2024年4月の記事一覧

令和6年度 競技力強化指定校

令和6年度宮崎県高等学校競技力強化指定校に本校から「男子バレーボール部」と「ヨット部」が指定されました。3年後に本県で開催される国民スポーツ大会における強化の一環として指定されたものです。本校の競技力向上はもとより、本県の競技力向上及び天皇杯獲得に向けて期待に応えられるよう、精一杯頑張って欲しいと思います。ちなみに日南市では、正式競技・特別競技でバレーボール成年男子、レスリング、ヨット(セーリング)、高校野球(硬式・軟式)が開催されます。また、公開競技として綱引き、デモンストレーション競技でターゲット・バードゴルフが、そして障害者スポーツ大会の正式競技としてバレーボール(知的)が開催されることとなっています。

読書の学び

本校は毎朝、午前8時20分過ぎから約10分弱の朝読書の時間を設定しています。

東京大学の 佐藤 学 名誉教授は、「生成AI時代における読書の学び」と題して「生成AI(人工知能)時代の到来によってデジタルリテラシーの重要性が叫ばれているが、それ以上に重要なのが読書の学びではないだろうか」と問題提起している。2023年の「学校読書調査」によると、1か月に1冊も本を読まない不読率は、高校生で43.5%だとか。

本校生徒は、少なくとも不読者はいない。朝の立腰黙想からはじまり朝読に取り組む。落ち着いた環境から1時間目の授業に入る。これも、本校全教職員の協力と取組のお陰であると考えています。

また、佐藤 学 名誉教授は、「生きる世界を豊にする教養は読書の学びによってでしか形成することはできない。教師たちは読書の学びこそが教育の根幹であることを認識すべきであろう。読書の喜びと習慣を子どもたちに育まない限り、子どもたちの将来も日本社会の未来もない」と言っています。

少々過激かと思われる発言ではあるが、読書とはそれほどまでに人間形成に役立つものであるということを訴えているのだと思う。「美しい心は美しい言葉から生まれる」、「美しい言葉は読書から生まれる」、元アサヒビールの 福地 茂雄 会長の言葉である。毎日の読書を大切にしたいと改めて思う一日でした。

令和6年度 第16回入学式「式辞」

満開の桜もいつしか新緑となり、吹き抜ける爽やかな春風に生命の息吹を感じるこの佳き日に、PTA会長並びに日南市立中学校長の皆様の御臨席を賜り、第16回入学式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであります。

ただ今、入学を許可されました145名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは名実ともに、この宮崎県立日南振徳高等学校の生徒となりました。その晴れ晴れとした気持ちを大切にしながら3年間の高校生活を送って欲しいと思います。また、お子様の成長を見守り、励まし、この日を楽しみにして来られた保護者の皆様方にも、本校職員を代表いたしまして、心よりお祝いを申し上げます。

新型コロナウイルスにより世界が一変し、私たちの生活様式も大きく変わりしましたが、5類感染症移行後は日常の生活を取り戻し、ほぼ全ての学校行事を滞りなく実施してまいりました。本年度も新入生が心待ちにしている高校生活をしっかりとサポートしていきたいと考えております。

さて、本校は県南地区において農業・工業・商業、そして福祉に関する専門教育を担ってきた3つの高校を統合・再編した総合制専門高校です。飫肥藩の藩校「振徳堂」の精神を教育理念として受け継ぐとともに、「広く社会に貢献し、心豊かで思いやりのある生徒の育成を目指す学校であれ」という県民からの期待を背負い、今年で16年目を迎えました。かつて、「振徳堂」で学んだ若者たちが読んでいたとされる書物のうちの「論語」、「礼記」、「孟子」の教えから引用した校訓、「潔己・至道・振徳」の下で学んだ卒業生は2,400名を超え、県内外において産業や経済を支える人材として活躍しています。

本校は、社会で活躍するために必要な知識や技術・技能を身に付けさせる教育に力を入れています。しかしながら、社会に出て仕事をするためには、知識や技術だけではなく、周囲に対する思いやりやコミュニケーション能力も大切になってきます。変化の著しい現代社会は予測困難な課題が山積しています。その解決には、様々な情報を集め、比較し、他者と議論を交わすことが必要となりますので、高校ではぜひ学校行事や部活動等にも積極的に参加し、集団生活に相応しい言動を身に付けて欲しいと思います。

今、学校現場では、新型コロナウイルス感染症の影響も相まって、DXハイスクールという文部科学省の事業で急速にデジタル化が進み、タブレットやオンラインで授業ができるようになりました。しかし、デジタル化すれば何でもできると思ってはいけません。デジタルに関わる技術者はそれ相応の幅広い知識と技能が求められます。スマートフォン一つにしても、相手を傷つけない最低限のマナーが私たちには求められます。世の中のほとんどのミスや事故はヒューマンエラーだと言われています。人間力で物事を前に進めていく「アナログ力」を決して忘れてはいけません。

1月29日に亡くなられた元アサヒビール会長の福地茂雄さんは、「小さな歯車は組織を動かす原動力であり、組織は大きな歯車と小さな歯車がうまく噛み合った時、円滑に動く」と言っています。つまり、一つとして不要な歯車はないということです。学校や社会でも同じことが言えると思います。自分の利益だけを考えずに、どうか友だちや家族、ひいては隣に座っている人を気遣い、他人の幸せを願う「利他の心」を持って生活して欲しいと思います。

最後になりますが、ここにいる生徒たちは、将来の日本を支える宝です。私たち教職員は、145名の新入生を責任を持って育ててまいります。ご家庭におかれましては、ぜひとも本校の教育方針をご理解いただきますとともに、これからの社会を担う貴重な人材として育てていくため、学校と連携しながらご協力を賜りますようお願い申し上げます。新入生一人ひとりの進路実現に向け、3年後に、成長した姿で社会に送り出すことをお約束し、式辞といたします。

 令和6年4月10日 日南振徳高等学校長 

令和6年度 第1学期始業式

皆さん、おはようございます。春休みの生活は充実していたでしょうか。本日は新年度を迎えるにあたり、危機管理と組織の一員としての在り方について少しお話しをしたいと思います。

まず、昨日の午前10時25分頃に発生した地震についてです。この日南地区は震度5弱という大変強い揺れがありました。震度5弱でも恐怖を感じましたので、能登半島地震に見舞われた石川県民の皆さんの恐怖と復興への苦難は想像に難くありません。今日、もし地震が発生したら、直ちに机に下に身を隠し、放送があったら運動場へ避難することを心がけてください。率先避難者となって的確な避難行動をとることは、危機を意識していなければできることではありません。自分の命は自分で守ることが大切です。また、授業以外(休み時間、放課後、休日の部活動)における地震・津波等の発生については、的確な自己判断が求められますので、日頃からハザードマップ等を確認しておくことが必要だと思います。

さて、終業式には春休み期間中に、「しっかりと自分の目標を立てて、令和6年度の準備をしてください。」と話しましたが、目標を立てて本日臨めているでしょうか。また、「いい書物と巡り会えるといいですね。」という話もしました。何かよい本は見つかったでしょうか。来週からまた「朝読書」が始まりますので、好みの本を準備しておいてください。

ところで、3学期終業式では、「美しい心は美しい言葉から生まれる。」、「美しい言葉は読書から生まれる。」という、元アサヒビール会長「福地茂雄さん」の話しをしましました。今日は、この福地茂雄さんの話をもう一つ紹介したいと思います。福地さんは、「小さな歯車は組織を動かす原動力」だと言っています。組織は大きな歯車と小さな歯車がうまく噛み合った時に円滑に動きます。つまり、一つとして不要な歯車はないということです。

オートマチックの時計など、メカもそうです。小さい歯車が一つ外れると動きません。人も同じです。不要な人などいません。組織も同じです。レギュラーも必要ですが補欠(インパクトプレーヤー)も必要です。学校も同じです。不要な生徒などいません。458名全ての生徒がこの日南振徳高校には必要です。一つとして不要な歯車はないことを心に刻んで、自分の置かれた場所で、組織の一員として、自分の務めを精一杯果たしていきたいものです。

皆さんの令和6年度の活躍を心から期待し、始業式のあいさつとします。

 日南振徳高等学校長

令和6年度 新任式

つい先日、離任式にて10名の先生方をお送りしたところでありますが、本日11名の先生方をお迎えして令和6年度新学期を迎えることができました。碧い海と晴れ渡る空、風情豊かな飫肥城下町で育った元気な生徒たちとともに、11名の先生方をお迎えして共に学んでいけることを大変幸せに感じているところです。本校の校訓である「潔己・至道・振徳」のもと、「専門性を備え社会に貢献できる人材を育成するとともに、豊かな人間性を育み生き抜く力を身に付ける」という教育目標を掲げて全教職員で力をあわせて取り組んでまいりますので、令和6年度日南振徳高等学校をどうぞよろしくお願いいたします。

令和5年度 第3学期終業式

みなさん、おはようございます。今日は、インフルエンザ等の感染拡大防止のため、リモートでの話となりますが、少しだけ耳を傾けてください。

先ほど表彰しましたが、今年度は1年生と2年生で19名が多読賞を獲得しました。あらためておめでとうございます。受賞した皆さんは、おそらく多読賞のために本を読んでいるのではないと思います。読書が習慣となっていて、本を読むことで心が落ち着いたり、知識が豊富になったり、書かれている世界に入り込める面白さを知っているからだと思います。

アサヒビールの社長だった福地茂雄さんは、「美しい心は美しい言葉から生まれる」、そして「美しい言葉は読書から生まれる」と言っています。また、教育哲学者の森信三先生は、「書物というものは、ただ撫でるだけでも良い」とも言っています。食べ物が人の体をつくるように、読書が人の心をつくるのではないでしょうか。読書が心の栄養分だとすれば、読書をしないことで心がへばると思ってもいいと思います。

今年度の朝読の姿勢は、年間を通して良好だったと思います。これは、先生方も皆さんと一緒になって読書に臨んだ結果だと思っています。本当にありがとうございました。ぜひ、この姿勢を来年度も崩さずに、朝の読書に取り組んで欲しいと思います。

 さて、本日で令和5年度が終わります。春休みには是非、新年度に臨むにあたって目標(夢)を立てて欲しいと思います。成功するための秘訣は目標を立てること、夢を持つことです。皆さんにとって、有意義な春休みになること期待し、終業式のあいさつとします。1年間、ありがとうございました。

 日南振徳高等学校長