中国・四国・九州地区 理数科高等学校課題研究発表大会 in 伊予西条

8月20日・21日に愛媛県西条市で開催された「第26回 中国・四国・九州地区 理数科高等学校課題研究発表大会」に、宮崎県の代表として、本校理数科3年「チドメグサと止血効果の有無」班が参加しました。この研究班は、10月に実施された分野別(物理・化学・生物・地学・数学)課題研究発表会および校内課題研究発表会で代表に選出され、さらに3月に行われた宮崎県課題研究発表会を経て、今回の大会出場が決定しました。
福岡からは新幹線で岡山へ、さらに瀬戸大橋を渡って四国へと向かいました。天候にも恵まれ、電車から望む瀬戸内海の景色はたいへん美しく、旅の気分を高めてくれました。

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【1日目】

会場到着後、すぐにポスター発表の準備に取りかかりました。会場に掲示された他校のポスターを見ると、緊張感が高まります。まずポスターセッション前半は、他校の発表を参観しました。本校の生徒は、こうした場面では緊張から積極的に質問できないこともありますが、今回は自然に会話が生まれ、参加生徒たちは和やかな雰囲気の中で他校の生徒と交流していました。同じ理数系学科、同じように探究活動に取り組んできた仲間として、共通の関心が交流を後押ししていたように感じます。彼女たちの高いコミュニケーション力が光る場面でした
ポスター参観の後は、本校の発表の順番となりました。ポスター発表の中では審査員である大学の先生によるポスター審査が行われるのですが、その順番が1番目にあたっており、慣れる間もなく緊張したままポスター審査を受けました。前日までに質疑応答の準備をしっかり行っていたこともあり、緊張しつつも落ち着いて発表を終えることができました

 

 

 

 

 

 

 

 

 【2日目】
2日目は、各県の代表16班によるプレゼンテーション発表を参観しました。ユニークなテーマの研究が多く、発表を聞くうちに「なるほど」と納得させられる内容ばかりでした。どの班も自らの研究において用語や視点を丁寧に定義づけており、深い理解と考察が感じられました。また、大学や研究機関と連携し、施設の利用や機器の貸与などの支援を受けて研究を進めている様子が印象的でした。本校でも12月に2年生が各大学で実験合宿を行う予定ですが、今後は大学のみならず企業などとの連携によって、より一層研究を深めていければと感じました。
各県の代表ということもあり、それぞれの地域ならではの特色も見られたのも面白いところでしたが、研究機器を自作したり、何度もデータを取り直して粘り強く解析を行ったりと、生徒たちが研究にかけてきた想いと時間が伝わってくるような研究発表でした。
最後に、審査員の先生からは次のような言葉がありました。

   「仮説通りに進まなくても、思うようなデータが得られなくても、その“かすみ”を一つずつ取り除いていく過程にこそ、研究の面白さがあります。

    どうか、自分の研究を思いきり楽しんでください。
これから探究活動を進めていく生徒の皆さんにも、自らの好奇心や探究心を最大限に高めて研究を楽しんでほしいと思います。
今回参加した生徒たちは、自分たちの研究について「客観性を持った視点」や「見通しのある計画性」が不足していたと反省を述べていました。これらの視点は研究に限らず、今後さまざまな場面で必要となる重要な力です。それに気づくことができたことも、今回の大会参加の大きな成果だと感じました。