日誌

花弁

1年生の理科の授業を覗いてみると、合弁花類と離弁花類についての内容でした。

素晴らしいのは、合弁花類は・・・、離弁花類は・・・・と教師がいきなり説明をしないところと、教科書やタブレットで安易に調べさせないところです。

 

まずは文字を見て、どのようなつくりなのかを班ごとに発表していました。

・いろいろな花のつくりがセットになっているものと単品のもの

・ひまわりのように種が密集しているものと、タンポポのように種が飛んで離れていくもの

・・・など

生徒の発想は予想外で驚かされます。

これまでに学習したことや自分の経験・知識をもとに様々な意見を出し合っています。

他の班の意見を聞きながら、さらに自分たちの意見を協議する姿もあります。

 

先生も、様々な意見をうまく受け止めて必要に応じて補足したりと、意見が出易くしています。

 何と言っても先生の「間違ってもいいんだよ」という言葉がいいんです。

目の前の事象について、一生懸命に考えた意見であれば、たとえ間違っていたとしてもかまわないんです。

お互いの意見を参考に、思考を重ねるうちに間違いに気づくこともあります。

間違いと気づきの繰り返しが、理科的思考力を育てることにつながると思います。

 今日の理科の授業は、『ひなたの学び』に近づいているなあと感じたところでした。

 

さて、生徒達は「弁」の意味が分からず悩んでいました。

弁護士の弁だよね~と言いながら、うまく植物に結びつかないようです。

これまで「花弁」などという言葉は聞いたことがなかったのかもしれません。

生徒達が「弁」が花びらのことだと知ったときの反応が見てみたいです。

これがわかれば離弁花・合弁花の理解がさらに深まるでしょうね。

理科に限らず、日本語の日本語訳はとても大切だと思います。

語句を漢字として覚えることは必要ですが、この言葉を漢字のもつ意味をとおして日本語で説明できるようになることは、さらに新しい言葉を理解するときにも役立つものではないでしょうか。

 

 

※ 私も、弁の漢字について改めて調べてみましたが、本来別の意味の四つの字を「弁」にまとめたものだったということを初めて知りました。

 (A)[辨] わきまえる。わける。処理する。「弁証」「弁別」

(B)[]はなびら。また、液体や気体の出入りを調節するもの。「弁膜」「花弁」旧字体のため表示されません。実際の漢字は最後にのせておきます。

(C)[辯] かたる。話す。述べる。説きあかす。また、言葉づかい。「弁解」「答弁」

(D)[弁] かんむり。「武弁」