SSH トピックス
令和6年度 霧島ジオパークフィールドワーク・企業訪問
今日は理数科一年生の2回目のフィールドワークが行われました。
まずは、ヤマエ食品工業株式会社に行きました。
初めは社長の江夏様よりご挨拶を頂き、工場の概要及び開発業務の説明をして頂きました。
ヤマエ食品は市販用の味噌、醤油、めんつゆ、ドレッシングやポン酢など様々な商品を作られていますが、毎日食卓で見ている商品や調味料がヤマエ食品で作られていることを知り生徒たちは驚いている様子でした。工場の中に入ってみると醤油のいい香りが生徒たちを惹きつけているようでした。今回は、開発部の実験室も見学させていただきましたが、普段口にしているものが詳細な分析の末に作られ、日々改良され続けていることと、自分たちが現在行なっているミニ探究と重ねて考えている様子が伺えました。
次に霧島酒造株式会社に訪問させて頂きました。
最初に焼酎のでき方に関するお話を聞き、実験室の方を見学させて頂きました。見たことのない分析機器や大量の試作品などを見て生徒たちは強い憧れを抱いたのではないでしょうか。中々見学する機会もありませんので貴重な経験になったと思います。また、積極的に質問する姿も見え来年度のSSRに繋がるヒントが得えられたのではないか思います。
最後に、南九州にしかない貴重な資源である“シラス”を研究し、壁材等に製品化している「高千穂シラス」を見学させていただきました。
シラスを含んだダイナミックな断層を目の前にしながら、「シラスとは?」という説明をしていただき、生徒達は実際に目の前にあるシラスを今までとは違った視点で見られるようになったようでした。その後、採石したシラスの天日乾燥過程を見学しながら、シラスは粉砕する必要も、機械で焼く必要もないとてもエコな資源だということを知り、実際にシラスのさらさら感も体感しました。生徒達は、シラスを用いた実験からシラスの消臭効果を体感したり、シラス壁材を用いた壁塗り体験することで、地元特有の貴重で有用な資源であるシラスにますます興味を持ったようです。まだまだ、解明できていないシラスの研究にチャレンジする生徒が出てきてくれると嬉しいですね。
今回訪問させていただいた企業は、自然豊かな都城の特性を活かしながら、地域経済を支えるとともに、その独自性と高い品質で世界でも活躍し、高く評価されています。今回の訪問では、その企業の研究の一部を知ることができました。高校生の視点から持った疑問を大事にして、都城の自然特性や地元企業に基づく研究に取り組む生徒が出てきてくれることを期待しています。
ISS(Izumi super science)東京大学ラボツアー
SSH一期生である79回生の希望者30名を引き連れ、東京大学の柏地区キャンパスラボツアーに行って参りました。
柏地区キャンパスは東京大学の大学院研究施設であり、スーパーカミオカンデで有名なノーベル賞受賞者宇宙線研究所長梶田隆章教授をはじめ、多くの著名な研究者が所属する国内最大規模の研究施設です。
ラボツアーの詳しい内容は下記のPDFに示してありますのでぜひご覧下さい。
科学者のたまご達がこの都城市から、大きく成長し飛び立つきっかけになればと心より期待しています。
SSH講演会&座談会(小児心臓血管外科 高橋幸宏医師)
本日の午後、SSH講演会&座談会が開かれました。
講師には、小児心臓血管外科がご専門で、東京都にある榊原記念病院・副院長の高橋幸宏さんにお越しいただきました。
高橋さんは宮崎県日之影町のご出身で、なんと元UMKアナウンサー高橋巨典さんのお兄様です。何千人もの命を救ってきた高橋さんは、講演会の中で「前もって知るべきことは、前もって知る」ことを前提として、心臓の仕組みや小児心臓手術の方法を説明されました。その後、患者と家族への接し方やチーム医療、生徒たちに向けてキャリア・人格を形成していくために重要なことをお話してくださいました。
座談会では、患者を診る上で重要となる「察する能力」についてのお話がありました。その中で「宮崎県民は根底が「優しい」ので、「察する能力」を他県の人よりも早く身につけることができる」と、宮崎県出身者としての誇りを語ってくださいました。
最後に生徒に向けて、「都会の大学に進学したときに、周りの学生は大人びて見えるけれども、それにびっくりせず、堂々と大学生活を送ってください」と、応援のメッセージを送っていただきました。
貴重なお話を聞くことができ、生徒も本校職員も今後のキャリア形成について大きな学びを得ることができました。
SSH通信 第6号発行
SSH通信 第6号(11/10)を発行しました。ご一読いただけるとありがたいです。
今回は
①理数科2年「分野別課題研究発表会(10/18)」
②理数科2年「課題研究発表会(10/25)」
③普通科2年「郷土探究中間発表会(10/18)」
④「SSH実験教室&エンジニアリングカフェwithアマテラス」の4点です。
「SSH実験教室&エンジニアリングカフェwithアマテラス」in都城泉ヶ丘高校(10/19)
今回のイベントは女子中学生に理系分野への関心を高めてもらうことを目的としており、都城市内の女子中学生24名に参加していただきました。
実験教室では宮崎大学工学部教授 吉野賢二先生にお越しいただき「日焼け止めは、本当に紫外線をカットしているの?」というテーマのもと、4つのグループに分かれて、紙幣に使われている加工を紫外線で見たり、日焼け止めの紫外線カット効果が製品によって異なることを検証しました。それぞれ班には本校の女子生徒と宮崎大学工学部の大学生がサポートにつき、優しくアドバイスしてもらったりしながら一緒に楽しく学びました。
また、後半のエンジニアリングカフェでは、会場を変更し、美味しいケーキを食べながら大学生と高校生、中学生が進路や大学生活について和やかな雰囲気の中でお話をしました。
今回の体験や大学生とのお話のなかで、中高生は進路について考えることができたのではないかと思います。宮崎大学工学部吉野先生、大学生の皆様、今回は貴重な時間をありがとうございました。
理数科2年課題研究発表会(10/25)
物理・化学・生物・地学・数学の各分野で選出された代表班が、理数科1・2年および附属中学3年の前でプレゼンテーション発表を行いました。今回の発表会では、たくさんの質問と発表者による分かりやすくはっきりとした回答で、例年になく活発な質疑応答ができました。
結果は
1位 BZ反応における二層構造の解明と反応制御
2位 チドメグサと止血効果
3位 航空機の推力について
3月の県大会に向けて、さらに研究を深めていって下さい!
理数科2年「分野別課題研究発表会」開催(10/18)
今回は初の試みで、連携協定校である鹿児島県立国分高校の生徒さんにも本校の発表にオンライン参加していただきました。国分高校は探究発表で数々の賞も受賞しており、発表会でも質問等が飛び交う探究活動が活発な学校です。そんな国分高校の生徒さんにプレゼンテーション発表を見ていただくということで、生徒たちも緊張感もって準備してきました。慣れないオンライン発表でしたが、何度もリハーサルをした甲斐もあり、発表・質疑応答も無事に終えることができました。国分高校さんには、今回設定していた時間を延長して発表を視聴していただきました。ありがとうございました。今後、更に交流が進み、自然科学部の分野や探究のテーマごとでの意見交換が生徒間レベルで進んでいってほしいとおもいます。
SSH 普通科1年「理数探究基礎」マニュファクチャリング
10月11日(金)普通科1年生「理数探究基礎」において、マニュファクチャリング単元「パスタブリッジ・コンテスト」が開催されました。
これまで理数科1年生のプログラムとして実施していたものを、SSHになった今年から普通科にも拡大しました。
橋の強度に関する事前探究とプレゼン発表を終え、自分たちの班の工夫が「強度」として表れているか、検証するためのコンテスト。時間の関係で試技までは行えませんでしたが、恐る恐る重りを増やしていく際の緊張感や、支え耐えた時の歓声は、見ている者も引き込む、楽しい時間でした。楽しく学び、調べ、試し、失敗し、また挑戦する…探究を核心が詰まった取組でした。
普通科2年「郷土探究」中間発表会
10月18日午後、普通科2年生が実施している総合的な探究の時間「郷土探究」の中間発表会が開催されました。
協力いただいている都城市役所の担当者、総勢20名をお招きし、分野ごとに探究の進捗状況をプレゼン発表しました。
積極的な校外活動やアンケート調査などを行い、現時点で方向性が定まっている班もありましたが、ほとんどの班が今回のアドバイスを参考に、さらに深めなければなりません。これから後半戦、課題解決のために努力していきましょう!
SSH 理数科1年「SRP」マニュファクチャリング
SRPでは「ものづくりを通して探究のプロセスを学ぶ」という目的のもと6月7日より「パスタブリッジ」を作成に取り組みました。5コマ完結のプログラムで、1コマ目は橋の構造(トラス橋・アーチ橋・吊り橋)やパスタの性質について講義を受け、2コマ目から作成を行いました。途中の7月のサイエンス合宿では享保太鼓橋見学し、石積みや眼鏡橋の構造について観察や探究活動を実施しました。
また、レジリエンスの育成を目指し、本年度は夏休み前に試技を行い、現時点での作成した橋の強度を測定しました。試技ではほとんどの班が500gから1kg程度で、動画を分析し早速改良を始めました。
最終コマ(9月13日)は校内パスタブリッジコンテストが実施されました。審査委員は管理職を含む3名が行い①プレゼンテーション(2分)、②橋の独創性(デザイン)、③橋の強度の3点について審査を行いました。全ての班が試技の時の記録を大きくクリアし、大変盛り上がりました。
総合部門の優勝は11班で橋の強度部門で14kgを記録しました。生徒たちの中には専門的に強度計算を行う班や夏休みを利用して試作を繰り返す班があり楽しみながら探究のプロセスを身につけていました。10月には普通科でも同様のコンテストが開催されます。早速理数科の情報をもとに改良(探究)に励む生徒達が出てきているようです。