日誌

須木んShip

昨日、第1回の家庭教育学級(須木んShip)で校長講話を行いました。

中身は、あるWebサイトが行った、『令和時代を生きる子供に親が望むこと』についての、以下の調査結果が元になっています。

・失敗しても立ち直れて成長できること   46.0%

・自分の力で道を切り開けること   38.9%

・世界の人とつながり協同できること      5.6%

・AIに負けない考える力を持つこと      3.3%

この調査に参加した8割以上の保護者が、子どもに「失敗しても立ち直る力」と「道を切り開く力」をつけてほしいと期待しています。

なかなか興味深い結果です。なるほどと思う反面、どうやってその力を身に付けさせればよいのかと聞かれると、なかなか難しい気もします。

まず「失敗しても立ち直り成長する」を次のように言い換えてみます。

「問題が発生したとき、自ら解決するために努力し、そこで得た経験や反省を次に生かす」

少し具体的になったでしょうか。

実際に問題を解決するときに、ゲーム機のリセットボタンを押すようにはいきません。状況で対応は違うかもしれませんが、「現場」で「現物」を確認して「現実」を正しく認識上で解決を図る必要があります。

この時、自分のあらゆる知識と経験を総動員する必要がありますし、それが不足している場合は、調べたり相談したりしなければなりません。

この時に問題に対応した経験は得難いものです。次に問題が起きてもそれに正面から立ち向かえる「自信」と解決する「力」になると言えます。

しかし、まだ大人ではない生徒が大人が経験するような問題に直面する可能性は低いと考えられます。ですが、働き始めたらいつ直面するかわかりません。

その為にも、今のうちから小さな解決できる失敗を多く経験していくことが大切だと思います。保護者がその場面をどれだけ作れるか。

失敗でなくても、大変だったりやったことがないことを経験させることも大切だと思います。

例えば、手伝いであったり、 動物や植物を育てたり、段や級の検定を受けさせたり・・・。

将来経験することになる失敗が何かを知ることはできません。

ですから、今のうちから様々なことに挑戦し、失敗し、工夫してやり切る経験を積み重ねていくことが大切だと思います。

そして、その姿を保護者が暖かく見守り、励まし、認めてあげることで子供たちが前に進んでいけるのではないでしょうか。

 

というような話をしました。

 

後半は時間が余りましたので、予備で準備していた「本物にふれる大切さ」がテーマの音楽鑑賞をしました。

令和6年1月の学校通信で紹介した吉村妃鞠さんの「ツィゴイネルワイゼン」とバッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 アダージョ」を聴いていただきました。

ツィゴイネルワイゼンは演奏時8才、バッハは12歳(おそらく)の時の演奏です。

まだ若いながらも、類まれなエレガントな表現力をもつ妃鞠さんの演奏に何か感じていただけたのではないかと思います。