学校ニュース

「指でなぞりながら聴きましょう」

「それでは、先生が今から音読します。皆さんは、指でなぞりながら聴きましょう。」午前中、ある教室で聞こえてきた担任の先生の言葉です。単に「聴きましょう」ではなく、「指でなぞりながら」がポイント。この具体的な一言によって、子ども達は、音読を聴くことに集中することができますね。本校は、このようなどの子どもも学習や生活に取り組みやすい授業づくりや環境づくりを進めています。そんな視点で、福小の先生方の細やかな手立てを紹介します。

【先生の音読を聴きながら、教科書の文章を指でなぞる子ども】

【目指す形を「見える」化する】

「きちんと片付けなさい」「ちゃんと整理しなさい」では、子ども達には伝わらない。だから、画像ではっきりと示す。このことによって、子ども達は、何をどうすればよいかに気付けるのですね。

1年生が使うトイレに「まつひと」というカードが示されています。これも、どのように行動すればよいかを「見える」化する手立てです。

本校のトイレには、以前からこのカードが使われています。福小にいらっしゃった先生方の知恵が今でもこうして生きています。

靴の並べ方。1年生の靴箱に示されています。

事務室の扉には、こんな表示が。もう何年も前から掲示してあるもののようです。これまでの福小の先生方の思いは受け継がれています。

コンビニや駅など、私たちの日常生活でも、下のようなメッセージをよく見かけますね。

【ストレスフリーな生活、使いやすい環境づくり】

ある教室の児童机。机の前方にメッシュのようなストッパー素材が貼り付けてあります。何のためだと思いますか?

そうです。鉛筆やペン、筆箱などが滑って落ちないようにするための手立てです。

提出物は、カゴにひとつずつ分けて提出。写真が付けてあるので、一目瞭然ですね。

教室の棚もカゴを設置しています。棚の上には、プリントを綴じるためのファイルも置いてあります。こうすれば、何をどこに入れるのかがよく分かる。そして、子ども達は進んで整理整頓を行います。それを見た先生は、子ども達の行動を賞賛して自信をもたせることができますね。

【先生から子ども達へのメッセージ】

福小の先生方は、子ども達への思いにあふれています。ちょっとしたスペースを利用して、掲示資料が貼られています。しかも、子どもの目線に合わせて掲示されています。先生方の優しい気持ちが伝わります。

授業で学習したことを日常化する工夫です。授業をきっかけにして、子ども達自身が日常生活の中で実践し、新たな課題を見付け、さらによりよい方法を、みんなで創造する。これから求められる大切な力です。

1年生のある教室掲示です。小学校算数の基礎中の基礎は、10の数を合わせてつくったり、分解したりできること。このことを子ども達に確実に定着させようとする先生の思いが伝わります。

学級づくりのポイントの1つは、子ども達一人一人に所属感や達成感を味わわせることです。あるクラスでは、毎日やらなければならない当番活動を一人一役にしています。そして、自分たちの当番を全員に「見える」ようにする。当番が終わったら、「がんばりました」とすぐに取り組んだことを認めてあげます。こうして、集団生活が続けられています。

1学期も明日でいよいよ終わりとなります。夏休み期間には、子ども達と同じく職員も様々な研修が予定されています。私たちもさらに力を身に付けて、来る2学期からの学校生活も今学期以上に、一丸となって取り組んでいきます!