見る処、花にあらずといふ事なし

松尾芭蕉の旅行記「笈の小文」の序文に、「見る処、花にあらずといふ事なし。思ふ所、月にあらずといふ事なし。像(かたち)花にあらざる時は、夷狄(いてき)にひとし。心花にあらざる時は、鳥獣に類(るい)す。夷狄(いてき)を出(いで)、鳥獣を離れて、造化にしたがひ、造化にかへれとなり。」という一節があります。

現代語訳すれば、「見る目さえあるならば見るものすべてが花はでないことがなく、思う所すべてが月ではないことがない・・・。」というところでしょうか。さて、先日、管理棟校長室前の花壇に地域農業科の生徒が、真っ赤なサルビアとオレンジ色のマリーゴールドを植えてくれました。登下校の際に眺めると気持ちが落ち着くと思います。見る処、花にあらずといふ事なし・・・。是非、ご覧ください。