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#図書館の日常

高2国語単元関連コーナーから広がる世界

 高校2年生の現代文および古典は、文学の王道ともいう作品が取り上げられています。

今回は、現代文…夏目漱石『こころ』、古典…紫式部『源氏物語 桐壺』。

教科書ではそれぞれ作品の一部のみが取り上げられているわけですが、ここを入り口として作品を丸ごと読む機会に

してほしいものです。

 それぞれの展示コーナーで収集した資料は、作品そのものはもちろん、作家に関する資料、作品が生まれた時代背景

がわかる資料のほかに、『源氏物語』に関しては、「色」(色彩)に関する資料、王朝文化がわかる有識故実便覧、複

数の訳者の現代語訳小説などを。また、『こころ』に関しては、初版が出版された復刻版(レプリカ)を、文豪たちを

集めた多角的な資料、漱石の他の作品などを展示しています。

 また、文庫限定ですが、近現代の作家の小説を別置しました。便覧を参考に、明治大正中期の文学系統図も掲示して

います。国語の観点からだけでなく、日本史あるいは公民(現在は公共)的観点から文学が生み出された意図を考える

機会にもなります。

 本との出会いは、人さまざまですが、学校で使う教科書からの出会いはとても大きいのではないかと考えます。

特に現代を生きる10代にとって、近現代の作家はもちろん古典世界など、取り巻く世界の違いにイメージがわかない

ことも多々あることでしょう。でも、だからこそ時を経て今があることに気づく機会と捉えてほしいし、わからないな

りに文章全体の美しさを知る機会であってほしいものです。

 

 

秋の読書週間 移動図書館やってます!

 10月27日から11月7日は、全国秋の読書週間です。

今年の標語は、「この一行に逢いにきた」です。毎年、全国から標語とポスターを公募していますので、来年力作を応募してみるのもいいかもしれません。

 さて、28日(月)から高校1,2年図書委員が昼休みに、事前にセレクトした本をブックトラックに積んで、各学年のフロアを移動しながら本の貸し出しを始めました。

 「図書館が遠くてなかなか足を運ばない生徒たちにも本を届けよう」という試みで、今回実施しています。

ちょうどハロウィンとも重なり、マントや魔女の帽子をつけた図書委員が呼びかけに奮闘中!

 キンモクセイの優しい香りが窓から入ってくるこの季節、本と出会う、作家と出会う、自分と出会う機会にしてもらえたら嬉しいです。

 

KVIS国際交流関連展示コーナー

 10月23日から26日4日間、本校にタイの高校生が国際交流で来ます。

同じアジアの国でありながら、タイについて私たちはどのくらい知っているでしょうか。

SSH主催の今回の交流企画に図書館も展示コーナーをコラボレーション。

 早速、本校図書館、県立図書館マイライン、JICA九州よりタイに関する本を集めた展示コーナーを

設置しました。文化、地理、料理、全般的な概説など……。

また、JICA九州からは民族衣装も借りて、管理棟1階に本と一緒に展示しています。あわせて、日本の伝統行事である3月と5月の節句人形も文化に触れるという観点から紹介展示しています。

 本日(10月21日)の各種委員会では、日本の文化・折り紙を図書委員で折り、展示用・お土産用に準備しました。

タイの生徒はもちろん、本校生徒や来校される方々にタイそして日本のことに触れる機会にしてもらえたら嬉しいで

す。

 

 

 

 

 

 

 

古本市の益金を寄附しました!(報告)

 10月11日(金)中間考査最終日の午後、宮崎県視覚障害者福祉協会の理事長・小島義久様に来校頂き、

図書委員長の菅瀬乃愛さんと副委員長の熊須圭代さんから寄付金を贈呈しました。

また、益金の半分は、令和6年度宮崎市台風10号災害義援金の特設口座に振り込みました。

 視覚障害者の方々の読書支援を長年続けておられる小島様から、ボランティアの現状を伺いました。

ボランティアとして関わる世代は、60代以上が主であること、いちばん若い世代も30代で人数は少ない

ということでした。10代の高校生に出来ることは、限られている現状ですが、今回の寄附が気づきの一歩

になることを願います。

新聞と本とSDGs

10月に入りました。

最近の図書館は、9日から始まる中間考査に向けての学習に勤しむ生徒の姿が多く見られます。

さて、先月末から展示コーナーは、今社会で起こっている様々なニュースに目を向けて、気になるテーマの記事から

関連する本を選び、さらにSDGsの17の指標にあてはめて本とニュースを紹介しています。

 新聞の購読率が下がり、ネットから流れる情報から社会で起こっていることを知る現状が増えています。

瞬時に「いま」起こったことを知るスピード感に流されがちな昨今、自ら気づき考えることはとても大切になってきます。

 本校図書館には、新聞が6紙常備されています。あわせて、宮日データベースも導入しています。

 今回の展示コーナーは、図書委員が自分の興味関心のあるテーマを宮日データベースを活用し、記事を探しました。

デバイスを活用するときに、信頼度の高い情報にアクセスすることを意識してほしいと思っています。

その一つに、今回活用した新聞データベースがあります。宮日データベースは県内の情報に詳しい地方紙です。あわせ

て、国内外の主要な記事は共同通信社から配信されています。過去に遡って記事検索をすることも可能です。

 また、日常生活のなかでの気になることをジャンル分けする(連想する)ことを意識する習慣をつけると、思考の整

理にもつながると思います。

 図書館としては、データベースをたくさんの生徒に日常遣いしてもらえるよう思案中です。

 

また、図書館入り口と館内に「先週の動向」「ニュースのことば」の記事を同様に、宮崎日日新聞から情報提供

いただいています。関連の本も同時に展示しています。