日誌

2021年2月の記事一覧

青少年意見発表


2月15日 青少年意見発表 表彰

 

2Aの甲斐陽菜さんが、青少年の意見発表について作文を書き、表彰されました。





本来であれば、毎年行われている「町民の集い」での意見発表の場で発表を行いますが、

新型コロナウイルス感染症のため、残念ながら今年度の開催が中止となり、
発表と表彰式の場がなくなってしまいました。

 

(後日、陽菜さんの発表は、町の有線放送で放映される予定です。)



 

そのため日之影中学校に橋本教育長が来てくださり、表彰式を執り行って頂きました。

皆さんへの発表の場として、陽菜さんの作文の原稿をこちらに掲載させて頂きますので、ぜひ一度お読みください。

 

 

「誇れる町」   日之影中学校  二年 甲斐 陽菜

 

 

私の住む町、日之影町は、自然が豊かで人は優しく、歴史ある街です。春には桜やツツジが咲き誇り、秋には紅葉で山が色鮮やかになります。

 でも、この景色も私には見慣れたもので、今まで特に何かを感じることはありませんでした。私はこれまで、日之影町の良いところは何かと聞かれると、特に何も考えずに、「自然が豊かなところです。」と答えていました。今まで日之影町の良さに気づける機会はたくさんありましたが、私はあまり関心をもてず、将来は日之影町から出て行くだろうと考えていました。

 私は、新型コロナウイルス感染予防による休校期間中に、父と山にある畑に行きました。山の植物は、家の周りにある植物とは違うものが多くありました。家の周りにも桜の木はありますが、山の桜はちょうどその時満開でした。手入れもしていない桜が満開になっていることに私は驚きました。

 そのことに気づき、周りをよく見るようになりました。散歩をすればスミレやりんどうの花が咲いています。知らなかった植物の名前を教えてくれる優しい人もいます。そんな日之影町に生まれてよかったなと改めて思いました。夏になると、いろいろな虫が飛んできます。私の家では夜は外に電気をつけているので、かぶと虫やくわがたが飛んできます。川に行くと、水がとてもきれいで、魚が泳ぐのが見えます。秋は紅葉が赤くなり、イチョウは黄色になり、山が色とりどりになってきれいです。世界農業遺産にも認定されている棚田の風景も、パッチワークのようで見事です。冬になると山は寂しくなりますが、雪が降ると白く染まり、早く春が来てほしいと思ってしまいます。このように、日之影町の自然は四季折々の姿を見せてくれます。

 自然だけではありません。日之影町には誇れる歴史もあります。私の住む地区では、無形民族文化財に指定されている深角団七踊りがあります。深角地区では、明治二十年ごろ、高千穂地区を通じ伝承されたそうです。団七踊りは全国各地にも伝わっていますが、深角の踊りのように一段から十二段まで、歌舞伎の段物と同じ形を残して現在も踊り続けられているのは、とても珍しいのだそうです。身近すぎて気づかなかったけれど、そんな貴重な文化に自分が携わっていたなんて、すごいことだと感じます。私は、小学生のころから祭りやお盆で踊っていますが、地域の人たちと踊るのはとても楽しいです。これからも続けていきたいと思っています。

 このように、日之影町には良いところがたくさんあることに、改めて気づきました。でも、私が知らない日之影の良さも、まだまだあるのではないかと思います。これから、この町の自然と伝統芸能を守っていくため、我が町「日之影」についてもっと知る努力をしていきたいです。

 私は、日之影町のことについて考えるきっかけをくれた父に感謝したいと思います。これからは、「日之影町の良さは何ですか?」と聞かれたら、しっかりと考えて、相手に伝わるように、美しい自然や歴史ある芸能について話していきます。

 これからも住み続ける日之影を、私はずっと守っていきたいです。

 




 

 

このように日之影町の良さを再発見し、自らの気づきから
自然や文化、芸能などの伝承をしていきたいと考えてくれることは
本当に喜ばしく、ありがたいことです。


当たり前になって見慣れてしまったふるさとについて、とても丁寧な視点で書かれており、
私たち大人の方が逆に気づかされるような貴重な発表内容でした。