日誌

第12回卒業式挙行される

前日の天気予報では、「春の暖かさ」と耳にしていたのですが、朝の空気は冷たく、人気のない卒業式会場の義友会館はよりいっそう寒く感じました。1・2年生は、朝から前日準備した場所を再度確認するのに余念がありません。3月15日(金)第12回卒業式12期生40名が附属中から飛び立つ日です。9時前後、美しく整えられた会場に、1・2年生が入場してきました。ややいつもより静かな様子で、3年生にとって大事な「式」であるという意識があるのでしょう。校長先生をはじめとした先生方も着席し、3名の来賓の方をお迎えして、3年生の入場を待ちました。「卒業生、入場。」の声がかかると、幾分か緊張を湛えた表情の3年生が、担任の新地先生を先頭にゆっくり入場してきました。2年生下沖由依さんが伴奏を務めて国歌斉唱。いよいよ卒業式の中核となる卒業証書授与を迎えました。40名という少ない人数ですので、一人一人壇上に上がり校長先生から名前を呼ばれ、証書を渡していただきます。十分練習を積んだのでしょう、所作も美しく、大変堂々とした態度で、これまでのそれぞれの3年間の成長を物語るように自信に溢れていました。校長先生式辞で、これからの予想のつかない社会を生き抜いていくために大切なこととして、教育心理学者のベンジャミン・ブルームの思考の6段階を例に示されながら、①探究的学びを獲得していくこと ②失敗や挫折を恐れることなく果敢に挑戦していくこと の二つを話してくださいました。そして、「大きな子どもではなく、小さな大人であってほしい」との思いを伝えてくださいました。PTA会長の松山様は、特に情報通信の分野で進展の速い社会を生きていく生徒たちに、大谷翔平選手を例に挙げ、AIを上手に活用しながら適切に判断し、努力を惜しむことなく勇気をもって挑戦を続けていくことの大切さを祝辞として贈ってくださいました。記念品贈呈では、在校生代表の2年生・奥村知史さんから、卒業生代表の小河夕莉さんへ、目録が手渡されました。在校生代表の送辞は、2年生・平山笑里さん。伸びやかな美しい所作も相まって、今までずっとそばにいてくれた卒業生への思いが切々と伝わってきます。感謝の思いが最初から最後までぎっしり詰まった送辞に、卒業生全員が聴き入っていました。卒業生代表答辞は、江夏妃奈乃さん。コロナ禍で始まった学校生活の中で絆を深めた仲間・12期生。それは恵まれた環境、繰り返される日常の積み重ねがあってできたたことで、それがどれだけ特別なことか、と思い至ります。先生方、後輩たち、家族への感謝の思い、そして未来への挑戦の決意。落ち着いた声で切々と述べました。卒業生や保護者の中には涙する人も。卒業生の3年間の思い、これからへの思い、届きました。卒業式の歌「どんなときも。」。指揮は西畑宗一郎さん、伴奏は大形ららさん。大変美しいハーモニーで心を打ちます。最後の校歌2年生・石橋彩花さんが伴奏します。中学生が歌う校歌は合唱になっていて、大変美しい伸びやかな校歌を全員で歌うことができました。保護者代表謝辞の後、卒業生が退場します。入場したときと違って、少し紅潮した顔で、晴れやかに会場を後にしました。

 

 

 

 

 

 

  

その後、学級で再度、一人一人担任の先生から卒業証書を受け取り、それぞれがスピーチをし、和やかな最後の学活でした。

 

12期生のみなさんは、本当に附属中の屋台骨を支え全力で頑張ってくれました。卒業式の最後の最後まで、後輩たちにかっこいい背中をみせてくれました。ありがとうございました。気がつくと、朝の寒さはどこへやら、春の温かい日差しが、記念写真を撮る卒業生たちに降り注いでいました。12期生40名に幸多からんことを!