情報化コーディネータ
概要
 情報化コーディネータ派遣業務とは、無償で学校を訪問し、校内ネットワークの調査を行い、改善提案等を行う業務です。
 このページでは、情報化コーディネータ派遣の方法や業務で行なっている支援活動の事例等をご紹介します。
情報化コーディネータ派遣方法等について
情報化コーディネータ派遣業務の流れ

 情報化コーディネータ派遣業務は、宮崎県教育情報通信ネットワーク(教育ネットひむか)運営要綱第18条「教育ネットひむかの円滑な運営のため、システム管理者(センター所長)は、必要に応じて教育ネットひむかの利用に関する調査を行うことができる。」に基づき運営されます。

 (調査依頼例)
 (1) インターネットへ繋がらない時がある。
 (2) インターネット回線速度が遅い。
 (3) 校内ネットワーク状況に問題ないか確認してほしい。

 情報化コーディネータ業務派遣要員が現地調査を行う場合は、情報担当の先生の立ち会いのもと現状をヒアリングしながら、調査を行います。現地調査にかかる所要時間は、2時間程度となります。
 その他、ICT機器の調達支援やご相談等にも応じます。

 派遣要請の申請書(様式1)は こちら からダウンロードしてください。
(Word形式)

 ご不明な点や詳細については、研修センターに問い合わせください。

右図の赤枠は、学校が対応すべきことになります。

情報化コーディネーター情報配信

ある学校から⼤量のトラフィック量(パケット量)を確認しました。

 学校内のネットワーク環境を確認したところ、パソコン室設置のパソコンの設定にて、Windows サービスの「google  update  サービス」設定が⾃動になっていました。環境復元ソフトも導⼊されていたため、パソコンを起動するたびに、インターネットを経由して「google  update」が⾏われていました。このことより、トラフィック量が多くなるとともに、パソコン起動時に  パソコンの動作が低下してしまう現象が発⽣していたと考えられます。
 本事象の改善⽅法として、 「google  update  サービス」を【⾃動】から【⼿動】へと変更を⾏い、その状態で復元ポイントの再設定を⾏います。これにより、パソコン起動時にインターネットへの不要なアクセスが防⽌でき、ネットワーク通信状況が改善されるものと考えられます。

学校内の児童生徒用と教師用のネットワーク構成はどうすればよいですか

 学校内ネットワーク環境を調査したところ、教職員用と生徒用のネットワークセグメント(グループ)が同一であることが判明しました。教職員用と生徒用のネットワークセグメントが同一であると、生徒が生徒用パソコンから教職員用パソコンやサーバのデータにアクセスできる可能性があり、情報漏洩などの危険性等が高くなると考えられます。そのため、教職員用と生徒用のネットワークセグメントを分離することで、セキュリティ面での向上が図れます。また、同一ネットワーク上に繋がるパソコンの台数が少なくなることで通信処理の負荷が軽減されることになり、通信速度の改善が見込まれます。

校内のネットワークが不安定です。

 学校内ネットワーク環境を調査したところ、教育ネットひむか接続用ルータは高性能の機器が導入されていました。 しかしながら、校内の各箇所に設置している複数の集線装置(HUB)が、直列に配置されている構成であることから通信速度の遅延が発生し、校内全体のネットワークが不安定となることが考えられます。そのうえ、校内の各箇所に設置している集線装置(HUB)についても、10年以上前の機器であることから劣化・老朽化が進みLANコネクタの接触不良などが発生してしまい通信環境に悪影響を及ぼすことも考えられます。
 また、ネットワーク機器を床に設置してしまうと、ホコリを吸い込んで機能低下・故障の要因になりますので、机の上やマグネット等による壁面固定を推奨しています。

インターネット接続が不安定です。調査をお願いしたいです。

 調査の結果、校内設置のプロキシサーバ経由でインターネット接続時を行うと、インターネットへ接続する速度が低下することが判明しました。担当保守業者へ校内プロキシサーバ設定の見直しを行なっていただくことになりました。
 普段使用しているパソコンやサーバ機器も精密機械であることから、定期的なメンテナンスが必要です。特に普段触ることのないサーバ機器が学校内に存在している場合は、早めのメンテナンスを推奨します。

容量の大きいファイルだとFTPを使用してのアップロードできません。

 学校内に設置している教育ネットひむか接続用のルータ機器へパソコンを直接繋いでFTPで学校用サーバへアップロードを行ったところ、問題なくアップロードできました。その後、校内に設置しているファイアーウォール機器とプロキシサーバを経由してのFTPアップロードを行ったところ、アップロードができないことが判明しました。このことより、校内のネットワーク機器に問題があることが判明しましたので、ファイアーウォール機器とプロキシサーバの状態を担当保守業者へ確認していただくことになりました。
 新しい通信機器を導入するなど普段の環境から変更が加えられたあとは、日常業務に支障がないか簡単な検証等を行うことを推奨します。検証等を行うことにより、その場で問題が発見され、迅速なトラブル解消へとつながります。

校内ネットワークが不安定なので調査をお願いしたいです。

 調査の結果、ルータ機器からパソコン室までの距離(校舎の端から端)を複数の集線装置(スイッチングハブ)を使用したLANケーブルでネットワークが構成されていました。
 通信機器には、最大伝送距離というものが存在し、距離の長いLANケーブルは通信処理速度が低下する場合があります。光ケーブルで中継回線を引くなどで解消できます。
 また、その学校では教職員用と生徒用のネットワーク構成が同一セグメント(グループ)でした。この状態は生徒用パソコンから教職員用のファイルサーバなどへ接続されるおそれもあり、セキュリティの観点から生徒と教職員のセグメントを論理的に分離することを推奨します。
 

校内ネットワーク構成に問題はないか調査をお願いしたいです。

 ある学校で校内設置のサーバ機器や配線接続の不具合があり、校内ネットワークが不安定となる事象が発生していました。担当保守業者に依頼し新たなサーバの設置や校内ネットワークの構築を行いましたが、校内ネットワーク環境が改善されたか不明なため、正常性の確認をしてもらいたいと依頼がありました。
 これから校内ネットワークを再構築する予定がある、または、再構築したが問題が改善されているか判断できない場合などは、情報化コーディネータの支援をご検討ください。

学校内のインターネット接続が遅いため、調査をお願いしたいです。

 学校内に非常に古いルータ機器が存在していました。ルータ機器の性能を確認した結果、通信規格「10Base-T」にしか対応していない機器でした。通信規格の「10Base-T」とは通信速度10Mbps、最大伝送距離100mであり、複数台のパソコンでインターネット接続する今の環境にはあまり適切とはいえません。学校内にインターネット環境が構築された当時から存在している可能性が高いと考えられます。
 ネットワーク環境の一部に古い規格の通信機器が混在するとボトルネックと言われる現象が発生し、速度が制限される場合があります。新しい環境を構築する時は、全体的な見直しも必要です。