延岡市立南浦中学校
延岡市立南浦中学校
10月29日(土)、南浦中体育館で県の自然環境課による「重要生息地講演会」が行われました。
これは、熊野江川河口海浜域が今年、県で14番目の重要生息地になったことから開催されました。
約40名の方々が参加されていましたが、そこに南浦中生の5名が自主的に参加しました。先生方も小中合わせて5名の参加です。
熊野江川河口海浜域は、小さな干潟(3.1ha)だけれど、希少植物・生物がこんなに凝縮されて存在するところはないそうです。だから、とても貴重な場所なのです。
植物については県北植物愛好会の成迫様が、海の生物については宮崎大学の三浦名誉教授が講演してくださいました。
重要種(絶滅危惧種)といわれる砂丘植物が8種、干潟植物は4種も熊野江に自生しているそうです。
三浦名誉教授が確認した海の生物は、貝、甲殻類、ハゼ、他魚、ナマコを合わせて、なんと177種!!
熊野江川は、汚れなく、浄化された水が流れ、これまであらされていないことが特徴だと話されました。
「クマノエミオスジガニは、ここで初めて発見されたカニで、日本で3箇所しか確認されてない貴重な生き物です。」
生徒が質問しました。「そんな貴重な生物を多くの人が知ってしまうと、それを取る悪人が出てくるのでは?
熊野江の美しい海をPRしたいけど、どうすればよいでしょうか?」
三浦名誉教授は、「ここの海だけがきれいになれば、他の地域はどうでもよいではなく、生き物がどこでも生存していけるようにしていきましょうと、呼びかけることが大事です。」と回答してくださいました。
講演のあとは、観察会です。
重要種「ハナニカナ」の黄色い花を見つけました。「かわいい~」「踏まないようにしなきゃ」
今日の講演と観察会に参加して、熊野江川河口海浜域の重要性について、しみじみ感じることができました。
そして、ふるさとの海を大切にすることから始めて、延岡市、宮崎県のすべての希少生物が守られるように、自然を大事にしていこう!と生徒、職員で今日の感想を話して、解散しました。
10月25日(火)、文化芸術による子供育成推進事業(巡回公演)から、人形劇団クラルテの公演がありました。熊野江小、浦城小の児童も一緒に鑑賞しました。
人形劇「あらしのよるに」
暗やみの中で知り合ったのは、ヤギとオオカミ。二人は友情を誓い合います。
劇の始まりは、南浦中生徒と職員もキャストととして登場しました。ワークショップで作ったヤギとオオカミになりきって・・・。(ちなみに職員は風の役です)
真っ青な空の下、再び出会った2匹。
「お、お、オオカミ!!」「・・・ヤギ。」このセリフの言い方と人形使いがマッチしていて、笑いが出ます。
お互いの正体を知った2匹は悲鳴を上げることも、ぺろりと食べてしまうこともありませんでした。
「おいら、こう見えても何より友情を大切にしてるんす。」「おや、わたしもですよ。」
「おいら、なんて奴だ、一瞬でも友達のことをうまそうだなんて。」
「私はなんて奴だ、友達が私を食べるつもりかも、だなんて。」
知らない怖さを乗り越えて、まず信じてみよう。疑うことよりも信じることを選んだ二人。一人では乗り越えられない困難も信じる友達がそこにいれば乗り越えられる。
劇が終わると大きな拍手が沸き起こりました。隣に座る友達と顔を見合わせて、笑顔になった生徒達です。
舞台裏見学や人形を触らせていただいて、プロの作品作りを目の当たりにしました。たくさんのことを学んだ人形劇でした。
10月23日(日)8:45 小学生の神輿から始まりました「ふるさと祭り」
プログラム1番は、放課後子ども教室の児童による和太鼓「嵐」、そして2番は、中学生の英語暗唱です。和洋折衷?の出し物が観客の心をわしづかみです。
熊野江小1年生と4年生が2人でが合奏や暗唱を披露します。国語の教科書を何ページも暗唱している姿に感動し、大きな拍手が鳴り響きました。
休憩時間には、児童生徒、地域の皆様の作品をじっくり鑑賞します。
今年は美術の先生と生徒の共同作品「ウルトラマン」や小学生のプログラミングで活躍した「ペッパーくん」もお目見えです。
中学生は、一人一人が「私の夢」をスピーチしました。中でも3年生の発表は圧巻でした。
「人のためになることに力を尽くしていきたい。」「兄の背中を追いかけて、人を笑顔にできるような料理人になりたい。」「自分の得意なITの力をさらに伸ばしたい。」「動物の命を救う獣医を目指したい。」それぞれの思いが聴衆を惹きつけました。
中学生全員での合奏「カントリーロード」合唱「記念日~希望のバトン~」
朝早くから音楽室で練習して、今までで一番の演奏、合唱を披露しました。本番に最高が出せる準備力のすごさです。
小学生の全校劇「ただいま!ふるさと、くまのえ!」では、最後の合唱では、青い布を左右に振り、中学生も観客も一緒に海となり、会場が一つになりました。
中学生の全校朗読劇「Inside story”the naked king!”」では、声の表情で役になりきった姿を披露しました。
自分の考えをはっきり言える楽しい世の中にしたい、そんな思いが伝わります。
大きな拍手とともに閉幕し、閉会式では、観客も一緒に「ふるさと」を合唱しました。歌詞をかみしめながら・・・。
中学生13名、小学生8名が力を合わせて、ふるさと祭りを成功させようと頑張ってきました。
その頑張りが79名の観客に感動を与え、最高の舞台となりました。
最後まで大きな拍手、温かい声援をくださった皆さま、ありがとうございました。
また、ふるさと南浦が好きだと感じる1日になりました。
10月22日(土)、ふるさと祭りの前日準備で登校日。5時間目は、準備以外にもう一つ、生徒たちの活躍の場がありました。学校関係者評価委員会です。
校長先生のお話のあと、今年度リサーチ学習で取り組んでいるテーマ「地域の課題を探求しよう」について発表しました。
A班・・・南浦地区の少子高齢化を防ぐためにはどうすればよいか。
B班・・・海岸のゴミを減らすためにはどうすればいいか。
発表を聞いた評議委員の皆さまより、
「バスの減便で交通の便が悪くなり、病院はないし、若い夫婦はいない。少子高齢化を止めることは大人でも難しい問題です。」「人口は増える見込みがないんだ。熊野江小は来年は4人になる。」「でも、学校は文化の元だ。学校は地区には必要なんじゃ。」「ゴミは海に被害を出す。網を破ったり魚が獲れなくなったりして猟師が苦しむ.真剣に取り組んでほしい。」と、地区住民も苦慮している課題を話していただきました。
お話の中で、自分たちに寄せる信頼と期待を感じた生徒達は、
「住みたくても住めない状況だとわかりました。南浦地区の特産物をPRするためのお弁当を考えたり、他地域の状況を調べたりして、地区の課題と向き合ってみます。」「昨日、海岸清掃ボランティアをしましたが、流木は僕たちでは処理できない。大人の手を、地域全体でできることはないか模索します。」「空き家をリフォームして住んでもらいませんか。」、と次から次へと意見を述べます。予定の時間を過ぎても・・・。
B班の生徒からは、熊野江にしかいない希少生物の話も出ました。「熊野江海岸は重要生息地なんです。だからずっときれいな海でなければならないんです、」と。
評議委員の方から「熊野江ミオスジガニは、日本でここにしか生息してない。」と聞きました。
まだまだ南浦地区の良いところをPRしていかなければ、そう心に思った生徒たちです。今日の熟議はとても実のあるものになりました。評議委員の皆さま、ありがとうございました。
この話し合いを生かして探究学習を続け、12月のリサーチ発表会を迎えたいと思います。
10月21日(金)、今日は土曜日が登校日なので振替休日。
数日前、教室後方のお知らせにこんな文字を見つけました。1年2年教室それぞれに・・・
熊野江海岸に休日の午後、集まる?その様子をこっそり見に行きました。
13名全員集合していました。午前中部活動をしていた1.2年生も元気に。
中学生だけでなく、小学生も一緒です。笑顔で台風14号で海岸に打ち上げられたゴミを集めています。
こっそりのつもりでしたが、すぐに生徒に声をかけられたので、どんなゴミを拾っているのか聞いてみると
「害のあるプラスチックゴミを集めています。私たちができることは小さいけれど、きれいな海を持続したいので。」
「初めはみんなで遊ぶ計画だったけど、集まるなら掃除しようと3年生が計画してくれました。」
「去年の3年生がしていたことを、僕たちは続けようと思っただけです。」
1時間もしないうちに、おどろくほどのプラスチックゴミが集まりました。
せっかくなので記念撮影をお願いしました。みんな気持ちよさそうです。
ボランティア袋に入ったゴミを、ゴミステーションまで運んで活動は終わります。
大半の生徒は、歩いて30分先にある須美江海岸で遊ぼう!とその場をあとにしましたが、「もう少しゴミ拾いをしよう」と残った男子3名がいました。
40分後、海岸に行ってみると「楽しくゴミ拾いしています。マネキンの頭がみつかりました。見てください!」と報告があり、写真を撮ろうとすると、このポーズ・・・
「僕より背が高いですか、アハハ。」
南浦中生徒の休日の一コマです。
明日からもこの子達と一緒に頑張るぞ、と帰宅する生徒を見送りました。