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2023年5月の記事一覧

【校長室】ヒト

 「ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産」等々、中でも組織にとって「ヒト」が経営資源の出発点であり、他の資源より上位に位置している。この「ヒト」の能力は、置かれる環境や他の「ヒト」との関わりによって良くも悪くも大きく変わる。私自身も「ヒト」との出会いによって生き方が大きく変わった。辞職を考えるほど辛い時期に私を支えてくれたのも、管理職を目指すきっかけを与えてくださったのも他ならぬ「ヒト」である。数多くの素晴らしい出会いと関わりが私を成長させてくれているのだと実感している。

 今、校長として学校を経営していく上でまず考えることは「生徒にとってどうなのか」ということである。これは尊敬する校長先生の言葉であるが、学校生活の主役である生徒に軸足を置き、「生徒にとってベストな選択」をするための決断がぶれることのないよう常に心掛けている。先生方には信頼して任せることを念頭に、「生徒にとって良かれと思うことはどんどん実践する」ように促し、生徒一人一人の可能性を信じ、主体性を育てていく指導と成長を見守る心をもつようにと話をしている。

 ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けない、ヒトはヒトによってしか磨かれない。私と生徒、私と先生方、私と保護者の方々、私と地域の方々・・・、私という「ヒト」との関わりが周囲にどれだけの影響を与えるのか。校長という立場になり、仕事に対する姿勢だけでなく、身なりや仕草、言葉遣いにいたるまで、これまで以上に意識するようになった。私もまた、小さくてもよいから、大切なダイヤモンドの原石たちを磨くことのできる一粒の金剛石でありたい。光輝く生徒たち~「ヒト」を育てるために。

令和5年5月16日(火)