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「やってみたい」を形にするには・・・

10月11日(金)

 この日は6年生以外は、遠足や社会見学のため校外に出かけて行きました。校内には6年生だけが残っていました。

 写真にはありませんが、実は6年生が2つの相談をしに、校長室へやってきました。

① 校内でかくれんぼをしたい。

② 給食を外で食べたい。

 ①の校内かくれんぼについては、各学級の先生方に事前にお願いしていないため、他の学級内に無断で立ち入ることになるので許可するのは難しいと伝えました。

 ②の屋外で給食を食べることについては、安心安全な給食になるよう、給食の時間までには回答するので少し考えさせてほしいと伝えました。

 その後、教室に戻った6年生は、再度学級で相談したようで、校内でのかくれんぼではなく、体育館でドッチボールをやっていました。

 その間、何とか屋外で「安心安全な給食の提供」ができないかを考えました。一番心配したのは、給食への異物混入です。この日、若干風があり、運動場の土や刈った後の芝生等が混入しないかを心配しました。

 ふと運動場を見ると、運動会の練習のために設置されたテントがありました。これで大きなブルーシートがあれば、上からも下からも異物が混入することが防げると考えました。校内に残られた先生方にブルーシートのことを尋ねてみると、あったのです。とてもきれいなブルーシートが…。

 これなら屋外での給食が実施できる・・・そう思って、担任の先生にそのことを伝えに行きました。

 4時間目が終わると、運動場には給食を持った6年生の姿がありました。

 その後、全員が揃い、給食を食べ始めました。

 給食終了後には、ブルーシートを片付ける子どもの姿も見られました。

 

「遠足には行けないけど、外で給食を食べて遠足気分を味わいたいのです。」

 相談にやってきた6年生の代表者は、屋外で給食を食べたい理由をこう話してくれました。

 自分たちの「やってみたい」を実現するためには、他の人との相談や交渉が必要となります。どうしてそうしたいのか、やりたい理由を明確にし、相手に伝え相談する。問題があれば、それを回避できないかを考える。

 担任の先生と相談し、校長室へやってきた子どもたちを見て、自分たち(6年生)しか学校にいない日だからこそ、担任以外の大人との相談・交渉も経験させ、ひとつでも多くの思い出を作らせたい・・・そんな気持ちで子どもたちと話した金曜日でした。

 運動場でクラスのみんなと食べた給食の味やこの光景、ここに至るまでの過程も含め、このことが6年生の思い出の一つに加えられたら嬉しいな・・・。