卒業式式辞

 黒潮寄する日南海岸、飫肥杉が群立つ舞之山、そして由緒ある飫肥城に囲まれ、桜の開花を待ちわびる今日のよき日に、多くの来賓の皆様の御臨席と保護者の皆様の御来場を賜り、15回目の卒業証書授与式を盛大に挙行できますこと、そして3年生156名が晴れて卒業を迎えますことはこの上もない喜びであります。

 保護者の皆様におかれましては、この三年間、お子様の成長を信じ、支え続けてこられたことと思います。本日の晴れやかな姿をご覧になり、感慨もひとしおのことと拝察いたします。これまでの本校教育活動への御理解と御協力に、心より御礼申し上げます。

 卒業生の皆さん、本校で過ごした三年間は、皆さん一人一人を大きく成長させたかけがえのない時間であったことと思います。
 学習面では、課題研究などを通して専門性を高め、自ら考え、探究する力を身につけました。部活動では、強化指定部である男子バレーボール部やヨット部をはじめ、それぞれが自分の目標に向かって真摯に努力を重ねました。また、振徳祭では、文化の部において、一年次は合唱、二年次はイベントブース、三年次はステージ発表に取り組み、クラスの絆を深めました。体育の部では、学年やクラスの枠を超えて協力し、学校全体が一つになる姿を見ることができました。

 一方で、思い通りにいかないことや、悔しい思いをしたこともあったことでしょう。しかし、諦めることなく試行錯誤を重ね、工夫しながら困難を乗り越えた経験、その過程で支えてくれた家族、友人、先生方の存在は、これからの人生においても大きな支えとなるはずです。
 まさに校歌の一節にある

「振徳の年輪を積み

 振徳の叡智を磨き

 振徳の誠を尽くした」

三年間であったと確信しています。

 現在は変化のスピードが速く予測困難な時代といわれています。学校においても数年前には想像できなかったほどのデジタル化が進みました。皆さんには変化を的確に捉え、柔軟に対応できる力を身につけてほしいと願っています。

 一方で、このような時代だからこそ、「人としてどう生きるか」という確かな軸が求められます。本校の校名である「振徳」には、心豊かで思いやりのある生徒に育ってほしいという願いが込められています。本校では、「社会に貢献できる人材の育成」「豊かな人間性を育み生き抜く力を身につける」という目標に向けて教育活動を行ってきました。

 卒業生の皆さんが、「振徳」という言葉に誇りを持ち、それぞれの場所で、自分らしく「徳」を持って社会に役立つ人材として活躍してくれることを心から信じています。

 結びに、卒業生の皆さんの前途が実り多いものとなること、そして本校がこれからも皆さんの母校としてあり続けることを願い、式辞といたします。

 

                                          令和8年3月1日 宮崎県立日南振徳高等学校 校長 木宮 浩二