HE THAT NOTHING QUESTIONETH NOTHING LEARNETH.
(自ら疑問を持たなければ何も学ぶものはない)
校是は、16世紀のイギリスの慣用句に由来する。この句は「知識とは、当たり前と思われている事にも疑問を発し、問いかけるところから生まれるものであり、生きて働く真の学問は、自らその疑問を解かんと、進んで学習する態度や意欲の中から得られるものである」ことを意味している。
このことは、生涯学習の基本理念である「みずから学ぶ意欲」に通じるもので、単位制高等学校としての本校教育の背骨を貫く不易の精神を述べていると考える。
ここで、本校の校是をあえて原文にしたのは、単なる奇を衒うといった発想によるものではなく、グローバルな視野で、しかも、既成のステレオタイプな精神論に堕する事を避け、自由で新鮮で、広がりを持つ言葉の響きを求めたからであり、本校がこれまで構築してきた優れた歴史と伝統を基礎に、さらに飛躍し、発展していくことを願ってのことである。
なお、現文の表現は中世英語のそれであるが、それはまた、人類がその悠久の命題として求め続ける文化・文明の形成に、分かちがたく関与してきた「学ぶ」ことの姿勢に時代を超えて不易なものがあることを暗示するものと解せられ、今後、急激な社会の変化があるといっても人間がその社会の有りように適用し、力強く生きていくよりどころとしてその価値を失うことはないと考えるからである。