トップページ

学校からのお知らせ

生徒代表のことば

動画が見れない方、声が小さくてわかりにくい方のために、全文を掲載します。


   卒業生代表挨拶

 

 小さな芽は、厳しい寒さを乗り越え、うららかな春の陽ざしに包まれながら花を咲かせます。やがて、花の香りが温かな風に乗り、私たちは春の訪れを感じます。

生命の息吹を感じるこの良き日に、私たち、

八十名は、小松原中学校を卒業します。

 みなさんは、三年前の春のことを覚えていますか。何事にも「初めて」が付く一年生。慣れない制服を着て、初めてのことに精一杯取り組もうとしました。初めての定期テスト、初めての部活動、初めての行事など、不安になることもたくさんありましたが、それ以上に期待と喜びで心が躍ったことを覚えています。また、このような私たちを優しく導いてくださった、先輩方に憧れ、早く追い付きたい一心で毎日を過ごすと、あっという間に一年が終わりました。

 学校生活に慣れ始めた二年生。後輩ができ、「先輩」と呼ばれるようになりました。その度に先輩らしくあろうと気を引き締め、様々なことを実行しました。そのような日々の中、心に残っているのは、修学旅行と立志式。

 修学旅行では、計画を立てているときからわくわくしました。当日は、あいにくの雨で始まりましたが、ひめゆりの塔や美ら海水族館、首里城の見学など、沖縄の歴史や文化を深く理解することができました。

 立志式では、自分の将来の夢や理想の姿に近づくために、今の自分と向き合いました。檀上で意志を発表し、新たな目標が生まれ、より前に進もうと活力が湧きました。

 そして、三年生。最高学年であり、義務教育を締めくくる年でもあります。

 特に、「最後の」行事は、最高の思い出となりました。

「十人十色~光り輝け自分色~」のスローガンを基に、力を合わせた体育大会。赤団、青団共に団長を筆頭として、熱い盛り上がりを見せました。全員リレーで、負傷しながらもバトンをつなげようとする姿や、運動の得意不得意に関係なく頑張ろうとする姿など、最後まであきらめない姿勢に心を打たれました。また、ソーラン節の伝統を残そうと、練習の時から気を引き締め、後輩に教えることで、当日はとても良いものになりました。

 みんなが主役になった文化祭。合唱コンクールでは、優勝を目指し、一所懸命、努力する姿が印象に残っています。しかし、練習中、意見がまとまらず、試行錯誤の連続でした。その様な中でも、あきらめずに一丸となり、本番は、納得のいくものとなりました。劇では、それぞれの役割を全うし、リハーサルで自分達が作り上げたものを見て、「これなら、本番は上手くいくだろう」と、期待と安心で心が満たされました。練習の成果から本番も素晴らしい舞台でした。

 文化祭が終わると「受験」を意識する日々がやって来ました。成績が思うように伸びず、自信とやる気を失いかけたとき、支えて下さったのは先生方や友達、家族でした。そのため、とても良い経験となり、どのような結果でも、人生の糧となるでしょう。

今回、新型コロナウイルスの影響により、在校生の皆さんに直接、お伝えできませんが、私たちが有意義な日々を過ごせたのは、在校生の皆さんのお陰でもあり、感謝しています。これからも、小松原中学校の伝統を引き継ぎ、自分や仲間のために、積極的に行動してほしいと思います。

この三年間を振り返ると、「一期一会」という言葉にあるように、二年生の時に途中から来て下さった学級担任の先生方など様々な出会いと別れがありました。また、すべての行事で共通して思うことは、仲間と協力し、励まし合い、そして先生方のサポートがあってこそ、成し遂げられました。ありがとうございます。

さて、私たちはこれまでの経験をどのように活かしていくべきでしょうか。

昨年、「令和」という新たな時代が始まりました。これからも、AIVR5Gなど、科学技術がますます発達し、便利な社会になります。しかし、情報過多の社会に流されず、常に自ら思考、選択し、判断力を身に付けることも大切です。

今も私たちを温かく見守ってくださる先生方、保護者の皆様、本当にありがとうございます。これからは、自分で物事を決め、責任を持ち、恩返しは勿論のこと、今までしてもらったこと以上の恩を誰かに送って参ります。

 最後に、私たちは今の場所に留まりません。もっと多くの経験をし、見聞を広げ、自分を限定しないで生きていきます。また、小松原中学校で得た、多くの思い出、学び、誇り、そして感謝を忘れず、一瞬一瞬を大切にします。本当にありがとうございました。

小松原中学校の益々のご発展を心からお祈り申し上げ、卒業生代表挨拶といたします。

 

                   令和2年 3月 16日

                   卒業生代表 松元 みつき