平和の語り部講話

5月29日(水)の3校時に平和学習の一環として行いました。今回は、「宮崎や高千穂で起きた戦争の現状や戦時中の生活について詳しく話を聞くことで戦争の恐ろしさを理解して、平和の大切さ、命の尊さについて考えを深める」ことをねらいとしました。宮崎市から、「かたりべぐるーぷ南の風」の方々にお越しいただき、宮崎県内の戦争の実態や疎開、高千穂での戦時中の生活について、お話を聞くことができました。

<生徒の感想>

〇今回の講話で私たちが生きているこの「今」がどれだけ幸せなことか思い知らされました。戦争中は自分たちとそれほど年が変わらない子供が毎日毎日命の危機にさらされていて、幼い頃から洗脳のように戦争について学ばされ、自分がその時代の子供だったらと考えるとすごく怖いです。私が一番衝撃を受けたのが「命を惜しむな」という言葉です。今の時代とは違って命が軽いものとして扱われていると感じました。「命は尊いもので一番大切なもの」であるということを思いながら、自分も相手も大事にしていきたいです。

〇戦争のことについては、国語の教科書の物語や社会の授業を受けたりする中で、だいたい知っている気になっていました。しかし、今回の講話を聞き、戦争とは自分が想像しているものとは比べられないほど、壮絶で恐ろしいものだったと改めて知りました。私は両親や祖父母からしか戦争という言葉を聞いたことがなかったので、きっと高千穂は山深いから戦争との関わりは当時あまりなかっただろうと正直思っていました。実際には、召集されて戦死した方が1000人を超えることや沖縄から学童疎開してきた子供たちが、多くいたということを語り部の方が話してくださいました。自分と同年代くらいの子供たちが訓練をしている様子や戦地へ行くお父さんを送り出すときの集合の写真がまさにここ高千穂で撮られたものだと聞いたとき、戦争が身近にあったのだとわかり恐怖で身震いしました。今世界の各地で紛争が起こっている中、私たちがこうして平和に過ごせているのは、日本が前の戦争で多くのことを学び、その学びが現在の教育や考えに根付いているからこそだと思います。だから、今回の講話のことも含め、これからの学びを大切に平和な毎日に感謝しながら、日々過ごしていきたいです。

〇これまで、世界的な「日本はこうだった」という平和に関する講話は聞いたことがありましたが、戦争が行われているときの高千穂町の話は初めてだったので、これまで以上に戦争というものの身近に感じました。特に印象に残ったのは、この小さな町である高千穂町から1000人以上の人が戦争に行って戦ったことや、沖縄から疎開してきた人たちと夜中に働いてまで厳しい生活に耐えていたということです。今の私には絶対できないと思うし、もう二度とこのようなことはあってはならないと思います。また、最後の方で台湾と中国についての話がありましたが、受け入れ体制を整えるなど、今のうちから動いているのは「戦争」というものが、これまで様々な人によって語り継がれてきたからではないかと思います。理想は戦争のない世界ですが、なくすためにも世界の様々な情報に耳を傾け、自分の意見をもち、それを表現できるような人になりたいです。