学校から

キャリア教育講演会

11月20日に、キャリア教育講演会として、成澤俊輔さんから「一歩踏み出す勇気の育て方」についてのお話いただきました。

成澤さんは、先天的な難病(網膜色素変性症)により、幼少期から次第に視覚範囲が狭くなり、全盲となりました。その経験の中での挫折や立ち直り、生きることへのパワーアップを通じて考えたことなどを講演されています。現在は講演活動やコンサルティング会社の社長として世界を股にかけてご活躍されています。

まず、成澤さんから生徒にかけられた言葉は「一生懸命な人は美しい」でした。生徒が一生懸命司会をしたり、初めのあいさつ、講師紹介をしたのを聞いての言葉でした。

「え?見えていないのに、美しいと分かるのかな?その様子が見えるのかな?」と思いましたが、一生懸命な人の様子は人の心にしっかりと届くのだと感じ、「ジーン」ときました。

お話のキーワードは「捉えなおす」でした。

自分が今「〇〇だ」と感じていることを捉えなおすことで、「一歩踏み出す勇気」が持てる、ということです。

「恥ずかしい」「怖い」「嫌い」「結果が気になる」「人と比べたくなる」「世の中の膨大な情報」などなど・・・。

自分のコントロールできないことで思い悩まず、自分がコントロールできるところで自分が一生懸命することで環境を変えていけるとおっしゃっていました。

また、「弱さ」を出すことを恐れないことも大事だとお話しされました。「愛されるのび太くん」のように、仲間を作っていくといいとアドバイスくださいました。

13分間の休憩時間も多くの生徒が話に行く姿を見て、「思春期の中学生、沢山悩んでいて、いろんなところに答えを求めているんだな」と感じました。

生徒からもたくさん質問が出て、私たち(教師)も初めて聞く心の悩みやもやもやを、成澤さんにぶつけていました。

そして、成澤さんに一人一人(生徒全員!)感想を伝えることもできました。(お守り名刺もいただきました)

最後に「でも、今日話したのは私の考えです。君たちは今日の話を聞いて、『じゃあ、自分なりにはどう考えていくか』を探していってほしい」と話されていました。

人は十人十色、自分が一歩踏み出す勇気を出せる、自分なりの方法を探していきたいですね。

【考え方を変える方法例:by成澤さん】

〇「得意」なことより「好き」なことをする。

   ※孔子の「これを知る者は、これを好む者に如かず」ですね!

〇「好き」の自分の「エンジン」と「ガソリン」を見つける。

   ※「好き」はマニアックだから自分にしかわからない。

〇できるように頑張ったプロセスを大事にする。結果はおまけ。

   ※自分がコントロールできないところで悩まない。

〇結果と環境と他人は変わらない。

   ※人は意味づけしたがる。事実のみに目を向けよう。

〇「嫌い」を「好き」で包む。

   ※いつからそれを「嫌い」になったのかを振り返り、大きな「好き」で包んでいくと頑張れる。