校長室から

学校日記

「忘れてはいけない日」。

昨夜は、春の嵐が吹き荒れました。今朝は、雨はあがっていましたが、時折強い風は残りました。しかし、ひと月前の雪や厳しい寒さを考えると、ずいぶん寒さも緩み、道ばたには、コバルトブルーの小さな花「オオイヌノフグリ」も咲き始め、春が足音を立てて一気にやってきそうな気配です。

今日から3月。本年度も6年生は16日、1~5年生は17日の授業日を残すのみとなりました。まさに「光陰矢の如し」、1年はあっという間です。

さて、今朝は3月の全校朝会でした。「忘れてはいけない日」と題して子どもたちに話をしました。「忘れてはいけない日」、それは、「3月11日」です。高学年の子どもたちは、何の日であるか知っていました。今から7年前に起こった「東日本大震災」。今の小学生が生まれたばかりから保育園児の頃のことです。

はじめに当時の映像も見せ、「東日本大震災」について説明を加えました。そして、「なぜ、忘れてはいけないのか。」を「南海トラフ巨大地震」をもとに話をしました。今後30年以内に、この宮崎でも「南海トラフ巨大地震」が高い確率で発生すると予想されています。高千穂での震度や宮崎市や延岡市などの沿岸部での津波予想、想定される被害などについて県の想定資料を挙げて解説しました。

地震については、押方小の子どもたちも2年前の熊本地震で震度5強の怖さを経験しています。学校でも本年度2回、地震避難訓練を行いました。ところが、高千穂は津波に遭う心配はありません(山津波は別です。)ので、津波の避難訓練はしておらず、津波に対する意識も高くない現状があります。しかし、本当に、いつ、どこで発生するか分からない地震や津波です。もしも沿岸部にいる時に大地震に遭遇したら、津波から命を守る行動を取らなくてはなりません。山間部の子どもたちにも、このことをしっかり理解させておく必要があります。

 不幸にして起こったこれまでの大災害を決して忘れることなく、教訓として、「自分の命は自分で守る」防災や減災の意識付けや避難訓練に、今後も積極的に取り組んでいこう、と東日本大震災から8年目を迎える3月、改めて子どもたちを前に思いを強めました。
  

☆ いつ・どこで地震や津波にあうか分かりません。「3月11日」を決して忘れず、「自分の命は自分で守る」ことができるよう、日頃から心構えや備えをしておきましょう!

☆ 男子バレーボール少年団の表彰も行いました。よく頑張りましたね。おめでとう!

「春は名のみの・・・♪」の中で。

「立春」から10日目。今週も振替休日の月曜日から昨日の朝まで雪が降り、今日もまた、氷点下の寒い朝を迎えました。学校のプールや近くの防火用水も全面が凍る寒さです。文字通り、唱歌「早春賦」の世界です。

そのような中にも、冬日和の陽光は柔らかに少しずつ暖かさを増し、ちょっぴり春の訪れを感じます。昼休みに運動場や校庭で遊ぶ子どもたちの声、そして野鳥のさえずりも一際大きくなってきたような気がします。遊びに出た1年生が、「今はね、冬と春がたたかっているの。」と教えてくれました。なるほど!今の時期に言い得て妙な言い回しに、顔がほころんでしまいました。

いよいよ学習発表会も10日後の24日(土)。学校で練習できる日も7日となりました。各学年とも練習が佳境に入っています。会場となるホールでの練習も冷たく寒い中、みんな今年一年の成長の姿をお家の人や地域の方々に観てもらおうと、大きな声で発表したり、みんなで心を合わせて合唱や合奏をしたりと、一生懸命がんばっています。寒さも吹っ飛びそうなくらいです。

  24日は、ぜひ、たくさんの方々にご来校いただき、子どもたちの頑張りや成長をご覧ください。みんなでお待ちしております。
  

☆ 雪や寒さは、もうコリゴリ。早く「冬と春のたたかい」に「春」が勝つようになってほしいですね!

☆ ホールの寒さにも負けずに、どの学級も練習をがんばっていますね。残りわずかの時間ですが、堂々と自信をもって発表
 できるよう、みんなで心を一つにして最後の仕上げをがんばってください!


早くも2月。

あっという間に1月が過ぎ、今日から2月。今朝は、全校朝会で子どもたちに話をしました。

はじめに、昨夜の「皆既月食」について。昨夜は、高千穂からも満月から皆既月食に入るまでの月が欠けていく様子を観察することができました。残念ながら雲がかかり、さすがに珍しい「スーパー・ブルー・ブラッド・ムーン」は見ることはできませんでした。子どもたちに尋ねると、月食を見た!という児童が6~7人ほどいました。月食と言えば、ノートにたくさん○を書いて、時刻毎の月の満ち欠けの様子を記録した小学生時代のことを思い出しますが、今はスマホでパチリ!の時代ですから、そんなことをする子どもはいないのでしょうが…。

次に、2月は「節分」・「立春」を迎えることから、「節分」の意味や豆まきの由来などについて、また、「立春」については、「節分」の翌日を「立○」と呼び、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と年に4つあることを説明しました。日の出、日の入りの時刻と昼間の長さの変化についても示して、「光の春」と言われる時期であることにも触れました。

最後に、今月の2つの大きな学校行事について。一つは、明日2日に予定している「スキー教室」です。今年は、全校の子どもたち全員が「五ヶ瀬ハイランドスキー場」でのスキー体験学習をします。初めての人も怖がらずにスキーに挑戦してほしいです。もう一つは、24日に行う「学習発表会」。既に練習を始めている学級もありますが、学級のみんなが心を一つにして素晴らしい学習の成果を発表してほしい、と伝えました。

 暦の上ではもうすぐ「春」を迎える2月ですが、今日は、朝から雪。フワフワした綿雪やぼたん雪が傘にも降り積もる中、子どもたちは元気に登校してきました。しかし、中には積雪で学校に来れない子どもたちもいて大変残念でした。暖かな本当の「春」が到来する日を待ち望む2月初日でした。
  

☆ 節分の豆まきで「心の中の鬼」を退治して、学習発表会に向けて学級のみんなで心を一つにして、逃げる2月を大切に過ごしてくださいね。スキー教室もよい天気に恵まれますように!

☆ 全校朝会では、県の図画の作品展の表彰もしました。「入選、おめでとう!」

早起きは三文の徳??

今朝、早朝のニュースを見ていると、「6時5分頃、鹿児島県内之浦から高性能小型観測衛星『ASNARO(アスナロ)2』を載せたロケット「イプシロン」3号機が打ち上げられる」とのこと。

以前、県南に赴任していた頃に、昼間に、内之浦からロケットが発射され、青空にロケット雲が見えたことを思い出し、もしかして…と、無事発射する映像を見た後、外に出てみました。すると、南の空にオレンジに輝く発光体が上空に向かってぐんぐん上がっていくではありませんか。

「これだ!ロケットだ!」日の出前でまだ暗い時間帯でしたので、オレンジ色の細長い炎がはっきり見えました。しばらくすると、そのオレンジの炎が、まるで懐中電灯を照らすように、また、彗星のほうきのように光を広げる様子に変わりました。ロケットの進行方向が南向きに変わったのでしょうか?2~3分後に光が見えなくなりました。

朝、出勤した先生方にその話をすると、「ロケットだったんですね。なんか変なグニャグニャとした雲が出ていて、何だろうと思ってました。」また、あいさつ運動に来られた保護者の方も、「なんだろうと、子どもを起こして一緒に見ていた。ロケットだったんだ。」と、撮った雲の画像も見せてくださいました。

 もう少し空が明るくなるまで見ていれば、自分もこの不思議な形のロケット雲まで見れたんだなあ、と少々残念でしたが、この県北山間部の高千穂で、早朝から滅多に見ることのできない天体ショー?に遭遇して、朝からとてもラッキーな気分になりました。
 
☆ ロケットが飛ぶ様子や不思議なロケット雲を見た子どももいることでしょう。宇宙や宇宙開発に夢を抱いて、将来この高千穂から宇宙に飛び立ったり、ロケットを作ったりする人が現われるかも…。

一面の銀世界。

昨日も午後雪がちらつきましたが、今日は天気予報どおり早朝から雪となりました。ちょうど子どもたちが登校する頃から本格的に降り始め、積雪の影響で学校に登校できずにやむなく欠席の子どもたちもいました。昨日、全員揃っての3学期始業式を迎えただけにとても残念でした。

運動場や中庭も一面銀世界。周囲の木々もクリスマスツリーのように綿帽子を被った状態でした。今月5日(金)にも雪は降りましたが、積もるほどは降らず、積雪は約1年ぶりとなるようです。積もった雪をかき集めて、雪合戦をしたり雪だるまを作ったりする学級や子どもたちの姿もありました。県北山沿い高千穂の子どもたちならではの特権ですね。

 雪は強く降ったり弱まったりを繰り返す一日でしたが、明日まで影響が残るという予報もあるようです。冬型の気圧配置が居座り、特に明日の朝は路面凍結も心配です。歩いて登下校する子どもたち、車で送迎される保護者の皆様、坂道やカーブの多い押方地区ですので十分に気を付けてください。
  
☆ 白銀の世界も美しいですが、やはり押方小には、「やかたの子」のような明るい太陽と青空がお似合いです。子どもたちの登下校や、職員及び保護者や地域の皆様の通勤などに影響が出ないよう、天候の早い回復を祈ります。

明けまして、おめでとうございます。

2018年が穏やかにスタートしました。新年、明けまして、おめでとうございます。

今年は、「戌年」。「戌年」には、「物事が実を結ぶ年」、「新しい出発や誕生の年」、「次のステップへの準備の年」などの意味があるようです。

これまでの先輩方、先生方が築き上げてきた押方小の教育が、目指す子どもたちの姿となって現われる年であることを願いつつ、今年も「やかたの子」が笑顔あふれる充実した学校生活を送り、さらにワンステップ成長するよう、「チーム押方」教職員一丸となって、気持ちも新たに教育活動に尽力いたします。

  保護者の皆様、地域の皆様のご協力、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

☆ 神々しく輝き、押方小を照らす初日。今年も、押方小にかかわる全ての皆様が、健康で幸多く、実り多き一年となりますように!

2学期を振り返ると・・・。

今日で2学期も終業。2学期は、授業日数が81日でした。運動会までは、欠席もほとんどありませんでしたが、運動会後は体調を崩したり、胃腸炎やインフルエンザなどの感染症にかかったりして欠席する子どもが増え、42人全員が登校した日は40日でした。

それでも、1学期からのトータルでは96日と、素晴らしいです。

 さて、今日の終業式では、はじめに、「い・の・ち」を振り返って、次のような話をしました。

「い」は、①欠席は増えてきたけど事故や大けがをする人もおらず、自分の命は自分で守れた。②いじめにつながるような言動が少し見られたので、3学期はみんなでもっともっと思いやりあふれる学校にしよう。とのことで90点の評価。

「の」は、①読書まつりの取組を通して、本を借りる人が増えた。②大きな行事や校外学習などでしっかりと学びの力を付けてきた。評価は95点。残り5点は、3学期、忘れ物しない、全員がもっともっと本を読む、に期待します。

「ち」は、①運動会、持久走大会、音楽フェスティバルなどの大きな行事を通して、苦手なことや新しいことにしっかりチャレンジしてできるようになったこと、②体力のみならず、心を一つにして協力することや最後まであきらない粘り強さなど、心の成長も見られたことで、100点を付けました。

最後に、3つの「冬休みの宿題」も出しました。①お手伝いをする、②目標を立てる、③お年玉を大切に使う、です。

17日間の長い冬休み、年末年始で、各ご家庭とも大変慌ただしい日々を迎えられることと存じますが、家族団らんされ、子どもたちにいろいろとお話していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 
☆ 2学期の締めくくりも、あいさつや話を聞く態度、校歌、どれも立派でした。校長先生からの冬休みの「3つの宿題」、そして、えつ子先生からの大事な冬休みの生活のきまりをしっかり頑張って、よい新年を迎えてくださいね!

「みんなちがって、みんないい。」

12月に入り、師走の寒さが続いていますが、今日は、時折冷たい風に雪が舞うこの冬一番の寒さとなりました。

ところで、12月4日から10日まで「人権週間」です。そこで、今朝は、全校朝会で子どもたちに「人権」に関する話をしました。

はじめに、人は、一人一人、お日様(太陽)の見え方は違う(色や形、大きさなど)、という内容の「お日さんってなに色」というお話の読み聞かせをしました。

そして、「人には、それぞれの見方や考え方があり、自分と違っていることが当たり前であること」、「自分と比べて友だちを下に見るような『差別』につながる考えや心はなくすこと」が自分や他人を認める心や思いやりの心につながる、という話をし、その後、金子みすゞさんの詩「私と小鳥と鈴と」も紹介しながら、「みんなちがって、みんないい。」ということに触れました。

最後に「人権週間」や「人権」について説明し、「思いやりの心」で自他の人権を守ることの大切さを伝えて、話を終わりました。

  「やかたの子」は、みんな心優しい子どもたちばかりです。しかし、時には、友だちとのトラブルがあったり、「自分のことがあまり好きじゃない」と思っている子どもがいたりします。自分、そして他人を認め、みんなの人権が尊重できるもっともっと思いやりあふれる「やさしい子」に育ってほしいと願い、人権週間の機会を捉えて話をしたところでした。
  
 人はみんな平等で、一人一人が大切な存在です。「友だちと自分は違う」ことをしっかり理解し、「思いやりの心」で、みんなの人権を大切に守りましょう! 

☆ 先日の校内持久走大会や、校外のいろいろな作品展などで入賞した人たちの表彰も行いました。みんな素晴らしい成績でしたね。おめでとう!

「宮崎県学校関係緑化優秀校(知事賞)」受賞!

11月25日(土)、宮崎県並びに県議会森林・林業活性化促進議員連盟、みやざき木づかい県民会議主催の「第12回『水と緑の森林(もり)づくり』県民ボランティアの集い」が、宮崎市のみやざき臨海公園周辺で開催されました。

その式典で、緑化優秀校(知事賞)の表彰が行われました。県内から12校の小学校が優秀校に選出され、押方小もその中の1校として表彰を受けました。

「森の学校」の押方小。学校周辺は、緑豊かな林や森に囲まれ、子どもたちも恵まれた自然環境を題材として生活科や総合的な学習などで自然について学んだり、学級園の除草や花の栽培、清掃活動など学校環境美化に取り組んだりしています。今回、その取組が評価されたようです。

授賞式では、12校を代表として押方小が表彰状を受け取ることになり、河野俊嗣宮崎県知事から直接私が受け取るという、誠に光栄な受賞となりました。

 この表彰を励みに、より一層、押方地域の森林や自然環境を生かした環境教育に取り組んでいきたいと、新たな決意を固めた今回の受賞でした。


☆ これまでの押方小の先輩たち、そして、保護者や地域の方々の環境整備へのご協力など、地域の皆様のお陰もあっての授賞です。感謝いたします。 

☆ 表彰状と、記念品として「壁掛け時計」、観葉植物の「アグラオネマ」もいただきました。校内で有効活用し、大切にし
 ていきます。こちらもありがとうございました。

受け継がれる伝統「夜神楽」

北の地方では、雪便りも届き、一気に冬への足音が聞こえてくる季節になりました。この時期になると、いよいよ、ここ高千穂では、国の重要無形民俗文化財に指定されている「夜神楽」のシーズンに入ります。夜神楽は、秋の実りへの感謝と翌年の豊穣を祈願して、夜を徹して三十三番の神楽が氏神様に奉納されます。

押方地区でも、皮切りに先週の18日(土)、中畑神社の夜神楽が、五ヶ村西活性化センターを神楽宿として行われました。(※19日付け宮崎日日新聞の一面に掲載されました。)

その神楽で、押方小の子どもたち6名(3年生1名、5年生3名、6年生2名)が、奉仕者(ほしゃどん)となって舞いました。いつもの学校生活で見せる笑顔とは打って変わって、真剣な眼差しで堂々と舞う姿は、凜々しく、まさに「神の子」と化していました。また、20分ほどの長い時間、動きがいろいろと変わる舞を、笛や太鼓に合わせて間違えずに舞う姿には、感動を覚えました。舞が終わると観衆から大きな拍手を浴び、子どもたちの表情にも安堵感と満足感からか、ほっと笑顔が戻っていました。

 高千穂の夜神楽も、近年、高齢者や人口減少の波に、ほしゃどんとなる後継者などの不足で開催が困難になってきている地区もあるようです。そのような中、この押方地区五ヶ村では、しっかりと昔からの伝統が守られ、後世へ受け継がれている様子を見ることができました。実は、今回も子どもたちの保護者もほしゃどんとして舞い、笛や太鼓を響かせておられました。先祖から子や孫へ代々伝えられている貴重な民俗文化財を目の前にし、この素晴らしい伝統芸能が、永代続くことを願うばかりでした。そして、改めて、押方小の子どもたちが、地域に育てられていることを実感した一夜でした
  

☆ 「神の子」たちの真剣な舞は、とても凜々しくかっこよかったです!長い時間、いろいろと変わる舞をよく覚えているなあ、と感動しました。

☆ 将来、大人になったら、自分の子どもや地域の子どもたちにもしっかり伝統を引き継いでほしい、と願います。