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カテゴリ:FW(Field Work)

1年サイエンス科「青島フィールドワーク」を行いました!

8月末から行っている1年サイエンス科の「宮崎・屋久島研修」、第2回目「青島フィールドワーク」を9月30日(土)に行いました。

※第1回目はこちら→第1回「博物館研修」

 

快晴の中、約2時間半かけて青島神社周辺を地質と植生に注目して観察しました。

今回も宮崎県総合博物館の岩切先生と福島先生に講師をしていただきました。

 

弥生橋手前の砂浜で、青島の地質海岸性植物の概要などを説明していただきながら観察がスタートしました。

 

鬼の洗濯岩では地質に関する説明や観察を行いました。

砂岩・泥岩の違い、どうやってできたのか、コンクリーションとは、・・・

 

青島神社では2グループに分かれて、神社前の地質観察と、神社内の植物観察を行いました。

節理とは、クワズイモ、・・・

 

その後、神社を1周しながら地質と植生について観察を行いました。

 

初めてのフィールドワークでしたが、いろんなものに興味を持って観察することができました。

写真の撮り方メモの取り方も実践しながらよい方法を模索中です。

 

次回は第3回「県北フィールドワーク」です。

フィールドワーク「博物館研修」を行いました!

1年サイエンス科はプレ探究活動としてフィールドワーク「宮崎・屋久島研修」を行います。

8月末から10月にかけて宮崎で地質と植生について学び、11月上旬に屋久島で地質と植生について学ぶという企画です。

全部で4回シリーズとなっており、今回は第1回目「博物館研修」を行いました。

 

8/26(土)午前中に博物館にて研修を行いました。

全体で挨拶を行った後、2グループに分かれて講座を受けました。

 

県総合博物館の岩切勝彦氏に植生の講座を行っていただきました。

 

県総合博物館の福島佑一氏に地質の講座を行っていただきました。

 

 

座学だけでなく、標本や展示物を見ながらの説明もあり、より深く理解できたようです。

また、フィールドワークの要である「見る」ということも意識できました。

次回は9/30(土)に青島にてフィールドワークを行います。

サイエンス科1年生が海洋実習を行いました!

7/19(水)にサイエンス科1年生が海洋実習に行きました。

宮崎海洋高校に協力していただき、実習船「進洋丸」で1日実習を行います。

海洋科学に関する知識の習得だけでなく、将来の科学技術人材として欠かせない本物の体験をすることが目的です。

 

①事前学習を4回にわたって行いました。

海洋研究やマイクロプラスチック、船上で使う道具などについて事前に学習しました。

今回は昨年度海洋実習を経験した2年生も講師を務めてくれました!

また、「なぜなぜ分析」を行い、実習後のレポート課題をそれぞれ考えました。

 

②当日は晴天の中、出港しました。

水を採集したり、機関室を見学したり、船員さんに質問したりしました。

 

③事後学習では採集した水を調査したり、見聞きしたことをまとめました。

 

 

科学技術人材になるために良い経験をしました。

今後の探究活動に大いに生かされることを期待しています!

宮崎海洋高校の船員の皆さんにも感謝いたします。

野島研修を行いました

2月26日
サイエンス科1年生のフィールドワークを行いました。
宮崎県総合博物館との連携事業です。


野島神社です。
宮崎県の内海に位置し、浦島太郎が祀られている珍しい神社です。

国の天然記念物に指定されたアコウをはじめ、ここが北限の植物も多く自生し、南方系の植物を含め30種以上を見ることができます。


青島、屋久島と研修を重ねてきたサイエンス科。
最後の締めくくりは野島神社です。
自然豊かなこの神社で、課題となる34種類の植物を探します。


事前に植物の特徴を学んでいる生徒達。
葉身、葉柄の特徴をもとに同定していきます。

しかし、なかなかすべては見つかりません。


見つけた植物は写真に撮り、それを先生たちでチェックしていきます。

結局、「34種類すべてを見つけた班」はありませんでしたが
各班の結果を合わせると34種類が見つかりました。

「ああ、それか~!」という感想がちらほら。


こちらは野島神社から伸びるアコウの枝です。
特に、写真右の柱は「伸びてきた枝を支えるための柱」にも根が巻き付いてこのような形に。


今回で、今年の連携事業が最後となる博物館の先生方。
博物館における事前学習や、青島でのFW、屋久島でのFW、そして今回と本当にたくさんお世話になりました!!

最後の挨拶では、これまで学んだ地質・植生の知識を思い出し、また活かしてほしいと激励をいただきました。




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青島フィールドワーク(その3)

9月25日(土)の1年サイエンス科青島フィールドワーク報告の続きです。
このシリーズは今回が最後です。

さて、青島神社の境内から出て、周辺地質の観察に入ります。


鬼の洗濯岩は、砂岩と泥岩が幾重にも積み重なった砂岩泥岩互層が隆起し
波に削られて(波蝕)できあがった特徴的な地形です。

地層の方向ともいえる「走向」がわかりやすいです。
上の写真だと、左右の洗濯岩の線が走向ですね。

そして、その走向をぶったぎるように「断層」があることをご存じでしたか!?


断層は、教科書などではパックリと割れた模式図で描かれますが
実際は「断層群」と呼ばれ、上の写真のように複雑に多くの線が入っています。


また、注意深く観察すれば、砂岩と泥岩を見分けることも可能です。
泥岩は波に削られて、砂岩が残っているため…


洗濯岩のへこみの部分を観察すると、泥岩層が見られます!
(水を付けた指でゴシゴシこすると、指に泥がつきました。)



灯台付近には、砂岩が多めの地層が。
泥岩ほど削られないので、他の洗濯岩よりも幅が大きいです。
(上の写真で生徒が立っているところが砂岩です。)


青島の北側です。
こちらにも見事な断層があります。


どうですかこの断層!
写真奥で「カックン」と走向が折れ曲がっています。
青島の地質は、堆積岩の地層と断層を学ぶのにうってつけの場所ですね。

さらに!
青島には砂岩泥岩だけでなく、火山灰の地層も存在します。

先生からの出題で、探してみることに。


見つけました!
生徒が指さしている地層が火山灰層です。
砂岩層のようにベコベコに浸食されておらず、荒い粒子が入った層です。

これだけ地層がある中で、この一列だけ確かに違います
・・・が、言われないと気づけない!

噴火情報から地層の年代を探る、重要な鍵層となっています。


今回は、フィールドワーク7つ道具を各班に配布していました。
ルーペや双眼鏡、カメラや温湿度計はもちろんのこと
「クリノメーター」を使う練習を行いました。

これは地層の走向と傾きを調べる道具です。
初めて使いますが、皆うまく測定できていました。


と言うわけで、短い時間でしたが密度の高い研修を行うことが出来ました!

今回の研修はまだ始まったばかり!
今後も宮崎県内をフィールドワークでしっかり学び、地質と植生を究めていきましょう!


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青島フィールドワーク(その2)

9月25日(土)の青島フィールドワーク報告の続きです。

さて、いよいよ青島神社にやってきました。


神社入り口にあったのは、アコウです。
地面ではなく空気中から水分を取る根っこ「気根」を伸ばし
他の樹木に巻き付ける通称「絞め殺しの木」


とはいえ、この入り口の樹木はアコウだけで形成されいるそうです。
熱心に質問をする生徒。


このアコウには小さな実がなっています。
それがイチジクそっくり。
と、思ったらアコウはクワ科イチジク属なのですね。
そこら中に落ちています。

アコウの花粉を運んでくれるのはアコウコバチという虫だけだそうな。
ええっ!マジすか。一種類だけなのですか…。
植物の世界は不思議ですね。


さらに青島神社の奥に進んでいきます。
境内の亜熱帯植物を見に行きます。


まず目を惹くのは、この倒木!
ビロウの倒木に、アコウが巻き付き、その上にフウトウカズラが茂っています。
南方系植物よくばりセットみたいですね(?)。

多くの木が密集して、地面に光が届かないような場所では
蔓植物が日の光を求めて覆い茂るのだとか。


クワズイモです。
その名の通り、食ってはいけない芋です。
間違って食べると中毒症状がでるとのこと。
(実際にナガイモと間違って食べる事故がよく起きるそう。)

葉の形も特徴的で、観葉植物として人気だとか。
ト〇ロが傘にしている葉っぱみたいで、個人的に私のお気に入りです。


この亜熱帯植物エリアでは、気温や湿度を計測しています。
また、気づいたことや、聞いたことをしっかりメモしていますね。
色んなデータを取ることを、徐々に学んでいます。

…と言うわけで、今回はここまで!

次回に続きます!



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青島フィールドワーク(その1)

9月25日(土)

ここは宮崎県青島
宮崎が誇る有名な観光スポットです。

青島は地質的にも植生的にも大変面白い場所です。
ここでサイエンス科1年生がフィールドワークを行いました!


青島の海岸に集合。
今回も、宮崎県総合博物館より福松先生と濱田先生にお越しいただきました!


まだ青島に上陸していませんが、
早くも海岸の砂地に生えるハマゴウで学びが始まりました。

このハマゴウ、その実はとても良い香りがします。
線香の材料や頭痛薬の薬として枕に入れていたそうな。


フィールドワークの基本は五感で感じること
とにかく触ってみる、匂ってみる。
このことを学び、青島を目指します。


青島。
様々な植物が群落を形成しており、非常に特徴的です。
この場所からでも、ビロウ、ダンチクなどを確認。


さぁ、いよいよ弥生橋を渡り、青島へ上陸だ!
ところで、この弥生橋の北と南で海岸の様子が大きく違います。
南側は貝殻が多い白っぽい海岸。北側は貝殻はほとんどありません。


青島上陸!
ここはほとんどが砂岩泥岩互層からなり、有名な「鬼の洗濯岩」となっています。
長い年月をかけて幾重にも積み重なった砂岩と泥岩。
やがて隆起した地形からやわらかい泥岩が波に削られて、洗濯板状の岩を形成しました。

また、砂岩層では根元を削られた「キノコ岩」が目立ちます。



と、地質に注目していたら、植生にも注目。
オオハマグルマです。葉に硬い毛があり、ざらつく植物です。


では、鳥居をくぐって青島神社に向かいましょう!

…という感じで今回はここまで!
次回に続きます。



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フィールドワークの事前学習!

9月18日(土)は1年生サイエンス科のフィールドワーク事前研修でした。

このフィールドワークでは、現地での情報収集などを通して
科学者に必要な「課題をみつける力」そして「課題を解決する力」
実践的に身につけます。

前回のフィールドワークは7月に海洋実習を行いました。


さて、今回は宮崎県総合博物館より2名の先生をお招きして、
地質と植生について学びます。

こちらは植生担当の福松先生。

そもそも植生とは「ある場所に生育する植物の集まり」のこと。
その植生は気候、土地、生物に影響を受けて変化するので
植生を見ればその場所の多くのことを読み取ることができます。


こちらは地質担当の濱田先生。

宮崎平野の地質と地形から始まり
来週に行う宮崎県青島のフィールドワークに向けて、青島の地形を学びます。

ポイントはやはり堆積岩!
「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」
・・・いわゆる「鬼の洗濯岩」についてその出来方や構造を学びました。



熱心にメモをとる生徒達。
このメモが今後も効いてきます!

宮崎の植生と地質をしっかり学んだ後は、
鹿児島県・屋久島でのフィールドワークを行います。

宮崎県の特徴をしっかり理解しておくことが、後の学びに役立つのです。


しっかりと議論をしながら学ぶ生徒達。
サイエンス科では、普段の授業から積極的に話し合い活動をしています。


質疑応答では、多くの生徒から熱心な質問が飛び出しました。

その質問の多くが、今回の核心を捉えており…
つまり、来週のフィールドワークに直結するものばかり!
答えは来週をお楽しみに!という感じ。

いよいよ2学期のフィールドワークが本格的に始まりました。
さて、今後はどんな学びが待っているのでしょう!


※なお、この様子が9月24日(金)の宮崎日日新聞に掲載されました。
ご取材いただき、ありがとうございました!

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屋久島研修の記録(最終日)

4月29日(木)は2泊3日にわたる屋久島研修の最終日。
いよいよ午前中のポスターセッションで研修は終了です。

屋久島に関する「いくつかの課題」に答えるべく
2日間のフィールドワークで調査した内容をポスターにまとめました!

ちなみに、生徒たちがポスターに使用した写真は
現地にパソコンやプリンターを持ち込んで印刷しています。


ポスターは全部で6班分あります。

各ポスターには、製作した班から1人が付き
発表3分,質疑応答4分のポスターセッションを行います。

それ以外の生徒は、分かれて聴衆になります。


発表者を交代しながら6セット行うことにより全員がポスターの説明を行います。

審査団は引率教員と、県総合博物館の先生、現地のインストラクターの方々です。
審査団も6組に分かれて、全てのポスターを審査します。
どのくらい研修内容が活かされているか、課題の答えになっているか…等を厳正に審査していきます。


このポスターセッションは1人で説明します。
ですから、人任せにはできません

・・・でも、さすが夜中まで皆で悩んで作ったポスターです。
全員がきちんと内容を把握しています。
その分、審査員や生徒からも質問がバンバン飛んできます!


仮にポスターの内容が間違っていれば、この質疑応答でそれがわかります。

ポスターの内容は、主に屋久島の「植生に関するもの」と「地質に関するもの」です。
どのポスターも写真やイラストを活用し、わかりやすいポスターに仕上げていました。


さて、約50分のポスターセッションが終わり、審査結果を集計している間に…
今回の研修で与えられた課題の解説を、県総合博物館の先生方が講演してくださいました
写真は植生に関する解説中です。


こちらは地質に関する解説中です。
初めはすべて同じに見えていた岩石も、研修を経てその違いが見えてきました。


結果発表と講評の様子です。
6班の中から、最優秀の1作品が発表されました!
でも、本当に僅差でした。皆よく頑張りました!


今回は非常にストイックな研修スケジュールだったので
残念ながらお土産等を買う時間は全くありませんでした。
なにせ"探究活動強化合宿"ですから!

その代わり、この研修で学んだ様々な発見や感動を
ご家族にもぜひ話してください…と伝えました。


最後にみんなで記念写真!

とにかく、とても大変だった今回の研修。
その分、全員の探究に関する経験値が大きく上がった研修でした。

次は、11月にサイエンス科1年生が参加する予定です。
我々教員も、教材にさらに磨きをかけていきます!


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屋久島研修の記録(2日目)

2年サイエンス科の屋久島研修2日目の記録です。


朝は検温から始まります…。

8:30から早速バスに乗って移動開始です!
今日は丸ごとフィールドワーク
ハードな1日がスタートします。

宿泊している屋久島環境文化センターは島の東側にあります。
まずはバスでぐるっと西側へ。


やってきたのは大川の滝(おおこのたき)です!
堆積岩が変成したホルンフェルスが多く見られ
その中に花崗岩の岩脈が見られます。
生徒が散らばり、各々が注目したポイントの写真を撮ったり観察したり…。


次に、仲間(なかま)という集落にあるガジュマルを見に来ました。
"歩行樹"ともいわれる珍しい樹木です。
宮崎県の野島神社には立派なアコウの木があります。
その時の観察記録と比較して考察を深めました。


こちらは千尋の滝(せんぴろのたき)です。
背景に見える山は、一つの大きな花崗岩です。
これが削られて滝になったとか…。

生徒たちはインストラクターさんや
同行してくださった宮崎県立総合博物館の先生の解説を聞きながら
(この解説も、肝心の『課題の答え』は教えてくれない!)
与えられた課題解決のために、写真を撮ったりメモを取ったりしていました。

これで午前は終了。


午後は、いよいよ屋久杉が自生する標高1,000m地点のヤクスギランドに向かいます。


こちらがヤクスギランドです!
今回は50分の散策コースを進みました。
6~7人のグループに分かれて、それぞれにイストラクターさんが付いてくださいました。
写真は、珍しいコケや針葉樹を探す一同です。


これは屋久島の特徴的な光景!
「切株更新」と呼ばれるものです。
江戸時代に切られた屋久杉の切り株から、新しい樹木が生えています。


こちらは『仏陀杉』と名付けられた屋久杉です。
推定樹齢1,800年とか。

ところで、屋久島の杉なら何でも屋久杉という訳ではなく…
・人工林の杉→地杉
・樹齢1,000年未満の杉→小杉
・標高1,000年以上で、標高500m以上に自生している杉→屋久杉

と呼ぶようです。


ヤクスギランドから下山する途中に7,300年前に堆積した「幸屋火砕流」の地層を発見。


さて、17:30に屋久島環境文化センターに帰ってきました。

1時間ほどの夕食の後、交代で入浴しながら残りのメンバーは
ポスター作りです。
2日間集めたデータを総合して、屋久島の謎に迫るポスターを作ります。


いよいよ明日はポスターセッション!
この日も夜遅くまで作業して、ようやくポスターが出来てきたようです…?

~3日目に続く~

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屋久島研修の記録(1日目)

4月27日(火)~29日(木)
2年サイエンス科のフィールドワーク「屋久島研修」を行いました。


今回から3回に分けて屋久島研修の様子をお伝えします!

※本来ならば昨年10月に行く予定でしたが、コロナ禍により延期されていました。

サイエンス科は宮崎県総合博物館と連携し、これまでに宮崎県の地質・植生を学んできました。
その知識を生かしながら、屋久島の豊富な森林植生と特徴的な地質を学んでいきます。

そして今回の屋久島研修はただの"研修旅行"ではありません。
いわば"探究活動強化合宿"といっても過言ではないでしょう。


こちらの高速船「トッピー」で、鹿児島港~屋久島は安房港へ向かいます。


研修に使用する大量の荷物を協力して運び込みます。


屋久島に到着しました!


まずは3日間お世話になる屋久島環境文化センターに集合。
今回の研修の目的を再確認します。


いよいよ研修の課題が発表されました。
主に『植生』と『地質』に関する課題です。
以降は自分たちで情報収集をしながら、最終日にポスターにまとめます。

そう…屋久島の成り立ちや植生をそのまま教えてもらえる旅行ではなのです!!

さらに各班には本校オリジナルの屋久島研修ハンドブックと、フィールドワーク7つ道具、そしてカメラが渡されます。

いよいよ屋久島研修が始まります!
各班、屋久島の謎を解明できるのでしょうか!?
(ちなみに、どのような課題が出たのかは次年度の事もあるためナイショにさせていただきます。ご了承ください…。)


まずは田代海岸を訪れました。
特徴的な赤色頁岩(せきしょくけつがん)に枕状溶岩。
どうやってこの地形が作られたのか、考えなければなりません。

ところで、屋久島は「月に35日雨が降る」と言われるほど降水量が多く、ここでは大雨に遭遇してしまいました。


続いては春田浜にやってきました。
特徴的な隆起サンゴ礁海岸。この地形はどうやって…?
こちらでは雨はピタッと止み、青空も見えています。
屋久島の天気は変わりやすいのです。


一日目の研修が終わり、屋久島環境文化センターに帰ってきました。
開講式の様子です。2泊3日の集団生活。ルールが示されます。


食事は屋久島の食材を使ったおいしい料理です。
研修の活力になります!もちろん黙食です…。


さて、普通ならここで入浴して自由時間…ですが、これは研修。

夕食後はディスカッションです。

本日調査したことを整理し、ポスター作りに入ります。
ハンドブックの内容や、インストラクターさんの話、宮崎で学んだこと…
これらを総合して、課題の答えを導いていきます。
夜10時過ぎまで活発な議論は続き、明日の研修へと続きます…。


~2日目へ続く~

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1年サイエンス科の博物館実習

8月29日(土)

宮崎県総合博物館様の協力のもと、1年サイエンス科のフィールドワーク(FW)が行われました。

今回は10月に控えた屋久島フィールドワークに備えて、宮崎県の植生と地質について学びました。
※屋久島フィールドワークはコロナ禍の影響で延期となりました。


全体講義では、宮崎北高校にも自生している照葉樹林の話など
身近にある植物について学びました。


博物館で実際の標本を見ながら学びます。熱心にメモを取っていますね。


次は宮崎県の地質について学びました!


与えられたサンプルをよく観察します。


詳しいレポートを書くために写真も撮影しています!

普段何気なく接している、植物や岩石。
そこに興味を持つと、私たちの住んでいる地球の歴史が見えてきます。

とても興味深い時間でした。

これからのフィールドワークも楽しみですね。


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海洋実習(その1)

※シリーズ「海洋実習」で4回分ありますので、ブログ公開日時を入れ替えて、上から順に読めるようにしています。

7月10日(金)の報告です。
宮崎県立宮崎海洋高校の実習船「進洋丸」と連携し、
海洋実習を行いました!


参加したのはサイエンス科1年生です。
FW(フィールドワーク)の一環です。


今回の目的は大きく以下の通り。

・海洋実習を通して、海洋科学の知識を学ぶ。
・海洋研究の重要性を学習する。
・マイクロプラスチックの調査を実施し、環境問題への意識を高める。

この日のために、事前学習も積み重ねてきました。


こちらが実習船「進洋丸」です。
一ヶ月間に及ぶマグロ延縄漁業などの実習を行っているとても大きな実習船です。
隅々まで掃除が行き届いており、とても綺麗です。


出港式です。
お世話になる進洋丸船員の方々に、実習協力のお礼の気持ちを伝えます。
(なお、出港式は正装で行うため、制服に着替えます!)


生徒代表が挨拶をしました。
「人生で初めての経験ができることを嬉しく思います。
本日の実習を通して、多くのことを学び、クラスの絆も深めたいです。」
…と、実習に臨む心境を話しました。


いよいよ出発です。
見送りに来てくれた家族の方へ、敬礼し、帽子を振りました。

今回は、最も遠いところで大淀川沖20km地点の大陸棚まで向かいます。
そこで水深200m海域の海水を採取します。
以降、深さと場所を変えて、いくつかの地点で採水や気象観測などを行います。


目的地に着くまでに、船内見学を行いました。
実習船の仕組みを学び、海洋研究への理解を深めるためです。

ここは機関室制御室です。
巨大な実習船を動かすエンジンやプロペラの仕組みを学びました。
この部屋はほぼ水面下にあり、左右の揺れが少ないそうです。
隣の機関室では、巨大なエンジンが轟音を立てて動いていました。



こちらはブリッジです。いわゆる操舵室です。
舵の制御盤や、エンジンの制御盤などがあります。
オートで制御されており、行き先を入力すると進んでいくそうです。
ここは水面より高いところにあるため揺れが激しく、生徒達はコケないように踏ん張っていました(笑)

また、特筆は航海日誌です。進洋丸はハワイまで行くこともあり、全て英語で書かれていました!


ここは通信室です。
新聞などの情報も、こちらで受信するそうです。
モールス信号の発信装置を体験させてもらいました。
生徒が適当に押した信号を「今のは『ウ・ウ・エー』と発信してたね。」と即座に言葉にしてくれました(笑)。

盛りだくさんの船内見学でした。
次回はいよいよ測定作業です!!


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海洋実習(その2)

海洋実習報告の続きです。

いよいよ、大淀川沖20km地点に到着しました。
ここから、採水や測定を行って行きます。大忙しです!!


まずはニューストンネットを曳航して、海洋表層のマイクロプラスチックの採取を試みます!


また、水深200mの海水を採取すべく、バンドーン採水器を沈めます。
事前実習で行った通り、ゴムの蓋をきちんとセットします。
200mまで、採水失敗は避けたいところ。
入念にチェックしました。


ワイヤーを海中に下ろしていくのですが、単純にワイヤーを200m伸ばせば良いわけではありません。
曳航しているため、ワイヤーの傾きを測定して、水深を測っていきます。


採水器が200mに達したところで、メッセンジャーと呼ばれるおもりをワイヤーに沿って沈めます。


ワイヤーを通じて、メッセンジャーが採水器の蓋を閉める振動を感じ取ります…。


蓋が閉じたことを振動で確認したら、引き上げです!!
見事、水深200mの海水採取に成功しました。

…ん?キュウリも出てきましたね。
実は、水深200mに沈めるとキュウリは浅漬け状態になるそうです。
試してみたのですね。


採取した水をタライに移し、即座に水温などを測った後、プランクトンネットで濾過します。
先端に溜まった試料を持ち帰ります。


ニューストンネットで採取した試料も同様の作業をして持ち帰りました。
このようにして、採水器では200m,75m,50m,30m,10mそして表層の海水を採取できました。


船内で確認すると、小さなプランクトンや海洋ゴミ、プラスチックらしきものも確認できました。
これらは、持ち帰って後日詳細な調査を行います。



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海洋実習(その3)

海洋実習の報告もいよいよ最後です。

前回は採水について報告をしました。

同じ頃、ブリッジでは気象海象のデータを測定したり
デッキでは海の透明度調査を行っていました。


左が大淀川沖合での様子。右が大淀川河口域での様子です。

この白い板が見えなくなるまで沈めて、透明度を調査するのですが…

河口域は、前日までの豪雨の影響で非常に濁っているのがわかります。

…さて、ここまで色々な測定を行いましたが
これらのデータは今年だけでは無く、過去数年にわたって先輩が行ってきた海洋実習のデータと比較を行います。

つまり、今回の観測は、次年度につなぐデータでもあったのです。


ここで少し船内の様子を紹介します。
全国的に新型コロナウイルスが猛威を振るう中、生徒達は2週間前から検温を行い
万全の体調で臨みました。
船内にもこのようにビニールシートが張られ、極力接触を避けるようになっていました。


休憩時間には、積極的に船員の方にインタビューを行いました。


なぜ、海洋研究をしようと思ったのか…等、船員の皆さんは快く生徒の質問に答えてくださいました。


大淀川河口域付近の海の様子です。
濁っていた海ですが、船が通過した後(写真右)には色が変化します。
川から流れ込んだ泥などが、そこまで深くないのがわかります。


実習が終われば、綺麗に掃除です!
船内各所に分かれ、丁寧に拭き掃除を行いました。


貴重な体験をさせていただいたお礼に、心を込めて清掃します。
床、壁、天井…他、船内各所を丁寧に掃除しました。


港に着いたら、船内において帰港式を行いました。


船長からのお話です。
「今回、予想していたより海の環境は厳しいものだと感じたかもしれません。
近年は、海洋観測もリモートの要素が多くなってきましたが
観測のベースとなっているのは、人間が取得したデータであり、
それは今後も変わらないため、今日は貴重な経験が出来たはずです。


また、マイクロプラスチックのサンプリングを始めてきちんと行ったと思いますが
実は、日向灘にはマイクロプラスチック分布のデータが無く
今回取得したものは学術的にも非常に貴重なものになる可能性があります。」

と、今回の実習を激励していただきました。


最後に記念撮影です。
お世話になった進洋丸の皆様、本当にありがとうございました!



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海洋実習事後学習

7月11日(土)
海洋実習の翌日、サイエンス科1年生は実習の事後学習を行いました!
まずは水質検査です。


採取したサンプルは9種類。

大淀川沖20kmの大陸棚における
水深0m,10m,30m,50m,75m,100mの海水と、


大淀川河口域における水深0m,10mの海水


そして、
宮崎港内における水深0mの海水です。


水質検査はパックテストを行いました。
採取した水と薬剤を混ぜ、その色の変化によって水質を判断します。


今回は、それぞれの海水において
アンモニウムイオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、化学的酸素消費量、pHなどを検査しました。

膨大な量なので、班ごとに手分けをしてデータを取っていきます。


検査結果をどんどん黒板に記入していき、沢山のデータが取れました!!
昨年までのデータと比較するなどして、レポートを書いていきます。


次は、プランクトン調査です。


採取した海水をもう一度濾し取り、双眼顕微鏡で探していきます。
各班とも、沢山のプランクトンを見つけました。


生徒が見つけたプランクトンをモニターに映してくれました。
みんなで確認します。
深いところでは、水深50m海域にもプランクトンはいました!
面白い形をしているので、見つかるたびに盛り上がっていました。


また、目に見えるマイクロプラスチックも沢山見つかりました。
今回は広い海のごく一部を採水したのですが、それでもプラスチックが採取出来たことに驚いていました。


(おまけ)
実習後、使用したニューストンネットやプランクトンネットは、洗浄し
サイエンスロビーに干していました。なかなか大変な作業でした…(^^;)



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海洋実習用のニューストンネットを使ってみました

7月10日の海洋実習で使う予定のニューストンネットを
助成事業連携校の宮崎海洋高校進洋丸のご協力のもと
一足先に試してみました!


ニューストンネットとは、海洋の表層近くのプランクトンなどを採取する道具で
全長約3mの大きさがあります。
中心には濾水計が付いており、濾過した海水の量を計測できます。

この道具は、中谷医工科学教育振興助成金で購入しました。


今回の実習ではマイクロプラスチックの採集に用いるのですが
このニューストンネットは、新しく届いた道具なのです。

そこで、海洋実習前の7月2日に
宮崎海洋高校の実習船「進洋丸」に積み込み、
船員の皆さんにも使っていただきました!


進洋丸から、徐々に海水に下ろしていきます。


このように曳航しながら、表層の水を濾過していきます。
曳航後は、海水をかけて内側に付着した資料を先端のコッドエンドに流し込みます。

上手い具合に表層の水を濾過していますね!大成功です。

というわけで、海洋実習の事前調査の報告でした。


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海洋実習事前学習その3

6月13日(土)に行った
海洋実習の事前学習(1年サイエンス科)の最終回です。

さて、今回の海洋観測の目玉のひとつが水深200m海域の採水です。
海水温や、pH測定、塩分測定などを行い、表層の海水との違いを調べます。


これがバンドーン採水器です。
ワイヤーロープにセットしたこの採水器を海中に沈め、採水を行うのですが・・・
水深200mとなると、沈めて引き上げるまでに時間がかかります。

やりなおしはできませんから、各班ともミスが無いようにしっかりと使い方を学びました。


で、このゴム蓋が難しい。
セットの仕方を間違えると、採水器が開きっぱなしのまま上がってきます。
コツがあるのです。


このように、筒の両サイドのゴム蓋を引っ張り、金具に固定します。
沈めた後に、「メッセンジャー」と呼ばれるおもりをワイヤーに沿って落とすと…
(写真右にメッセンジャーを持った手がありますね。)


バンッ!
金具が外れ、海中でゴム蓋が閉まるのです。
よくできていますね~!

これで水深200mの海水を採取します。


いかがでしたか。

 

これ以外にも、生徒たちは様々な課題を与えられ、実習までにしっかりと考えています。
海洋実習などのフィールドワークは、研究者の卵として得るものが非常に多いです。

これらの経験が、やがて始まる科学探究ACT-SIに活かされるのですね。


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海洋実習事前学習その2

6月13日(土)に行った
海洋実習の事前学習(1年サイエンス科)の続きです。


砂浜の砂をふるいにかけると、マイクロプラスチックがたくさん見つかりました。

さて、観察で必要な技術がスケッチです。

見つけたものの特徴をしっかり捉え、記録を残すために
実際に取り出したマイクロプラスチックのスケッチをしてみます。


綺麗に書けていますね。特徴もしっかり書き込んでいます。


スケッチには、線で描く、色を塗らない…などの基本があります。
先生が書いたスケッチの見本を見せてもらいながら、基本を学びます。

さて、海洋実習では採集したプランクトンを、後日顕微鏡観察してスケッチを行います。
そのプランクトンはどうやって捕まえるのでしょう?


これがプランクトンネットです。
海水面近くや、池などの微生物を採集する道具です。
1班に1つ配布され、実習船でプランクトンの採取を行います。


先端には採水器がついており、ここに濾しとられたプランクトンが集まります。
コックの形状を確認し、現場でミスをしないように備えます。

このネットを海水面で引きながらプランクトンを集めるのですが、
引く速さや引き上げる向きにもコツがあります。

その後、採取したプランクトンは現場でアルコールに保存し、持ち帰ります。

プランクトンといえども、命を持っています。
その重さに応えるべく、きちんとスケッチの練習を行いました。


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海洋実習事前学習その1

6月13日(土)の報告です。

この日は、午前中の4時間を使って1年サイエンス科が
海洋実習の事前学習を行いました!

その様子を数回に分けて報告します。


海洋実習の本番は、7月10日(金)です。

宮崎県立宮崎海洋高校の実習船「進洋丸」と連携し
海洋観測や、プランクトンの採集、マイクロプラスチックの採集などの
海洋実習を通して、海洋研究の重要性を学びます。


実習船に乗せていただくので、しっかりとした事前研修が必要です。
実習のしおりをもとに、事前学習を進めていきます。

実はこのしおり、様々な課題が詰まっています。

まずは、マイクロプラスチックについて学びます。


ここに、宮崎市のある海岸の砂が2リットルあります。
この砂を各班に配布します。
パッと見た感じ、どのくらいのプラスチックが入っていると思いますか?
5mm以上の大きさは?
3~5mmの大きさは?


「10個くらい?」「7個くらい?」いろいろな意見が出ます。
実際に、ふるいを使って調べてみましょう!


まずは5mmのふるいにかけてみましょう。
ザーッとふるいにかけてみると…


あれれ!?思った以上に大きなプラスチックが多いですね!!
流木や石などを取り除いても、結構な数のプラスチックが入っていました。


では、5mmのふるいにかけた砂を、3mmのふるいにかけてみましょう。


結構な量の小さなプラスチックが入っています!!
各班協力して、プラスチックの数を数えました…。


結果がこちら。
2リットルの砂に含まれるプラスチックは…
5mm以上が平均して28個!
3mm~5mmが平均32個!

思った以上に入っていました。

それより小さいプラスチックとなると…まだまだありそうです。
これらが海洋を漂っているのですね。

今回の海洋実習では、全長約3mのニューストンネットを用いて
海洋のマイクロプラスチックを採集する予定です。


大きなプラスチックでさえこの量です。
さらに小さなマイクロプラスチックは一体どれほど取れるのでしょう…。


プラスチックによる海洋汚染は深刻な状況です。


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