1 目標
本校では、幼・小・中・高等部一貫したキャリア教育を推進し、幼児児童生徒一人ひとりの進路実現に努めています。
2 努力事項
○講演会、体験学習の実施や進路情報の提供をとおして、進路意識の高揚を図ります。
○ 一人ひとりの進路希望の実現に向け、基礎学力の定着と学力向上を図ります。
○関係機関や事業所と連携を図り、職場開拓や進路情報の収集に努めます。
本校では、幼・小・中・高等部一貫したキャリア教育を推進し、幼児児童生徒一人ひとりの進路実現に努めています。
○講演会、体験学習の実施や進路情報の提供をとおして、進路意識の高揚を図ります。
○ 一人ひとりの進路希望の実現に向け、基礎学力の定着と学力向上を図ります。
○関係機関や事業所と連携を図り、職場開拓や進路情報の収集に努めます。
〈進学〉
筑波大学付属視覚特別支援学校 高等部専攻科鍼灸手技療法科 1名
筑波大学付属視覚特別支援学校 高等部専攻科理学療法科 1名
京都府立盲学校 高等部専攻科普通科 1名
筑波技術大学 保健科学部情報システム学科 1名
和光大学 現代人間学部心理教育学科心理学専修 1名
沖縄国際大学 総合文化学部英米言語文化学科 1名
宮崎大学 地域資源創成学部 1名
大原簿記専門学校公務員科 1名
※ 明星視覚支援学校 専攻科理療科(平成30年度以前、進学実績多数あり)
※ 明星視覚支援学校 専攻科保健理療科(平成30年度以前、進学実績多数あり)
〈就職〉
就労移行支援事業所 1名
〈国家試験合格率〉
あん摩マッサージ指圧師試験 ⇒100 %
はり師・きゅう師試験 ⇒80 %
〈進路実績〉
就職率 ⇒100 %
鍼灸マッサージ師として治療院や病院、企業、訪問マッサージ会社などに就職しています。また、治療院開業などの道が開かれています。
近年では、令和4年度に本校専攻科卒業生初のヘルスキーパー(企業内マッサージ師として社員の健康管理を担う)も誕生しました。
〈就職先名〉
《治療院》
はじめ鍼灸整骨院(宮崎市) 1名
おりづる治療院(宮崎市) 1名
《病院》
医療法人社団 栄整形外科(宮崎市) 1名
《ヘルスキーパー》
株式会社 旭化成アビリティ(延岡市) 1名
《訪問マッサージ会社》
株式会社 オファサポート(日向市) 1名
《開業》
鍼灸マッサージ治療院開業(鹿児島市) 1名
〈卒業生の声〉
◇20代 女性
私は、生まれつき弱視で、教育相談の頃から理療科まで18年間、明星視覚支援学校で勉強をしていました。
毎日の学校生活や文化祭、体育祭などの様々な行事を通して、視覚障害という同じ病気を持っている先輩や後輩、同級生と出会う中で、理療科であんまマッサージの資格を取得できることを知り、必死で勉強しました。
学校生活では、日々の行事や活動を通して、他の学年や学部を交流するなかでの人間関係で、コミュニケーションの取り方が分からずに少し苦労することもありましたが、同じ方向や目標に向かって、努力して、達成する喜びも感じることができました。
無事に国家試験に合格でき、マッサージの免許を取得できたことで、今の職場で訪問マッサージの仕事に就くことが出来ました。視覚障害があっても、健常者と同じように、色々な仕事ができる環境に巡り会えたことで、自分の可能性を広げることが出来ました。
仕事を始めて苦労したことは、職場での人間関係や訪問先での患者様や患者様のご家族、介護施設、ケアマネジャー様との人間関係を築くことでしたが、患者様やご家族の方と接することで、患者様に喜ばれている様子を知ることができ、仕事のやりがいを感じることができるのが、いい経験になっています。
目の見えづらさを感じている方や視覚障害について、不安になっている方や悩みを抱えている方は、すぐに明星視覚支援学校に相談してみてください。明星視覚支援学校は、視覚障害者の悩みや不安を解消して、勉強しやすい環境を整えてくれると思います。
◇30代 男性
私は、生まれつき黄斑変性症という病気を持って生まれ、高校生(16歳)の頃から盲学校(明星視覚支援学校)に入学しました。
私が高校生だった当時、視覚障害のある方の就職先は現在ほど多様ではなく、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう(理療)の仕事が最も安定した職業として広く認知されていました。そのため、私自身も理療科への進学をほぼエスカレーター式に決めました。これは、当時の状況において、将来の安定を得るための自然な選択だったと言えます。
高校生から入った寄宿舎生活は、自分の身の回りのことをしっかりと身につける貴重な機会となりました。当時は「ルールが厳しいな」と感じることもありましたが、大人になった今、あれらは社会で生きていく上で必要不可欠な規律だったと実感しています。
理療科に進学してからは、授業内容がガラッと変わり、難しい専門的なことだらけで、授業についていけないことも多々ありました。しかし、いつも周りには親友や仲間たちがいて、お互いに支え合いながら学ぶことができ、本当に心強かったです。彼らの存在は、私にとって大きな支えとなりました。
無事、国家試験をクリアした後、私は特にマッサージの技術を磨きたいと考え、市内の治療院で約8年半お世話になりました。
その後、私は長年の夢だった東京での仕事を実現させるため上京し、現在はヘルスキーパーとして働いています。実は、昔から東京に出て働きたいという思いはありましたが、なかなかタイミングが掴めず、決断できずにいました。しかし、ある日ふと、「もしこのまま決断しなければ、60歳くらいになった時、『あの時東京に行って働きたかったなぁ』と後悔するだろう」と想像し、それが恐ろしくなりました。この強烈な思いが私を突き動かし、様々な手段(atGPや友人の協力など)を用いて東京への上京を果たしました。結果として、今はすごく充実した生活を送ることができています。
今、視覚障害で悩んでいたり、将来に苦しんでいる方々へ伝えたいことがあります。
人生は誰のものでもなく、あなた自身で掴むものです。そして、その人生を切り拓くための「武器」を学べるところこそが、私が通った明星視覚支援学校だと断言できます。
「あの時にしておけばよかった」と後悔することのないように、今、行動を起こしていくことで、自ずと楽しい人生を築くことができると私は信じています。あなたの人生を彩るのは、他の誰でもなく、あなた自身の決断と行動です。応援しています。
◇40代 男性
私は網膜色素変性症による視覚障がいで、14年間働いた会社を退職しました。失明の恐怖と将来の不安に取り巻かれて、とても心配でした。小さな子供もいたので、本当に不安でした。その時、明星視覚支援学校で、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師(以下「あはき師」という)の資格が取得できることを知りました。失明してもできる仕事にチャレンジすることを決心し、迷わず入学を決めました。
明星視覚支援学校では、同じ病気を抱えた方々や多くの視覚障がい者の方々と出会うことができました。あはき師の資格を取得するだけでなく、将来の生活に関する情報や視覚障がいについて学ぶこともできました。資格を取得し、明星視覚支援学校を卒業した後は、デイサービスで働きました。その後、私は治療院を開業し、経営も順調になりました。あはき師として、自立した生活を送ることができています。
あはき師は、視覚障がい者が自立して生活していくために役立つ資格です。視覚障がいや眼の病気に悩んでいる方々、眼のことで将来に不安を感じている方々は、ぜひ明星視覚支援学校に相談してみることをお勧めします。そこで悩みや不安の解決策を見つけることができるかもしれません。
◇50代 女性
私は、20代の時に病名がつき、40代半ばまで仕事をしていました。しかし、徐々に目が見えづらくなり、一生懸命しているのに失敗だらけ、落ち込む日々が続きました。そんな時に明星視覚支援学校のことを知りました。初めて相談する場所というのは、とても緊張するものです。しかし、仕事をやめようかと迷っていた時だったので、思い切って相談を受けてみることにしました。不安だらけの相談でしたが、担当してくださる先生方がとても優しく丁寧に接してくださり、相談後には、私も入学して資格取得がしたいという前向きな気持ちに変わっていました。
入学後は、勉強は本当に大変でした。しかし、初めて同じ病気の方と接し、皆同じ悩みや同じ思いをしていることを知り心強く思いました。そしてそんな中、頑張られている方々の姿を見て、私も随分勇気づけられ、励まされました。
あはき(あん摩・はり・きゅう)は、患者さんに喜んでいただける素晴らしい職業だと思います。「ありがとう」「楽になったよ」と言っていただけると、ほんとに嬉しいです。目が見えづらい事は不自由ですが、不幸なことではないと思います。これからもいろんなピンチがあると思いますが、何事もあきらめず頑張っていれば、明るい光が見えてくると信じています。ピンチはチャンスだと思っていろんなことを乗り切って行けたらいいなと思っています。
1.「これってなあに?」……就労継続支援A型、B型事業所
2.進路支援班 2学期~3学期の取組
6月13日 金曜日に中学生から理療科生の生徒・保護者を対象に職業講演会を実施しました。
今回の講師は、2年前に本校専攻科保健理療科を卒業し、株式会社
旭化成アビリティでヘルスキーパーとして勤務されている小林千浩(こばやし ちひろ)さんでした。
講演の中では自作のパワーポイントを操作しながら会社の説明や学校での経験、視覚障がいがあることによるこれまでの苦労など、心情も踏まえてお話ししてくださいました。
生徒たちの多くは小林さんが在学中から在籍していたので、終始和やかな雰囲気で進み、質疑応答も盛んに行われました。
最後には生徒たちの作成した点字のしおりをプレゼントし、小林さんに感謝の気持ちをお伝えしました。
社会に出て活躍されている卒業生が在校生のために講演をする姿はとても逞しく映りました。
理療科 進路担当