2015年11月の記事一覧

わくわく学習応援隊のみなさんとC学習発表会リハーサル

 11月9日(月)は、C学習発表会のリハーサルを行いました。今回は、わくわく学習応援隊の皆様にもお越しいただき、子どもたちの発表にアドバイスをいただきました。
 まずは3・4年生の発表です。3・4年生は現在の進捗状況を発表し、それぞれ作成している「安全ヘルメット」、「木の香りのする枕」、「林業のやりがいカルタ」について説明をしました。
 「安全ヘルメット」では、ヘルメットに付属しているタッチパネルが視界に入って見えにくいのではないかとか、ヘッドホンは耳に固定できるよう工夫をしてみてはどうか等のアドバイスをいただきました。また、以前地元の林業会社の社長さんから、ヘルメットに笛もつけるとよいというアドバイスをいただいていたので、笛もつけています。その笛の使い方について新たなことを教えていただきました。
◯ 笛をはじめに1回鳴らす・・・周囲に木を倒すことを知らせる
◯ 次に3回鳴らす    ・・・木を倒したことを知らせる
◯ 最後に1回鳴らす   ・・・その木の伐採が終了したことを知らせる
 という使い方だそうです。安全に作業をするために笛は大切な役割をしていることを学びました。また、ヘルメットの色や切りすぎ予報(伐採中、自分の方に木が倒れてくることを防ぐためのもの)については分かりやすい表示が必要であることもアドバイスいただきました。


【試作品にたくさんのプレゼント(アドバイス)をもらいました】

 3年生の「木の香りのする枕」については、香りがなくなった時に取り替えられるようなグッズがあるとよいということをアドバイスいただきました。また、「林業のやりがいカルタ」には、札の言葉に昨年度の6年生が林業のやりがいポスターを作成した際に林業関係者の方々が書いてくださった言葉を活用してもいいのでは等の新しい提案もしていただきました。


【さらに進化できそうですね】

 その後、5・6年生の発表です。5・6年生は現在、自分の課題に向かって情報収集をしたり構想を練っていたりする段階で、具体的なものはまだできていません。今回は、自分たちが表現したいものを発表し、そのためにどのような考え方が必要なのかを考え、それを解決するためのヒントを得るため応援隊の方々に質問を考えてきました。
 まず、「永久に続け 林業立村」がテーマの5年生です。この児童は「もし、林業がなくなったら」、「林業をなくさない工夫」、「もし天然林だけだったら」、「人工林を増やす方法」などを質問し、それらを四角いポスターにまとめて、林業を発信します。「もし、林業がなくなったら」という質問には「宮崎県自体が機能しなくなるかもしれない」、「森林の役目は国土の保全であるから、国土が壊れていく恐れがある」などの答えをいただきました。また、林業のやりがいについて「諸塚が好き、山が好き、自分たちが切った木で家が建てられているのを見ると感慨深く、特別な仕事をしているのだと実感します」ともお話いただきました。


【自分なりに答えがまとめられそうですね】

 次に「絆プロジェクト」がテーマの5年生の発表です。この児童は諸塚ならではの人と人のつながりに着目し、木で絆を深めることを考えています。特別な絆を深めるため、木の種類やフレームの形を選べるオーダーメイドの木のフォトフレームを計画しています。そこで、応援隊の方々からは「クリやナラは香りには期待できません。ヒノキやマツは香りがいいです」、「台はヒノキにして、他の部分は他の木を使って色々な種類の木を用いたフォトフレームもいいかもしれない」等のアドバイスをいただきました。また「プレゼントをする時に意味づけをして贈るといいですね」ともお話しいただきました。どのような思いがあってできたフォトフレームなのか、それが伝わると互いの絆も深まるのかもしれません。


【どのように意味づけをするのか】

 その後は6年生の発表に入りました。
 まずは林業のよさをCMで発信する児童の発表です。自然や人を守る林業をヒーローと捉え「林業はヒーロー」というテーマができました。そのヒーローがピンチな状況にあることや、国内研修で出会った方の「林業は人と人とをつなげてくれる」という言葉の意味をもっと知り、CMに生かしたいという思いがあります。応援隊の方からは「諸塚では個人で山を持っていたり、共同で持っている山があったりします。一緒に汗を流してそれらの山を手入れするのです」、「一緒に木を育てて価値を育てる。林業は人と人をつないでいる一番肝心なものです」、「仕事は違えど、一緒に生活するのが林業であり、森林です」など、今まで知らなかった林業と人と人とのつながりが見えてきました。


【どのような映像でそれを表現するか】

 それから「人材を確保せよ」というテーマでパンフレットを作成する児童の発表です。この児童は、まず諸塚村の欠点を出し、それを逆手に見たらどのような見方があるかを考えます。例えば「諸塚村は人口が少ない」という欠点に対して、それを逆手に見たら「知らない人がいない」という見方だそうです。その後にも、林業の魅力や未来の林業の姿などをパンフレットにまとめます。この児童は「林業についた理由」を応援隊の方々に質問しました。すると「山が好きだから中学の頃から林業に就くと考えていた」、「小さい頃からの夢ではなかったが、林業に携わるにつれてのめり込んだ。人とのつながりが面白い」等のお答えをいただきました。


【欠点を逆手に見る考え方が面白いですね】

 次は「諸塚ツアー 林業のよさを発信」を考えている児童の発表です。「山を敬い、山に感謝する、誇り高き山師の姿!the伐採」をテーマにツアーを組み立てています。迫力満点の伐採見学や、学校での地元の食材をふんだんに使った昼食、山師の方々との語らいの場を設定するなど、楽しみな企画がたくさん用意されたツアーです。「伐採の瞬間を見られる場所はどこですか?」との質問に「12月には荒谷の現場に行きますよ」と嬉しい答えをいただきました。また「コミュニケーションがとれる場を確保できれば大成功だと思います」等のアドバイスもいただきました。


【対象は20代の男女!女性もぜひ!!】

 最後に「木材のよさを発信」をテーマにパンフレットで科学的に木材のよさを伝える計画の児童の発表です。五感で感じた木のよさや、木の実験、「なぜ諸塚のめんぱは木でできているの?」等の内容を盛り込みます。お弁当箱にめんぱを使っている方は「温かみがあったり、香りがいいんです。また、ごはんがおいしいですよ」とお話しくださいました。また、この児童は木の紙でパンフレットを作りたいと考えていますが、耐久性に問題がでてくるのではと心配をしています。どのような方法で木をパンフレットに活用するかも課題のようです。


 【行きつ戻りつですね】

 今回、ウッジョブでの学習内容をプロの方々に見ていただき、新たな視点からアドバイスや助言をいただきました。子どもたち一人一人が考えた計画に多くの方々と関わっていただくことにより、様々な知恵や工夫を加えることができました。そして、課題も出てきました。子どもたちは、学校以外にも自分たちを応援してくださる方々がいることを心強く思っていると思います。今後もお願いすることが多いかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 ご多用の中、長時間の発表をお聞きくださりありがとうございました。