日誌

2016年8月の記事一覧

2学期が始まりました。

 本日8月29日(月)、第2学期の始業式を行いました。
 39日間の休みでした。生活リズムを取り戻し、気持ちよくスタートしていけるよう全職員あげてサポートしていきます。2学期は、運動会(9月18日)を皮切りに、合同修学旅行(6年:9月28日~30日)、中体連秋季大会、合同学習(4年:10月6日)、町合唱祭(11月2日)、学習発表会・文化祭「北郷フェスティバル」(11月12日)と大きな行事が目白押しです。いずれも重要なものばかりです。一つ一つの意義と目的をしっかりと子どもたちに理解させ、創意工夫しながら積極的にかかわることができるよう、職員にも協力をお願いしました。やらされる行事ではなく、自分たちで創り上げる行事を目指します。幼稚園から9年生まで、それぞれにできる形でかかわることを大切にしていきます。
 まだまだ暑い日が続いています。保護者の皆様、地域の皆様、関係者の皆様、お体ご自愛の上、2学期もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今、学校は・・・その③(北郷中学校)

 さて、シリーズ最終回は北郷中学校です。美郷北学園は、実際のところ旧北郷中学校の校舎を改築して幼稚園と小学部を併設したので、所在地や電話番号は旧北郷中のままです。学校の沿革史も美郷北学園とは別に北郷中学校の延長としています。
 開校は昭和22年5月ですから、今年で70年の節目となります。研究に熱心な学校で、統計教育・安全教育・生徒指導・学習指導など文部省(当時)や県の指定を受けて多くの研究公開をしてきたようです。平成に入り、道徳教育やへき地教育にも取り組みました。平成8年には創立50周年記念式典を、平成18年には60周年記念コンサートを実施しています。通算すると私が23代目の校長となります。

 写真は、正門から見た校舎正面です。奥の3階建ての校舎は当時のまま。下足棟を新たに増築し幼稚園生から中学生、職員、来客と入り口を1カ所にしてあります。外来の方の把握もしやすくなっています。入り口には事務室が新設され、大きく開放的な受付カウンターとさわやかで明るい職員が出迎えてくれます。
 写真は、中庭の様子。右手が特別教室と管理棟、中央の連絡通路を挟んで左手が中学部の校舎です。2階には木造のおしゃれなテラスがあるのですが、老朽化がみられ現在は開放していません。手前には小学部校舎とをつなぐ連絡通路があります。

 小学部棟は2棟あり、いずれも平屋建です。右手が5・6年教室と保健室、特別支援教室、図工室になっており、左手が1年生から4年生までの前期ブロック教室と奥には幼稚園の園舎があります。二つの校舎の間には、すべて地元の木材を使ってつくられたオープンスペース「光の庭」があります。明るく柔らかな光に包まれた子どもたちの大好きな場所です。

 小学部棟を上から見たところです。左の屋根にはソーラーパネルが設置されています。月間約1000KWhを超える発電(実績)ができます。校内で使用する電力のほとんどをまかなっています。すべての教室に空調設備が設置されているのも特筆すべき点でしょうか。
 新しく生まれ変わった「北郷中学校」ですが、歴史はそのまま息づいています。多くの卒業生の期待に応えられるよう、これからも進化(深化)して参ります。

今、学校は・・・番外編(小原分校)

 旧北郷小学校は、明治40年に地域の5つの小学校が統合されて設立されたことは、前々回の本コーナーでお伝えしました。今回は、そのうちの一つ「北郷小学校小原分校」をご紹介します。残念ながら旧北郷小を除く残りの学校は、今現在当時の面影を見つけるのが難しい状況にありました。日を改めてご報告できればと考えています。
 さて、小原分校は明治31年2月に創立され、明治40年に北郷小に統合され分教場となりました。大正13年校舎が全焼し、新築されました。戦後の昭和22年に北郷小学校小原分校と改称し、昭和48年北郷小学校に統合されるまで、地域の学校として愛されてきたようです。75年の歴史には、教職員と児童、保護者、地区住民の学校に対する熱い思いが刻まれています。
 写真は、正門入り口から旧校舎跡地を見た様子。階段を上がっていくと運動場と校舎跡の施設(小原公民館)、プールが残っています。
 校門から見た敷地内です。奥の建物が現在公民館となっています。また、同じ敷地内には、本校小学部の教頭先生の住宅もあります。運動場は静かなたたずまいで、今でも地域の憩いの場となっています。門柱には「北郷小学校小原分校」としっかりと刻まれています。

 校門から小原地区を臨むと、今でも子どもたちが集まってきそうです。学校が地域とともに歩むのは、今も昔も変わらないことを実感します。

今、学校は・・・その②(旧黒木小学校)

 第2回は、旧黒木小学校について。
 創立は明治13年(1880年)といいますから、134年の歴史を誇る学校でした。戦後同じ敷地内に中学校を併設し、昭和49年に北郷中学校に統合されるまですでに『小中一貫校』として独自の教育が進められていたようです。昭和56年には創立100周年を迎え、記念碑・記念植樹・タイムカプセルなど記念行事も盛大に行われました。また、昭和60年代は、算数教育や福祉教育の研究に取り組み、学研やミツノ教育財団等多くの教育賞を受賞しています。
 平成に入ると、運動場や体育館等施設の整備に力を入れ、地域の学校としての役割も担ってきました。とりわけバドミントンが盛んで、素晴らしい成績を残し表彰されてきたようです。平成16年の秋の運動会は記念すべき第100回大会で、地区住民みんなで喜びを分かち合ったそうです。翌17年には素晴らしい体育館が完成しました。
 平成18年の合併により美郷町立黒木小学校となり、環境教育や体力つくりに積極的に取り組みました。昭和34年には177名を数えた児童数も年々減少し、平成27年閉校時には12名でした。平成27年3月「優れた『早寝・早起き・朝ご飯』運動の推進にかかる文部科学大臣表彰」を受け、同3月31日をもって長い歴史に幕を降ろしました。
 写真は、運動場から見た校舎と体育館です。体育館は学校施設はと思えないほど立派です。今なおバドミントンやバレーボールなど地区住民の大切な活動の場となっています。右側の校舎は、階段を昇った少し高い場所にあるユニークなつくりで、プールをはさんだ中庭には飛行機をかたどった遊具もあります。校舎は、宿泊施設を含め今後の活用が検討されているようです。

今、学校は・・・その①(旧北郷小学校)

 旧北郷小、黒木小、北郷中を統合して開校2年目を迎えた「美郷北学園」ですが、それぞれの学校は、今どうなっているのか。閉校までにどんな歴史があったのか。この夏、私の課題の一つがこのことを学ぶことにあります。どんな地域にも学校があり、子どもたちが学び遊び、地域の風土と文化の中でともに歩んできた歴史があります。「学校がなくなったから、寂しくなった」とせず、地域のよさを生かした学校づくりを模索したいと考えたからです。
 さて、第1回は「旧北郷小学校」を取り上げます。沿革史によると、明治6年には役場にて寺子屋式の授業が始まり、明治40年に村内の5校(宇納間、入下、秋盛、小原、長野の各小学校)合併して「北郷尋常小学校」が開校。これが創立記念とされているようです。旧北郷小学校の校章には、この5校が集うイメージが表されています。

 その後大正時代に現在地付近に移設され、昭和に入ると「放送教育」や「道徳教育」などに力を入れてきたようです。平成4年には、時事通信社「教育奨励賞」の優良賞を受賞しています。平成18年の美郷町誕生により北郷村立から美郷町立となり、PTA活動を含めた緑化活動にも力を注いでいます。平成20年には「創立100周年記念式典」を、同27年2月21日に閉校式を開催し、109年の歴史に幕を降ろしました。
 現在は、耐震化が十分でなかった校舎を解体し更地になっています。体育館と運動場は、スポーツ少年団活動など社会体育の場として活用されています。今後、跡地をどう活用していくのかが注目されています。


 写真(上)は、正門から見た跡地。ここに校舎が建っていましたが、今では運動場が目に飛び込んできます。写真(下)は、正門東側に残されたパンダとペンギンのモニュメント。「懐かしい!」と思われる方も多いのではないでしょうか。