学校の今

カテゴリ:MS科

MS科 サイエンスダイアログ

11月8日(火)にMS科の2年75名と希望者の1年生7名、2年生2名、3年生2名が、熊本大学大学院・生命科学研究部のMr.Halil.I.CIFTCI(チッフチ・ハリルイブラヒム)博士先生の「SFXを用いたHIVアクセサリー蛋白質と宿主制限因子の複合体の動的構造の解明」を受講しました。トルコ出身で、文化の話しでは、1890年に起こったエルトゥールル号遭難事件をきっかけとした日本とトルコの友好関係について動画を交えながら話をして頂きました。研究の内容は、HIVの分野で「HIVの発症までの細胞の作用を抑制することで発症期間やその症状を抑制することができるのではないか」などすべて英語での講義でしたが、ハリル先生がスライドで写真や図を示しながら話されたので概ね理解でき、生徒はイメージしやすかったのではと思います。また、これから大学で学んだり、研究したりしていくには英語でのコミュニケーションは大事であると実感もできたと思います。最後に黒木優太くんが、英語でお礼の言葉を述べました。ハリル先生も、講義の内容を概ね理解してもらえたようで、大満足で帰られました。また機会があれば来てくださいね。ありがとうございました。


MS科1・2年 東大大学出前講義

MS科1~2年生を対象とした大学出前講義(東大)を行いました。 東京大学大学院新領域創成科学研究科から木村慎吾教授をお迎えして、『ウナギとマグロの大回遊~持続的資源の利用』というタイトルでご講演をしていただきました。ウナギの養殖が盛んな宮崎には講演で2回来県されているそうですが、延岡は初めてということでした。

 木村先生は、8月まで船に乗って南太平洋の方へ30日ほど調査に行かれていたようです。クロマグロは約1000万粒の卵を産むけど、幼魚は26℃位の海水温度でないと生きられないそうで、±変わると死んだり成長が止まったりすること。ウナギの生態については、謎な部分が多かったのですが、木村先生たちの調査もあって、日本のウナギはマリアナ諸島の海域で産卵し、そこから黒潮に乗って日本までやってくることが解明されてきました。しかし、近年、河川の護岸工事や地球温暖化の影響もあってウナギの成魚、稚魚ともに減少しているようです。シラスウナギの漁獲量はエルニーニョ現象が発生すると減少するなど、地球規模で起こる海洋気象現象がマグロやウナギなどの海洋回遊魚に大きな影響を受けることがわかりました。また、先生のお薦めは、あなごのレプトセファルス幼生で握った寿司、「のれそれ」だそうです。ぜひ、カウンターのあるお寿司屋さんで食べてみたいですね。

 最後に2年生の石川聡一郎くんが生徒を代表して「社会に向けた視点が増え、今やっている課題研究にも生かしていきます」とお礼の言葉を述べました。先生のお話は、ユーモアを交えながら、身近な食材であるマグロやウナギの生態を、非常に興味をそそる内容でした。ウナギやマグロが私たちの食卓から消えないことを願っています。本当にありがとうございました。(MS科主任より)


MS科1年 手術見学

10月18日(火)にMS科1年の7名が延岡市医師会病院にて、手術見学を体験してきました。はじめに落合院長による「腹腔鏡下胆嚢摘出手術」についての説明があり、これからは、「腹腔鏡手術」が主流となっていくというお話がありました。そのあと、それぞれが手術着に着替えて手術室に入りました。生徒達はテレビの中でしか見たことのない光景が目の前にあり緊張していたようです。また、途中で、胆のうと大腸との癒着が激しく、開腹手術に切り替わったようで、その現場を目の当たりにしててきぱきと作業を進めていくスタッフの方々に関していたようです。2時間40分にも及ぶ手術となり、集中力や体力もいる仕事だなと感じたようです。生徒の感想に「医師の技術と現代医療の素晴らしさに驚きました」「手術器具の多さと使い分け、コミュニケーションに感心した」「益々将来は医療の仕事に関わりたい。そして将来は延岡で働きたい」「将来医療関係の道へ進み、多くの人のために働きたい」などの感想がありました。

 最後に瀧本和博くんがお礼の言葉を述べ、貴重な体験を終えました。落合院長をはじめ、病院スタッフの皆様、そして何よりも見学を了承して頂いた患者の方に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。(MS科主任より)

 


県立延岡病院除草作業ボランティア

 

MS科1年が、毎年2学期にインターンシップ研修でお世話になるお礼として、県立延岡病院周辺の除草作業を実施しています。6月の予定でしたが昨年に続き、今年も雨で順延になり、10月15日(土)に実施しました。この日は秋晴れの天候に恵まれ、5組と6組二手に分かれ、駐車場周辺や植え込み、街路樹付近の除草作業を約1時間行い、ビニール袋20袋分の草取りができました。みんな、協力して黙々と作業を行っていました。(MS科主任より)


 

 

 


MS科1年 九州大学出前講義

9月30日(金)、MS科の1年生を対象とした大学出前講義(九大)を行いました。MS科以外にも15名の参加がありました。九州大学工学部総合理工学研究院エネルギー科学科の深田 智教授をお迎えして「水素エネルギーと原子力エネルギー」というタイトルで講演をいただきました。
はじめに九州大学工学部及びエネルギー科学科の説明がありました。1次エネルギーと2次エネルギーの違いでは、実は水素は2次エネルギーに分類されるなど高校生に理解しやすいよう話しをされました。その後の「原子力融合エネルギー」や「水素エネルギー」についての話しに入ると1年生にとってはまだ難しい内容のようでしたが、2,3年生には授業で学習した内容とつながり、また、将来進みたい分野でもある生徒にとっては、すごく面白かったようで、講演後も深田先生に時間の限り質問をしていました。工学部を希望している生徒にとっては、具体的な目標がみえてきたのではないでしょうか。
1年生にとっては初めての大学出前講義で、モチベーションを高める絶好の機会になったと思います。
エネルギー問題や環境問題の克服は、私たち人類にとって大切な課題であり、その解決のため、様々な研究が進んでいます。将来、そのような分野の研究に携わる人がこの講演を聞いた中から出てきてほしいと願っています。深田先生ありがとうございました。