行事

6月 全校集会

 6月の全校集会で、地区中学校総合体育大会の表彰を行いました。団体優勝こそ減ってしまいましたが、入賞者が多く、壇上での表彰は1位の生徒に限定させていただきました。そして、県大会や新たな目標に向けて次のような話をしました。

およそ3年ぶりに、コロナ禍による制約が何もなく、大会が開催されました。先生は可能な限りみなさんの試合を見てきました。残念ながら、多くの優勝旗を手放すことになってしまいましたが、それぞれ全力を出し切れたのであれば、十分なのではと思います。

さて、『徒然草』という随筆がありますが、その中に「二つの矢」という話がありますので、紹介します。

「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後(あと)の矢をたのみて、始めの矢になおざりの心あり。毎度ただ後(あと)の矢なく、この一矢にさだまるべしと思え。」

これを現代語に訳すと

「初心者が二本の矢を持ってはいけない。なぜなら、次の矢があるからと、一本目の矢に気合いが入らなくなるからです。いつでも一本目の矢で決めようと思いなさい。」という意味だそうです。

この話は部活動の毎日の練習につながる内容です。「今日は少し手を抜こう、明日の練習でがんばればいいさ。」そんな甘い気持ちで取り組んでいる人は、残念ながら、なかなか成長できません。「今の練習が大事だぞ。これをがんばれば、きっと大会で力が出せる。」そういう気持ちで取り組む人は、一歩一歩確実に成長します。次の大会に向けて、心の準備ができていますか?どうしたら自分の力を生かすことができるか、その見通しがたっていますか?顧問の先生やコーチの言葉をどれだけ信じて最後の練習に集中して取り組めるか・・・。そこに大会で力が出せるかどうかの分かれ目があります。仲間を信じ、自分を信じ、迷いのない、精一杯のパフォーマンスができるといいなと思います。またこの話は、部活動が終了してしまった生徒にも当てはまる言葉です。結果をしっかりと受け止めることができましたか。新たな目標をたてましたか。みなさんの活躍と成長を心から期待しています。