校長あいさつ

 本校は、明治43年に関本健治氏がクラーク氏邸の一室を借りて盲教育を始めて、日向盲訓院を作り、大正時代には宮崎市末広町に私立盲学校として設置されました。また、昭和10年には宮崎県立盲学校として県立学校となりました。その後、昭和23年に神宮に移転、昭和39年に現在の宮崎市島之内に移築しました。平成20年には「宮崎県立明星視覚支援学校」と校名を変更し、今年で創立113年目を迎える県内唯一の視覚支援学校です。

 今年度は、幼稚部4名、小学部5名、中学部3名、高等部普通科3名、専攻科理療科4名、専攻科保健理療科2名の計21名の幼児児童生徒が在籍しています。それぞれの出身地は県西の都城市から県北の延岡市と広範囲となっており、将来の自立のために寄宿舎生活をしている生徒もいます。

 本校は、「誠 実」 「自 立」 「創 意」3つの校訓の基、「一人一人の障がいの程度と発達段階に応じた教育を行い、障がいによる様々な困難を克服するために必要な知識、技能、態度を養い、心豊かに明るく、社会で自立し、たくましく生き抜くことができる幼児児童生徒を育成する」ことを教育目標としています。幼児児童生徒が共生社会の一員として、人と関わりながらたくましく生きていくために「コミュニケーション能力」「思考力」 「自己決定力」「体力」「感謝する心」の育成に向けて、チーム明星として全職員で幼児児童生徒一人一人の将来を見据えたきめ細やかな教育活動を実践していきます。

 本年度も、新型コロナウイルス感染症対策を強化し、何事にも前向きに捉え失敗を恐れずに挑戦し、自ら考え、社会でたくましく生き抜く力の育成を目指し、一人一人の実態に応じたICT機器を活用した学びの工夫を取り入れながら、充実した学校生活となるように努めていきます。

 最後に、県内唯一の視覚支援学校として、保護者や地域から信頼される学校を目指し、幼児児童生徒一人一人の幸せの実現のために日々努力していきたいと思います。

 今後とも皆様方の一層の御理解と御協力をお願いいたします。

                                                              宮崎県立明星視覚支援学校

                                                                    校 長 鎌田 雄一 

日誌

校長ブログ

児童生徒の作品紹介

2学期に入り、本当に嬉しいお知らせです。

本日8月31日の宮崎日日新聞のエイブルアートの欄に
本校小学部4年生、新原千讃(かずとき)さんの作品が紹介されました。

6月に掲載された渡部叶夢(かなむ)さんの時もそうですが、
今回のかずときさんの作品も素敵です。

このことは、彼らだけでなく、職員全員が温かい気持ちになりました。

元気を与えてくれる彼らの取組に「ありがとう」と言いたいです。

なお、宮崎県赤い羽根共同募金の、イラストコンクールにおいて、
佳作 小学5年生磯貝頼杜さん 中学3年生高橋祈愛さん
努力賞 中学2年生永野敦大さんが選ばれました。

9月19日~10月31日宮崎県福祉総合センター本館1階ふれあい広場にて
展示されるそうです。

また、後日宮崎県赤い羽根共同募金のホームページにて紹介されるそうですので、

是非ご覧ください。

 

  新原千讃さんの作品 ↓     永野敦大さんの作品 ↓      磯貝頼杜さんの作品 ↓ 

 

 

 高橋祈愛さんの作品 ↓     渡辺叶夢さんの作品 ↓

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令和5年度 九州地区盲学校体育大会 佐賀大会

雨が気になりましたが、7月5日(水)午後、佐賀県で行われる九盲体に出発しました。

競技は、STT(サウンド・テーブル・テニス)とFVB(フロアバレーボール)です。

マイクロバスに乗り、本校を13時に出発。結局17時30分くらいにホテル到着でした。

途中熊本などで雨もありながら、初めてのバスでの長旅、やはり佐賀は遠かったですね。

ただ、生徒たちは元気そうでしたので明日に備え何よりでした。

到着後、しばらくして夕食は皆で歩いて移動しファミレスで済ませました。

色々とメニューから選んで、生徒はデザートも食べていたようでした。

7月6日(木)午前中は、ウォーミングアップで、公式練習を行いました。

FVBチームは、北九州との合同チームでしたので、初顔合わせ。

緊張もあったかもしれませんが、北九州の方々が明るく、のりがよく、すぐに打ち解けたようでした。

まさにワンチーム。数時間で溶け込んでいるように見えました。実は、行く前に全校集会で、

伝えていただいたのですが、一期一会、これが最後かもしれないと思って出会いを

大切にしよう。1日目にして、そんな一期一会を感じる笑顔あふれるチームとなりました。

12時から開会式、午後から早速試合開始。STTは弱視の部が1位、2位。

全盲の部が2位と3位。「評価するのは他人、限界を作るのは自分」という言葉を胸に

最後まで諦めず、相手や戦況を読み、全力で戦っていました。素晴らしい結果でした。

やはり、練習がものをいうなと感じました。行く前、暑い中たくさんの先生方に

見守られながら練習に汗する姿がありました。いっぱい褒めてあげて欲しいです。

FVBは、勝ち上がるごとにまとまりを見せ、準決勝では福岡に苦戦したものの、勝ちきりました。

いよいよ明日は決勝。また明日も試合が見れることを幸せに感じました。

2日目。

STTは、団体戦。相手は力強く、鍛えてきているなと感じる相手でした。しかしながら、精一杯最後まで

諦めずに頑張る本校の3名の生徒を誇らしく思えました。終わった後涙する生徒もいましたが、

悔しさをバネに、また羽ばたいていける生徒たちだと確信しました。

FVBは、決勝。だいたい10時20分ごろから開始。相手は鹿児島県(前年度優勝)。

手堅く、連携もとれ、まとまったチームという印象でした。去年のチームの勢いそのままに

勝ち上がってきたようでした。しかし、1セット目からシーソーゲーム。

まさにどっちが勝ってもおかしくない試合でした。が、15-14で明星が勝ちました。

「やったー!!!!」私も周りも飛び跳ねていました。もしかしたら、静岡に行けるかもと心をよぎりました。

2セット目は11-15で負け、流石粘りの鹿児島でした。3セット目途中時間切れ。

結局得失点差で明星敗退となりました。鹿児島の試合巧者という感じでしょうか。

ルールで60分で終わり、その時点での得失点がものをいうようになっているようでした。

でも、本当に本校生徒の頑張りを見せたかった。素晴らしいプレーの連続でしたから。皆輝いていたし、感動を

もらいました。応援していた先生の中には、負けたときに涙をみせる方もいたくらいです。

選手たちには、心から感謝です。堂々と戦える力、精神力。これからも何事にも臆せずチャレンジする

姿が目に浮かびました。いっぱい経験して欲しい。心からそう思える大会となりました。

応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。

心から感謝いたします。

 

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令和5年度 第22回障がい者スポーツ大会(5月14日)

5月14日、天気に恵まれ、生徒の生き生きした姿に元気をもらいました。

地道に練習してきたメンバーたち、皆が輝いていました。

明星(本校)で行われたSTT(サウンド・テーブル・テニス)では、粘り強い戦いで

素晴らしい結果でした。(本校の理療科職員川野先生も大活躍でした)

県総合運動公園ではフライングディスク競技、生目の杜運動公園では陸上と、それぞれ

以下の写真のように結果を残しました。笑顔が本当に良かったです。

練習期間は短いながらも、放課後の時間を有効に使って練習を重ねてきた結果が

本番でも出たのだろうと思います。やはり積み重ねですね。

色んな競技にチャレンジして、たくさんの人と交流ができて生徒たちにとっても

よい経験になりました。

応援に来ていただいた保護者の皆様、ありがとうございました。

 

 

 

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令和5年度 歓迎遠足

5月2日、歓迎遠足でした。天気に恵まれて本当に良かったです。

午前中は校内で各学部ごとに自己紹介や発表、ゲームなどが行われました。

その後、徒歩で久峰運動公園まで向かいました。先生方も元気に歩みを揃え、頑張ってくれました。

新学期が始まって約1ヶ月、疲れもあるかもしれませんが、みんな元気な

笑顔を見せてくれていました。太陽の下、いっぱい遊んで、お菓子を食べて

良い交流ができましたし、思い出に1つ加えることができたと思います。

個人的には、お菓子の交換もできて嬉しかったです。

明日から連休ですが、保護者の皆さんといっぱいお話をして、また元気に登校してくれる

ことを待ちたいと思います。

 

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令和5年度 入学式

令和5年度入学式が開催されました。雨が危ぶまれましたが、なんとか影響なく実施できました。新入生6名、それぞれの思いをもって本校に入学してくれました。職員一同、これからの6名の頑張りと成長をしっかりと見守りたいと思います。参加いただいた保護者のみなさん、ご出席いただいたご来賓の皆様に心から御礼申し上げます。

                                                

 

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第109回 祝 卒業式 

3月15日(水)第109回卒業式が3年ぶりに、ご来賓、保護者をお迎えして挙行することができました。

小学部1名 中学部2名 高等部普通科2名 高等部専攻科2名 のみなさんが卒業されました。

 

 【小学部】三池さん  【中学部】金丸さん  【中学部】横内さん  【普通科】福島さん

答辞 普通科3年 渡部 光輝さん   送辞 普通科2年 那須 優心 さん 

 【ご来賓の皆様】

 

【式辞より】

 春の息吹を感じる佳き日に、ご来賓の皆様、保護者の皆様をお迎えしまして、令和4年度宮崎県立明星視覚支援学校卒業式を挙行できましたことを心から嬉しく思います。

  小学部を卒業される三池さん。自分から相手に話題を提供できるようになり、コミュニケーションがとても上手になりました。交流を通して、友達が増えていきましたね。毎日の学習をこつこつと積み上げながら友だちに優しく小学部のリーダーとして頑張ってきました。中学部に入ってもその優しさと新しいことに挑戦する気持ちを忘れずに頑張ってください。

 中学部を卒業される金丸さん、横内さん。自分からやることを見つけて苦手なことも挑戦し続けることができる金丸さん。やるべきことを決して後回しにせずに課題を計画的に取り組んでいく横内さん。義務教育段階を終了し、新しいステージに入ろうとしています。毎日様々なことに悩み、考えながら頑張ってきましたね。高等部受検という大きな挑戦に向けて精一杯努力し、みごと高等部合格の切符を手に入れることができました。その自信を胸に高等部では新たな気持ちで力を発揮してください。

 高等部普通科を卒業される福島さん、渡部さん。いよいよ本校から旅立つ日となりました。卒業後の生活に向けて多くのことに挑戦してきました。九州地区盲学校体育大会や弁論大会、生徒会でのリーダー的存在。最後まで悩んだ進路決定。大学入学共通テスト、京都府立盲学校受験、グットライフパートナーでの実習 初めてのことに緊張しながらも真剣に取組む姿、難しいことに向かって挑み、一歩一歩、新しい課題に取組んでいく姿はいつも輝いていました。初めはお互いに自分の気持ちをうまく伝えられずにけんかになることもあったようですが、今ではかけがえのない存在となりましたね。お互いが自分を変えてくれる大きな存在となったのでしょう。そして、物事を前向きに考えることができるようになりました。家族や友達、先生方から学んだ優しさや厳しさも忘れずに社会人として自信を持って生きてください。

 高等部専攻科を修了される坂元さん、小林さん。それぞれ社会人として生きてこられて、大きな決断とともに、第二の人生として、本校の門をくぐられました。入学されてから今まで自分との戦いだったと思います。国家試験合格という大きな目標達成のために日々努力されました。時には心がくじけそうになられたことも幾度もあったことでしょう。ご家族や友達、先生方に励まされながら自分を鼓舞し、最後までよくがんばられました。そして、強くたくましくなられました。これからが新たな人生のスタートです。

 皆さんは明星視覚支援学校でのそれぞれの学びを終えて、人生の次のステージに向かって羽ばたいていきます。この人生の大きな節目である卒業式にあたり、皆さんに次の三つのことを希望して、はなむけの言葉とします。

 一番目は、「簡単なことかむずかしいことか」二つのどちらかを選択しなければならなかったときには「むずかしい」方を挑戦してみてください。みなさんはこの学校で多くのことにチャレンジしてきました。これからも同じように失敗を恐れないで新しいことに挑戦してください。諦めずにこつこつと努力すれば必ず成果となって現れます。そして、強くなった新しい自分に出会えます。

 二番目は、「もし、悩みがあり心が苦しくなった時には、一人で悩まないで信頼できる誰かに相談してください。」皆さんが誰かに優しくし、その人を大切にすれば、相手も皆さんのことが大切な人となり、苦しいときに側に寄り添ってくれる存在となってくれます。

 三番目は、「前向きに考えるということです。」人生は楽しいことやうまくいくことばかりではありません。あの時こうしておけばよかったとか、過去をくよくよ後悔したり、人と比べてみたりして落ち込むこともあります。そんなときには、今の自分を見つめて、「なんとかなる。これは自分を変えるチャンスである。」と前向きに考えてほしいと思います。すると自然と一歩前に進めます。 

「人生は一度しかありません。そして、人生は選択の連続です。自分がどの道を選ぶかは自分の責任で選ぶことになります。自分の選んだ道を勇気を持って、一歩を踏み出してください。未来のみなさんは、今よりもきっと輝いています。私はこれからもずっとエールを送り続けます。」

 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業に至るまでには、様々な困難を乗り越えられたことと思います。そこには、ご家族の深い愛情が、大きな支えとなり、無事に今日のこの日を迎えることができました。在学中、本校の教育活動のために多くのご支援、ご協力を賜りましたことに深く感謝申し上げます。

 ご多用の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様には重ねてお礼を申し上げ、今後とも本校の教育に益々のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。 卒業生の皆さんの前途に幸多からんことを祈念します。                                              

                               

               

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明星の展覧会『ドキ★フェス』開催

視覚支援学校の子どもたちが楽しめる美術館があるといいなあと以前から願っていましたが、

本年度、近隣の高鍋町美術館で明星視覚支援学校の幼児児童生徒・全職員・保護者及び家族が一体となり、美術展覧会を開催することができました。開催に当たって、必然的な出会いがありました。1学期に本校を見学された高鍋町美術館の学芸員の方が高鍋町美術館の展示物を立体コピーを使って説明したいということで、本校の立体コピーをお貸ししたことがきっかけです。本校のこどもたちの作品を展示させていただけないかとお願いしたところ、快くお返事いただきました。高鍋町教育長のご理解もあり、高鍋町美術館の回廊で明星の展覧会『ドキ★フェス』を開催することができました。

2月22日(水)みんなでスクールバスに乗って高鍋町美術館に鑑賞に行きました。初めて美術館に行く子どもたちばかりでした。さらに自分や家族の作品が展示してあること、作品を触って、音を聴いて鑑賞できること、私が想像していた以上に子どもたち1人1人が興味深く、楽しく、嬉しそうに鑑賞していました。その様子を間近に感じ、感慨深い思いになりました。このような美術館が増えていくことを願います。回廊一回りで時間が余らないかと心配もありましたが、1時間あまりの鑑賞時間では時間が足りなかったようで、帰り際に小学部の全盲の児童から「え!もっと鑑賞したい!」と心残りのつぶやきが聞こえてきました。作品を通じて心を表現し、自分たちも楽しめて、心を豊かにできる展覧会だったと思います。高鍋町教育長をはじめ、高鍋町美術館館長、学芸員の皆様、『ドキ★フェス』を中心になって成功させてくれた上埜先生、職員の皆様、ご家族の皆様、作品を作り上げた幼児児童生徒のみなさんに感謝します。また、来年も素晴らしい展覧会が開催できますことを願っています。

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新成人者に幸あれ

1月9日(月)に「成人を祝う会」が、開催されました。新型コロナウイルス感染予防対策を講じながら、来賓、保護者を招いての会は3年ぶりでした。本校卒業生の後藤さん、理療科在籍の甲斐さん、本校職員の堀之内さん、3名が新成人としての決意や保護者や恩師等への感謝の言葉を述べられました。人生の大きな節目に身近な両親やお世話になった人に感謝の気持ちを人前で堂々と伝えている姿は感動的でした。これから長い人生、楽しいことばかりではありません。困難に打ち勝つ強い精神力をもち、困難をチャンスと捉えて、前向きに生きていってほしいと思います。

 教師としての喜びは、自分の教え子が成長して、堂々と自分を生きている姿を間近に見られることです。そして、自分自身も前を向き前進していけるのだと実感します。3名の新成人者に輝かしい未来が訪れますことを心から祈っています。

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明けましておめでとうございます。

2023年がスタートしました。

幼児児童生徒のみなさんが元気に登校してくれて、大変嬉しく思っています。

3学期は、今の学年のまとめと次の学年へ向けて準備していく学期です。

また、お世話になった先生や友達への感謝の気持ちも伝えられるといいですね。

小学部6年生は中学部進む準備、中学部3年生は高等部入試合格を目指し、普通科3年生は大学共通テストを経て合格、また、就労への準備、理療科3年生は国家試験合格へ、大きな挑戦の年です。悔いの残らないように頑張ってください。

 幼児児童生徒のみなさん、保護者の皆様、先生方、お一人お一人にとって幸せで実り多い1年となりますことを祈っています。

 

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「心を込めて」県庁で臨床実習

11月22日 

 本年度は、黒木教育長をはじめ、児玉教育次長、小牧総務次長、障害福祉課の方々に臨床実習をさせていただくことができました。ヘルスキーパーについても十分理解していただきました。理療科3年の2人は緊張しながらも丁寧に施術をすることができ、貴重な体験となり自信をつけることができました。「よくコミュニケーションをとりながら施術いただいたので、リラックスして過ごせました。」「施術だけでなく、人柄のおかげでとてもいい時間を過ごせました。」「リフレッシュできました。」などの感想をいただきました。御多用な中、実習をさせていただき感謝いたします。

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