SSH トピックス

フィールドワーク(企業見学)に行って参りました!

本日は、1年理数科のフィールドワーク(企業見学)を実施しました。天候にも恵まれ、絶好のフィールドワーク日和となりました。

1社目はヤマエ食品工業株式会社様です。

ヤマエ食品様では、都城に根差した食品製造企業としての取り組みについてご説明いただきました。店頭向けの商品だけでなく、業務用として大規模に出荷される商品も多く、地域で培われた技術が幅広い分野で活かされていることを学びました。また、研究室に入り、商品開発や品質管理に関わる取り組みを間近で見学することができました。年間およそ100アイテムにも及ぶ商品を生み出す発想力や、その背景にある試行錯誤に触れ、生徒たちは「探究活動にも活かせるのではないか」と意欲を高めていました。地域に根差しながら世界各国へ商品を展開する企業の姿に、刺激とともに大きな感動を覚える見学となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2社目は霧島ホールディングス株式会社様です。
霧島ホールディングス様では、地元経済を支える焼酎づくりについて、微生物による発酵と蒸留の工程を通して学びました。発酵と腐敗の違いについての説明を受け、科学的管理のもとで発酵を進めることで、地域の産業や経済を支える焼酎が生み出されていることに、実験の正確性再認識したのではないでしょうか。
こちらでも研究室の見学を行い、普段は見ることのできない研究の現場に触れることで、生徒たちの知的好奇心が大いに刺激されました。麹を実際に食べる体験も行い、知識としてだけでなく、体験を伴って焼酎づくりを学ぶことができました。
地域貢献に重きを置き研究とものづくりを続ける企業の姿に、生徒たちは強い憧れと感動を抱いていました。

3社目は高千穂シラス株式会社様です。
高千穂シラス様では、現地の地層を前にシラスの成り立ちについて解説を受け、身近な資材に長い地質学的歴史があることに、生徒たちは驚きと関心を示しました。
続く掘削現場、乾燥工程、粒度選別工程の見学では、大規模な動力を必要としない掘削や天日乾燥など、環境への負荷が小さい生産方法を実感しました。さらに、農家の閑散期に作業を委ねて地域雇用を生む仕組みについて学び、地場産業の循環性への理解を深めました。
大学の先生による映像解説や企業のご説明で知識を補いながら、実験による消臭効果の確認や壁材加工の体験も行い、シラスを多方面から体感することができました。来年度のSSRでは、シラスを研究テーマにしたいという声も複数上がっており、今後、高校生ならではの視点を生かした興味深い研究へと発展していくことが期待されます。
今回のフィールドワークでは、三社の皆さまに大変丁寧なご対応と貴重な学びの機会を提供していただきました。生徒たちにとって、地域の産業や技術を深く知るたいへん有意義な時間となりました。
ヤマエ食品工業株式会社様、霧島ホールディングス株式会社様、高千穂シラス株式会社様、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

SRMミニ探究発表会が開催されました

 本校では、11月20日(木)6・7限に、理数科1年生を対象とした「令和7年度ミニ探究発表会」を開催しました。本発表会は、学校設定科目(SRM)の一環として取り組んできたミニ探究の成果を共有し、次年度から本格的に始まる「スーパーサイエンスリサーチ(SSR)」への導入となる重要な行事です。また、ポスター発表という形式を通して、生徒一人ひとりの発表力・表現力の向上を目指しています。

【発表会の概要】

日時:令和7年11月20日(木) 6・7限

場所:宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校 大会議室

対象:理数科1年生 82名(16グループ)
 ※中学生(2・3年生)もオブザーバーとして参加しました。

分野:物理・化学・数学・生物(各4班)

発表形式:ポスター発表(8分発表+2分質疑)

 

 生徒たちは、設定されたテーマについて、調査・実験・分析を行い、その成果をポスターとしてまとめました。当日は多くの班が視覚的に工夫された資料を用意し、審査員や聞き手からの問いにも自分の言葉で丁寧に答える姿が見られました。

 発表は4分野が同時進行で行われ、A〜Dの班に分かれて時間をずらしながら発表を実施しました。各回の間には質疑応答や評価、移動時間を確保し、スムーズに進行しました。生徒は発表者としてだけでなく、聞き手としても積極的に質問を行い、互いの研究内容を理解し合う貴重な機会となりました。

 大会議室にはパネルを活用してポスターが掲示され、研究発表会さながらの雰囲気が作られました。発表を聞きながら評価用紙に記入し、終了後に form を用いて入力するなど、ICTを活用した評価方法も取り入れています。

 今回のミニ探究発表会は、1年生にとって「問いを立て、調べ、まとめ、伝える」探究活動の第一歩となる大変有意義な時間となりました。今後、SSRでさらに深まる探究活動に向けて、今回の経験を生かしてほしいと思います。

今後も、本校では主体的に学ぶ生徒の育成に力を入れてまいります。

科学の甲子園宮崎県予選に出場しました

 11月9日、都城泉ヶ丘高校から5チーム31人が「科学の甲子園宮崎県予選」に出場しました。理数科だけでなく、学年・クラスを越えて理科・数学好きの生徒が集まり、全国大会出場をめざして挑戦しました。

 科学の甲子園は、物理・化学・生物・地学・数学・情報6分野について、筆記競技実技競技の総合得点を競う大会です。筆記競技は「一人でじっくり解いてもよし、6人全員で相談しながら解いてもよし」というルールで、個々の力とチームワークの両方が問われるところが大きな魅力です。

 実技競技は、約1か月前に競技内容が提示されます。今年度は
 ① 手の感触だけで内容(カプセルの色・場所)を仲間に正確に伝える
 ② 注射器の空気圧を利用したマジックハンドを作成する
という2つの課題がポイントでした。生徒たちは1か月間、放課後や朝課外を使って、試作品づくりや記録の取り方の工夫など、試行錯誤を重ねてきました。

 本校からは5チーム31人がエントリーし、1学期から校内選考会を繰り返しながらメンバーや役割を決定しました。その後も、筆記の演習や実技の練習を重ねる中で、問題の解き方だけでなく、「どう伝えれば仲間に分かりやすいか」「どう役割分担すれば一番力を出し切れるか」といった、チームとしての戦略も磨いていきました。

 大会当日、生徒たちは緊張の面持ちで競技に臨みました。筆記競技を終えると、いよいよ実技競技。限られた時間の中での作業に、時間が足りなくなりそうな班もありましたが、工夫を重ねて着実に加点を積み重ね、満点を獲得した班も生まれました。

 午後からは、全チームが一堂に会して参加するマニュファクチャリング競技駆け抜けろ!ペーパーバランス対決」が行われました。紙を用いた装置で距離を競う競技で、午前中とは異なり、他校・他チームの様子を全員で参観できる形式でした。記録が伸びそうなときには自然と大きな拍手や歓声が起こり、全員で距離をカウントしながら、会場全体が大いに盛り上がりました。

 結果として、本校Bチームが3位入賞となり、惜しくも全国大会への出場はかないませんでした。全国出場を目標に、1学期から真剣に取り組んできただけに、競技後の生徒たちの表情には悔しさもにじんでいました。しかし同時に、「来年こそは全国への切符をつかみたい」という前向きな思いも強く芽生えています。

 年々参加者も増え、盛り上がりを見せている都城泉ヶ丘高校の科学の甲子園チーム。今回得た経験と悔しさを力に変え、次年度以降も「6人で考える科学の面白さ」に挑み続けます。

 

 


 

 

理数科講演会+サイエンスカフェ開催(10/17)

10月17日(金)に九州大学 理学研究院の教授で、国際宇宙惑星環境研究センターのセンター長をされている吉川顕正先生をお招きして、「宇宙に於ける爆発現象と宇宙天気科学の発展」という演題もとで講演会を行いました。

講演では、太陽フレアの仕組みやそれが地球のオーロラ現象とどのように関わっているか、さらに太陽の質量や黒点のでき方など、私たちの身近な太陽の中に秘められたダイナミックな現象について、わかりやすくお話しいただきました。

中でも印象的だったのは、「放射層から放たれた光が光球に届くまでに数万年もの時間がかかる」というお話でした。太陽の内部で生まれた光が、長い時間をかけて外へとたどり着き、そしてわずか8分で地球へ届く。そのスケールの大きさに、生徒たちは驚きと感動の表情を浮かべていました。今回の講演は、生徒たちが科学の奥深さ未知の世界への好奇心を改めて実感する貴重な機会となってと思います。

また、講演会のあとには「サイエンスカフェ」を実施しました。サイエンスカフェには、男女半数ずつの約20名が参加し、最初は緊張した様子も見られましたが、「せっかくの機会だから聞いてみたい!」という生徒たちの熱意が伝わってくる時間となりました。

生徒からの質問は、講演で抱いた疑問にとどまらず、「農学部や工学部と理学部の違いは何ですか」「理学部では具体的にどのようなことを学ぶのですか」「そもそも“学ぶ”ってどういうことだと思いますか」「研究していて、いちばんやりがいを感じる瞬間はいつですか」「研究を続けるうえで大変なことは何ですか」など、学部選びや学問そのものの意味を問い直すようなものが多く見られました。多くの生徒が、他の生徒の質問にも大きくうなずきながら、真剣な表情で聞き入っていたのが印象的でした。

また、中には自分たちが現在取り組んでいる研究についてアドバイスを求める生徒もおり、先生もそれぞれの質問に対して、専門的な内容もかみくだきながら、時にはご自身の高校時代や研究活動のエピソードも交えて丁寧に答えてくださいました。質問が途切れることはなく、サイエンスカフェは最終的に約2時間にわたって続きました。終了後、先生からも「高校生とここまでじっくり話すことができて、とても楽しかった」との感想もいただき、生徒にとっても、研究者の生の声に触れ、自分の進路や学び方を見つめ直す貴重な機会となりました。

普段の学校生活の中では、なかなか身近に感じにくい「理学部」という進路や、「研究する」「学ぶ」という行為そのものについて、今回のサイエンスカフェを通して少し距離が縮まったのではないかと思います。この体験をきっかけに、理系・文系にとらわれず、大学での学びや研究の世界に興味を持ち、自分の将来について考えを深めていってくれればうれしく思います。

 

 

SSH発表会 泉ヶ丘「探究の日」(10/1)

10月1日(水)、学校全体が探究に染まる「SSH発表会」が開催されました。SSH指定校になり2年目を迎え、1期生の高校2年生、2期生の1年生が、現在取り組んでいる活動について、発表や審査を行う場となりました。また、附属中学校も同時に発表会を行うことで、本校SSH事業における新たな行事として、発展させていきたいと思います。

SSR中間発表会(理数科2年生)

理数科2年生は、週3時間の学校設定科目「SSR(スーパー・サイエンス・リサーチ)」の研究成果を発表しました。81名の生徒が、物理、化学、生物、地学、数学、情報の6分野に分かれ、自ら決めたテーマについて研究してきました。多くの実験を繰り返し、失敗してはまた繰り返し、の連続で、まだまだ途中段階ではありますが、現時点での成果を、自身の言葉で発表しました。参観者は高校1年生。市内の中学校から入学してきた生徒達が、泉ヶ丘の科学研究に触れる機会となりました。「全部、見た~い!」と言いながら、ポスター見学の時間に自分の興味のある6つのポスターを決め、ポスターセッションに参加しました。専門性の高い研究内容、洗練されたポスター、何よりハキハキと発表し、質疑応答もこなす先輩の姿を見て、1年後の自分たちをイメージしたことでしょう。現在高校1年生は、週4時間の学校設定科目「SRM(サイエンス・リサーチ・メソッド)」で、物理・化学・生物・数学に分かれてミニ探究を始めました。ミニ探究は短期間で研究→ポスター・論文作成→発表までを行い、一通りの研究の流れを学ぶプログラムです。今回のポスターセッションに参加した彼らが、どんなポスターを作り、どんな発表をするのかが楽しみです!

 

郷土探究中間発表会①(普通科2年)

普通科2年生は、週2時間の「理数探究(通称:郷土探究)」の中間発表を行いました。地域課題解決型の人文探究です。都城市のバックアップを受けながら、例年よりもデータや統計に力点を置いた探究活動を行っています。「JR吉都線利用促進」「人口増加に向けて」「国スポ・障スポ」「国際交流」「中心市街地活性化」「歴史資料活用」「地域医療体制」「教員不足解消」の8分野に分かれ、それぞれの探究の途中経過を、スライドにて発表しました。聞き手は都城市役所の方々。各分野に関わる部署の方にご来校いただき、探究の進捗と今後の流れについて、有意義なアドバイスを受ける時間でもあります。今後の探究が深まるよう、期待しています。都城市役所の皆様、JRの方々、ご協力ありがとうございました。

 

 

パスタブリッジ審査会(普通科1年)

普通科1年生は、週2時間の「理数探究基礎(通称:りすたん)」の1単元、「マニュファクチャリング」で研究、制作した「パスタブリッジ」の審査会を行いました。パスタブリッジとは、決められた本数のパスタと材料(グルーガン等)を用い、より強度の強い橋を作るというもの。例年は1回しか審査会を行わず(行えず、壊れますから)単元終了となりましたが、本校SSHは「レジリエンス(折れない心、立ち上がる姿勢)」を掲げています。一度試技を行い、さらに改善を加えての本日の審査会では、各班ともより研究が深まり、試技の記録を上回りました。審査会では、ペットボトル(重り)何本まで耐えられるか、という競技だけではなく、トラス構造やハニカム構造等、「どのような構造が強いのか」という仮説、そして「なぜこのような橋を作ったのか」「どういう工夫を加えたのか」というスライド発表も行います。「ものづくり」にとどまらない、原理の理解も大きな学びに繋がると期待しています。最高記録はペットボトル11本(約5.5㎏)でした。

 

 

自然科学探究(附属中学校3年)

附属中3年生は、週2単位の「総合的な学習の時間」内、自然科学探究(通称:SKT)の研究成果を発表しました。附属中学校では1年次から科学系探究活動を行います。1人1研究です。今回は、2年生から継続して、自身の興味関心のある事柄、事象について、各自が研究を行ってきた成果を発表する機会でした。最終的には論文にまとめるものですが、今回初めてこの時期に、高校生とともに発表会に参加しました。ポスター形式も高校生のものと見紛うほどの立派なものを制作していましたよ。聞き手は附属中1年生と2年生、未来の自分もここに立ち、堂々と発表する姿がイメージできたことでしょう。加えて、高校理数科1年生、附属中学から上がってきた直属の先輩も、アドバイザーとして参加してくれました。先輩がいる緊張感の中、しっかりとした口調、身振り手振りで、自身の研究を相手に届けたい、伝えたいという、思いの溢れた素晴らしい発表でした。先輩からのアドバイスや指摘を受けた経験が、高校でのSSRに繋がっていきます。SSHプログラムでは、こうした「縦の繋がり」も大事にしていきます。

 次年度は、全校生徒がSSHプログラムを受けた生徒達になります。高校3年生は、代表班による最終発表を全校生徒の前で行う予定です(プレゼン発表)。高校3年生の質の高い発表を聞いた上で、今年度同様、各分野に分かれての発表会・審査会を企画しています。本校の探究・研究がさらに進化できるよう、プログラム開発を行っていきます。

SSH生徒研究発表会in神戸国際展示場

8月5日(火)~8月7日(木)、学校の代表として「BZ反応における二層構造の原因究明」班(大山 祥、田村 紘大、永野 凜太、那須 崇史、日髙 葵)が発表しました。 

                        

初日6日(水)9:00よりポスター発表が始まり,途中1時間の昼食休憩を挟みながらも15:00まで発表が続くというハードなスケジュール。その間、本校の研究に興味を持ってくださった他校の生徒や先生方へポスター発表を行い、質問を受け続け、審査の行われるコアタイムでは審査員の先生2名と質疑応答を行い、かなり突っ込んだ質問もあり、必死に返答をする生徒達の姿が印象的でした。審査員の先生方からはお褒めの言葉もいただくことができ自分たちの研究に自信を持てたようでした。また、同じBZ反応を研究しているという他校との出会いもあり、お互い知った者同士で深い話に花が咲いたようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん他校の研究発表を聞く側に回って他校との交流を深めることができ、多種多様な研究の数々に科学的な好奇心を刺激される大変良い機会となりました。また、発表力の差によって見学者を集めているところもあり、自分たちのプレゼンテーションスキルの見直す機会にもなりました。

2日目は全体会でポスター発表の審査で選出された代表12校のプレゼンテーションが行われました。どの研究も着眼点が素晴らしく、行動力も兼ね備えており、研究へ非常に熱意のある研究ばかりでした。発表においても、質疑応答においても、どの発表校も、内容は難解であってもわかりやすく伝えることができており、興味をもって聞くことができ、あっという間の時間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この2日間を通して、全国から集まった高校生達が本気で取り組んだ研究に触れる場となり、大変良い機会となりました。研究においてテーマ設定が大切であると感じています。今回聞いた研究の中には幼い頃の疑問を突き詰めて、10年間の観察の末に発表に至った研究もありました。きっと、日常の中に研究のテーマはたくさんころがっているのだろうと思います。

  その中になぜと疑問をもてるようアンテナを高くできるか

  その疑問に探究心をもって突き詰めていけるか

  仮説通りにいかなくてもレジリエンスを発揮して粘り強く研究を続けられるか

このあたりを今後の泉ヶ丘生に期待したいです。

中国・四国・九州地区 理数科高等学校課題研究発表大会 in 伊予西条

8月20日・21日に愛媛県西条市で開催された「第26回 中国・四国・九州地区 理数科高等学校課題研究発表大会」に、宮崎県の代表として、本校理数科3年「チドメグサと止血効果の有無」班が参加しました。この研究班は、10月に実施された分野別(物理・化学・生物・地学・数学)課題研究発表会および校内課題研究発表会で代表に選出され、さらに3月に行われた宮崎県課題研究発表会を経て、今回の大会出場が決定しました。
福岡からは新幹線で岡山へ、さらに瀬戸大橋を渡って四国へと向かいました。天候にも恵まれ、電車から望む瀬戸内海の景色はたいへん美しく、旅の気分を高めてくれました。

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【1日目】

会場到着後、すぐにポスター発表の準備に取りかかりました。会場に掲示された他校のポスターを見ると、緊張感が高まります。まずポスターセッション前半は、他校の発表を参観しました。本校の生徒は、こうした場面では緊張から積極的に質問できないこともありますが、今回は自然に会話が生まれ、参加生徒たちは和やかな雰囲気の中で他校の生徒と交流していました。同じ理数系学科、同じように探究活動に取り組んできた仲間として、共通の関心が交流を後押ししていたように感じます。彼女たちの高いコミュニケーション力が光る場面でした
ポスター参観の後は、本校の発表の順番となりました。ポスター発表の中では審査員である大学の先生によるポスター審査が行われるのですが、その順番が1番目にあたっており、慣れる間もなく緊張したままポスター審査を受けました。前日までに質疑応答の準備をしっかり行っていたこともあり、緊張しつつも落ち着いて発表を終えることができました

 

 

 

 

 

 

 

 

 【2日目】
2日目は、各県の代表16班によるプレゼンテーション発表を参観しました。ユニークなテーマの研究が多く、発表を聞くうちに「なるほど」と納得させられる内容ばかりでした。どの班も自らの研究において用語や視点を丁寧に定義づけており、深い理解と考察が感じられました。また、大学や研究機関と連携し、施設の利用や機器の貸与などの支援を受けて研究を進めている様子が印象的でした。本校でも12月に2年生が各大学で実験合宿を行う予定ですが、今後は大学のみならず企業などとの連携によって、より一層研究を深めていければと感じました。
各県の代表ということもあり、それぞれの地域ならではの特色も見られたのも面白いところでしたが、研究機器を自作したり、何度もデータを取り直して粘り強く解析を行ったりと、生徒たちが研究にかけてきた想いと時間が伝わってくるような研究発表でした。
最後に、審査員の先生からは次のような言葉がありました。

   「仮説通りに進まなくても、思うようなデータが得られなくても、その“かすみ”を一つずつ取り除いていく過程にこそ、研究の面白さがあります。

    どうか、自分の研究を思いきり楽しんでください。
これから探究活動を進めていく生徒の皆さんにも、自らの好奇心や探究心を最大限に高めて研究を楽しんでほしいと思います。
今回参加した生徒たちは、自分たちの研究について「客観性を持った視点」や「見通しのある計画性」が不足していたと反省を述べていました。これらの視点は研究に限らず、今後さまざまな場面で必要となる重要な力です。それに気づくことができたことも、今回の大会参加の大きな成果だと感じました。