聞かせをしてくださいます。
今日は1年生に津隈さん、2年生に新名さんがそれぞれ読み聞かせをしてくださいました。

 
その中でも、今回津隈さんが読み聞かせをしてくださった中で、とても印象的な絵本がありました。

 
「トンちゃんってそういうネコ」という大判の絵本です。
「トンちゃんはネコ」 「シマシマのネコ」 と、シンプルな文と画面いっぱいの大胆なイラストで自由気まま元気な「トンちゃん」を1ページ1ページ紹介していきます。
それまでは「ふふふ」と隣同士で笑い合いながら聞く生徒たち。
「トンちゃん」の描写が続く中で、実は足が一本ないことが明かされます。

この絵本のあとがきには「ないものをないと思い煩うより、あるものがあることを喜ぼうということです。人ってすごくたくさんのいいものを持っているのに、たったひとつでも人と比べて劣っていることがあると悩んだり苦しんだりしますよね。(一部抜粋)」とあります。
中学生という多感な時期、つい自分と他人を比べてしまいがちな生徒たちの心にもすごく響いていたようで、「何が普通なのか」、「何が自分らしいのか」を子どもたちなりに考え、静かにそして真剣な表情で読み聞かせに聞き入っていました。

津隈さんは、読み聞かせをしていると、子どもたちがグッと物語に引き込まれる瞬間があるそうで、その時「あ、空気が変わったな」というのが分かるんだそうです。
今日もその瞬間があったそうで、「それが読み聞かせをする楽しみでもあり、醍醐味でもあるんですよ。」と優しい笑顔でお話しくださいました。
絵本の読み聞かせが終わり、お見送りするため絵本が入った重いバッグを代わりに持って、一緒に階段をゆっくりと降りてくる生徒たち。

その姿を見て、「人を思いやる気持ち」や「相手の立場になって考える想像力」ということが自然と身についているのも、読み聞かせのおかげかなと感じられました。

また来月の読み聞かせの時間を生徒たちも私たち教員も楽しみに待っています。