北海道総体2023 

 8月2日から6日の5日間、北海道の札幌市厚別競技場にて令和5年度全国高等学校総合体育大会 第76回全国高等学校陸上競技対校選手権大会が開催され、本校からは県予選、地区予選を勝ち上がった男子12名、女子1名計13名が参加いたしました。

 晴れの日は日差しも強く、南国に住む私たちが持つ北海道は涼しいというイメージが払拭されるぐらい暑い毎日でした。途中雨の日もありましたが、幸い大きく天候が崩れることもなく無事5日間の大会を終える事ができました。

 

 

新型肺炎やインフルエンザ等の感染症はまだ治まってはいませんが、これまでのような行動制限は解除され、久しぶりに観戦や集団応援が解禁されるなどようやくインターハイ本来の姿が戻ってきた大会となりました。

全国47都道府県、11地区を勝ち上がり高校生日本一を決めるにふさわしい大会の熱気のなか、まずは初日の男子ハンマー投げで3年生兒玉嵩真選手が見事7位入賞を果たしました。

 予選1組目に出場した兒玉選手は3投目に56m72を投げ予選通過記録の56m50を何とかクリア、午後から開始される決勝に駒を進める事ができました。決勝での公式練習では60mラインを越え、上位入賞への期待が高まる中いよいよ競技が始まりました。残念ながら全体の競技進行が遅れに遅れ、決勝が始まった時には他の競技はほぼ終了しており、関係者だけが見守る少し寂しい決勝ではありましたが、初めての全国の舞台でも動じることなく57m86を投げ見事7位入賞を果たしました。中学時代はバスケットボールの選手で、高校入学後に恵まれた体格に可能性を感じた吉野先生に誘われてから始めたハンマー投げ。7位という結果に悔しさもあるでしょうが高校から始めた陸上競技で全国7位は十分胸を張ってよい結果といえるでしょう。

本来ならメインスタンド下で多くの観衆のもと表彰式が行われるはずでしたが、競技進行の遅れから表彰式が始まったのは20時過ぎ、表彰台を移動して競技終了後そのまま表彰式が行われました。

本校から男子3名、女子1名がハンマー投げに出場したのですが、特に男子は3名が県予選、地区予選を全員が勝ち上がり、うち1名がインターハイ入賞と素晴らしい結果となりました。ハンマー投を専門とする吉野先生としては万感の思いだったはずです。昨年はやり投で、今回はハンマー投げでの入賞となりましたが、着実に砲丸投、円盤投、やり投でも結果が出始めています。強い宮崎工の根幹を成す投擲ブロックの今後の活躍が非常に楽しみです。

 

 

また、男子8種競技に参加した2年生の三森咲大朗選手も4位入賞と素晴らしい結果を残しました。

昨年のインターハイでは1年生ながら12位でしたので今年は最低でも表彰台、目指すは上位入賞を目標とし挑んだ挑んだ大会でした。

 得意の走幅跳で7m11をマークし初日4種目を終えて2位と好位置で折り返したのですが、2日目は苦手のハードルで得点が伸びず、また肘の怪我の影響で約1ヶ月ぶりのぶっつけ本番で挑んだやり投でもライバルたちに差を広げられ、6種目を終えて11位まで順位を落としてしまいました。想定内といえば想定内、混成競技あるあるではありますが、やはり大きな不安を抱えて7種目目に臨むことになりました。7種目目は今季絶好調の走高跳でしたが、大きく逆転された中でもむしろアドレナリンが出ていたようで、混成選手の中でもトップとなる1m92をマークし再び入賞圏内に戻ってくる事ができました。八種目の1500mが始まる頃には他の競技もほぼ終了しており、毎年恒例のほぼ関係者だけが見守る中での最終競技でしたが、二日間7種目疲労困憊をものともせず走りきり、見事4位入賞を果たす事ができました。

*関係者だけが残った中、1500mを走り終えた仲間達との混成競技あるある光景

 

日本一を競うこの場はやはり厳しいものです。2名の選手が入賞を果たしましたが、残念ながら力を発揮出来なかった者、力不足で戦えなかった者、自己ベストを更新しながらも決勝にあと一歩だった者と様々でした。しかしながら競技結果以上のものを得た事と信じます。誰もが憧れながら、誰もが立つことはできないこのステージで戦えた事は人生の大きな糧となるはずです。

最後に、ここに全国各地から集まった選手達の姿や表情は、これまで多くの試練を乗り越えてきた者だけが持つ実に凛としたものが感じられました。今回残念ながらインターハイに行けなかった選手達には、この舞台への憧れを一層強く持ち、凛とした顔つきへと変貌していくことを期待したいと願います。