PTAの部屋

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エコロジカル・フットプリント

美郷町北郷区で開催された「県民総ぐるみ教育推進研修会」に参加しました。

 その中で、NPO法人フードバンク日向の理事である難波裕扶子さんの「すべては子どもと地域の未来のために ~続かない未来を続く未来へ~」という講演がとても分かりやすく、みんなに聞いてほしい大切なお話でした。

今なぜSDGsなのか。人類は存続の危機にあり、この逼迫した状況を速やかに改善するために私たちひとりひとりが今ある生活を見直して、ずっと続いていく未来を取り戻そう。そのための17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発目標が、Sustainable DevelopmentGoalsです。

また、人類が地球環境に与えている「負荷」の大きさを図る指標を「エコロジカルフットプリント」といいます。地球はひとつしかないので、本当なら私たちは限られた資源を分け合って大切に使わなければならないのですが、私たちが消費する資源の量が、1年間に地球が再生できるエネルギーの供給量を超える日を「アースオーバーシュートデー」といい、今年は7月29日(グローバル・フットプリント・ネットワーク:GFN発表)だったそうです。さらに、もし日本が輸入に頼らないで国内の消費活動を賄うとしたら、日本が7.8個分必要という計算になるそうです。当然日本はひとつしかありませんから、残りの6.8個分は地球への借金ということになります。未来の人たちが使えるはずの資源を、私たちが先取りしてしまっているのです。これはぞっとする事実です。

 

 SDGsは世界的な目標ですが、取り組むのは私たちひとりひとりです。では、今私にはどんな取り組みができるでしょう。SDGsの17の目標に当てはめてみることにします。

1 貧困をなくそう  労働者への適切な賃金のためにフェアトレード表示の製品を選ぶ。   

2 飢餓をゼロに   いただいたり買いすぎた食品をフードバンクに届ける。

3 すべての人に健康と福祉を  予防接種用ワクチン購入のための寄付をする。

4 質の高い教育をみんなに   チャイルドスポンサーシップに参加する。   

5 ジェンダー平等を実現しよう 家事を分担する。

6 安全な水とトイレを世界中に 洗濯はまとめて。入浴はなるべくシャワーで。食器は洗う前に汚れを古紙でふき取る。

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに 節電、節水、リサイクルをこころ

がける。ゴーヤなどを育ててグリーンカーテンを作りクーラーをひかえめにする。家電などを買い替えるときはエネルギー効率のよい製品を選ぶ。

8 働きがいも経済成長も  労働者への適切な賃金、労働環境の改善、児童労働をなくすためにフェアトレード表示のある製品を購入する。 

9 産業と技術革新の基盤をつくろう 災害復旧のための寄付をする。

10 人や国の不平等をなくそう   障害のある人、LGBTなどを個性ととらえる。

11 住み続けられるまちづくりを  自治会に加入し地域のことに目を向ける。地域の清掃作業などに進んで参加する。

12 つくる責任つかう責任 食べ残しをしない。使い切れない量の買い物をしない。エコマーク(文房具、ポリ袋など)、バイオマスマーク(トイレットペーパー、セロテープ、スティックのりなど)のついた商品を選んで購入する。家庭菜園を作った野菜を食べる。

13 気候変動に具体的な対策を 公共交通機関を利用する。徒歩が可能な範囲で買

い物をする。

14 海の豊かさを守ろう   エコバッグ、マイボトルを使用する。

15 陸の豊かさも守ろう   FSC®認証(ジュースのパックや菓子箱、ティッシュ、トイレットペーパーなど)、間伐材マーク(割りばし、紙コップ、ノートなど)、RSPOマーク(石鹸、洗剤、カップ麺など)などの製品を使用する。

16 平和と公正をすべての人に  政治に興味を持ち必ず選挙に行く。

17 パートナーシップで目標を達成しよう  地域でSDGsに取り組む企業や活動を応援する。

 

 

 

 世界気象機関(WMO)は、このまま地球温暖化が進むと2040年代にはアフリカの氷河がすべて消滅する見通しだと発表しました。エコロジカルフットプリントの低い国々の人たちが、先進国のもたらす温暖化の影響で洪水や干ばつ、酷暑など生死に係わる被害を受けることになります。

SDGsについて考えてみて、私にできることはほんの少しだけれど、私が100人いたら、1000人いたら、「ほんの少し」がたくさん集まって、地球の行方を変えていけるかも!ということなんだと思いました。みんなで知って、係わっていきたいものです。