キャリア教育

合唱の思い出

 楠の葉祭の合唱コンクールに向けて、各クラス練習に励んでいる。
高校3年の文化祭でのこと、ベートーベンの「第九歓喜の歌」を合唱曲に選んだ私のクラスはおきて破りの全員が歌詞付きの楽譜を持って本番に臨んだ。ドイツ語の歌詞にカタカナをふって言葉の意味も分からずひたすら歌った。楽譜を持って歌うことに他のクラスからは批判が上がった。金賞をとりたい。でも悪い雰囲気で文化祭を終わらせたくなはい。
曲も終盤、最後の盛り上がり、横で歌う男子生徒が悲鳴に近い声で音を外した。そこで大爆笑が起こり、わがクラスは努力賞という結果に終わった。ごめんごめんと言いながら涙ぐんでいる男子生徒を責めるクラスメイトはいなかった。みんな何となくほっとしていた。なんかいい感じで終わることができた。わざとって難しい。